調査レポート

概略

概略

  • デジタルトランスフォーメーションによって、企業は今までに類をみない革新的な能力を手にしていますが、同時にその能力に対する膨大な期待も生じています。
  • こうした期待の高まりを受け、あらゆる企業がデジタル技術に投資していることから、企業の経営層は、いかに他社との差別化を図るかという課題を抱えています。
  • 他社との差別化を図るために、企業は「ポストデジタル」な未来を特徴づける、5つのテクノロジートレンドを意識する必要があります。


ポストデジタル時代とは

現在、デジタル技術の活用はあらゆる企業にとって、戦略的な優先事項となっています。6,600名を超えるビジネス部門やIT部門の幹部を対象とした「Accenture Technology Vision 2019」の調査では、回答者の94%が、自社のテクノロジーを活用したイノベーションのペースは過去3年間で「加速した」、あるいは「大幅に加速した」と答えています。

しかしながら企業がこぞってデジタル技術を活用しているため、すべての企業がいずれは同じ地点に到達することになるでしょう。つまり、当初は差別化要因になりうるとされていたデジタル時代のテクノロジーですが、今ではあらゆる企業が活用しているため、デジタル技術の活用だけでは、他社を凌駕することはできないのです。

では、この新しい「ポストデジタル」な世界とはどのような世界でしょうか。それを特徴づけるのが、次なる競争優位性を探す企業の姿です。

企業はすでに、消費者、従業員、ビジネス・パートナーからの膨大な期待を受けています。企業はデジタル技術を活用したマス・カスタマイゼーションによって、製品やサービスのオプションを2つから10個に、さらには100個に増やすといったアプローチをとり、消費者のニーズに応えてきました。このアプローチが一般的になったことで、企業はいかなる個人のニーズにも対応できるという幻想を生み出す結果となりました。

企業が高まる期待に応えるためには、この幻想を現実のものにする必要があります。来たるべき時代の特徴として、顧客、従業員、社会が企業に対して膨大な期待を抱くようになり、企業にとって多大なプレッシャーが生じる可能性があります。しかし、適切なタイミングでしかるべき体験を提供できる企業にとっては、莫大な機会がもたらされます。

Technology Vision 2019 Overview Video Japanese

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ポストデジタル時代にリアルな体験を提供するために

ポストデジタル時代には、消費者、従業員、ビジネス・パートナーがそれぞれのリアルな体験を有し、あらゆる瞬間に企業がその個人によって異なるリアルな体験を形作る機会が訪れます。組織はパーソナライズにとどまらない、個人のニーズに合わせたリアル体験を提供し、デジタル技術に成熟した消費者、従業員、ビジネス・パートナーの期待に応える必要があります。

企業がこうした課題に対応するためには、単独でデジタルトランスフォーメーションに取り組んでいるわけではないと認識する必要があります。企業を取り巻く顧客や従業員といった個人も同様に、時代に即して変わりつつあるのです。顧客、従業員、さらにはサイバー攻撃などで企業を狙う攻撃者も、ポストデジタル時代のさまざまな現実を反映しています。アクセンチュアが提起する5つのトレンドは、企業、顧客、従業員といった立場の異なる視点からポストデジタルの世界がどのように見えるのかを示しており、企業がこれから先もビジネス市場で生き残っていく上で非常に重要な指針となるでしょう。また、次なるイノベーションの局面を乗り越えるために、企業が活用すべきテクノロジーについても提示しています。

「『ポストデジタル』な世界とは、デジタルの終焉を意味するものではありません。反対に、『すべての組織がデジタル技術を習得するなかで、何が自社を差別化するのか』という新たな疑問が生じています」

@PaulDaugh、アクセンチュアCTIO #TechVision2019

テクノロジートレンド

下記5つのトレンドが、ポストデジタル時代の土台を形成しています。

“DARQ”の力:”DARQ”のDNAを理解する
新たなテクノロジーは、ビジネス市場に変革をもたらします。あらゆる企業が習得すべき、次なるテクノロジーは何でしょうか。それは、分散型台帳技術(Distributed Ledger Technology:DLT)、人工知能(Artificial Intelligence:AI)、拡張現実(Extended Reality:XR)、および量子コンピューティング(Quantum Computing)を表す「DARQ」です。DARQは、差別化と次なる変革をもたらす新技術です。こうしたテクノロジーが成熟するなかで、企業は自社のデジタルスキルを向上させ、インテリジェントで高度にカスタマイズされた体験が瞬時に提供できるようになります。これにより企業は、顧客、ビジネス・パートナー、従業員の生活を形作っていくのです。

「私」を理解せよ:唯一無二の顧客と機会を見つけ出す
消費者が活用しているテクノロジーやその活用方法、そこから得られるデータを基に、企業はテクノロジーによって裏付けられた一人ひとり固有の消費者像(テクノロジーアイデンティティ)を捉えることが可能になってきています。このような生きた情報基盤は、次世代の消費者を理解する手助けとなるだけでなく、ポストデジタル時代において、体験に基づく、カスタマイズされた関係を消費者と築く上でも重要なカギとなります。

「ヒューマン+」としての労働者:新世代の労働者に、新世代の働き方・働く場を
労働者はさまざまなスキルや知識に加え、テクノロジーによってもたらされる新たな能力を身につけることで、今までにない画期的な働き方を実現しようとしています。企業は今、ポストデジタル時代における次世代の働き方に対応するために、技術戦略を導入する時に来ています。

自身を守るために全体を守る:エコシステムでは誰もが感染元になりうる
エコシステムを活用したビジネスは相互のつながりによって恩恵を受けている半面、これらのつながりに起因するリスクにさらされる危険も増加しています。大手企業は、エコシステム全体と協働して優れた製品やサービス、体験を提供する取り組みの中で、セキュリティも担保する重要性を理解しています。

マイマーケット:顧客ニーズに「今」応える
テクノロジーの進化によって、より細かくカスタマイズされた世界とオンデマンドの体験が生み出される中、企業が機会を捉えるには、組織の再編が不可欠です。

調査概要

毎年、Technology Visionのチームはアクセンチュア・リサーチと連携し、今後3年間に、企業やビジネスに大きな影響を及ぼす5つの最新トレンドを提示しています。

山根 圭輔

テクノロジーコンサルティング本部
マネジング・ディレクター


槇 隆広

デジタルコンサルティング本部
マネジング・ディレクター

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