従来のメディア企業(放送局、新聞社、映像制作スタジオ)は、不確かな世界情勢の中でのポジショニングに悪戦苦闘しています。新型コロナウイルスの感染拡大により、新しい形のホームエンターテイメントを求めるユーザーが増え、プラットフォーム企業、新たなビデオストリーミング企業、エンターテイメント企業とユーザーの可処分時間の戦いにさらされています。さらに、コロナ禍においてコンテンツ制作のDXの必要性が注目され、多くの企業において検討ないし、トランスフォーメーションが進んでいます。
秀逸だったトラディショナルなビジネスモデルはもはや持続的ではなく、メディア企業は、ビジネスモデルの変革なしに生き残ることはできません。成功を収めている企業は、すでに新しいバリューチェーンに対応するための変革に着手しています。このような変革には、大胆にデジタルテクノロジーを採用し、制作や配信のトランスフォーメーションを実現する必要があります。特に大きなチャレンジは人財やケイパビリティを確保する事ですが容易ではありません。外部とのパートナーシップなども含め検討していく必要があります。
重要なのは差別化とレリバンス(関連性)です。新しい価値戦略、ダイナミックな製品とサービス、そしてアジリティに優れたビジネスモデルを駆使することで、従来のメディア企業は高収益の重要なプレーヤーとして市場で新しい立ち位置を確保することができるでしょう。