概略

概略

  • COVID-19によるパンデミック発生の前にアクセンチュアは、エンタープライズ・テクノロジー先行企業の成長スピードは、出遅れ企業の2倍であることを明らかにしました。
  • 最新の調査では、先行企業がテクノロジー投資を倍増し、さらに、今日、先行企業は出遅れ企業の5倍のスピードで成長を遂げていることが判明しました。
  • 一方で、競合他社を凌駕し先行企業とのギャップを埋めつつある「跳躍企業(リープフロッガー)」集団の存在が明らかになりました。


最前線から

2019年にアクセンチュアがエンタープライズ・テクノロジーとそれが業績に与える影響に関して実施した画期的な調査において、テクノロジー導入とイノベーションに先行する企業が出遅れ企業の2倍のスピードで収益を伸ばしていることを明らかにしました。

パンデミックの影響を把握するために2021年始めに実施した第2回の調査では、以下の事実が明らかになりました。

  1. テクノロジー先行企業は出遅れ企業との差をさらに広げ、過去3年間で出遅れ企業の平均5倍のスピードで収益を伸ばしている
  2. 「その他」に前回調査の業績スコアの閾値を超える企業集団、いわば「跳躍企業」がサンプル企業全体の18%存在する

先行企業と出遅れ企業との収益ギャップは更に拡大

グラフは10億米ドル単位で2015年から2025年(予測値)における先行企業と出遅れ企業の成長率を比較
パンデミックを受け、米国企業はIoT(66%)、ビッグデータアナリティクス(59%)、ハイブリッドクラウド(56%)など主要テクノロジーへの投資を拡大しました。

先行企業には革新的なテクノロジーを早期に導入し、柔軟に再編を行う傾向が見られます。賢明なテクノロジー投資判断を行い、IT予算をイノベーションに繋げています。

対照的に、出遅れ企業の多くはパンデミックの最中に単に企業運営を継続する目的で、初めて最新テクノロジーへの投資を行っています。

形勢の逆転

パンデミックにも関わらず、前回の業績スコアの閾値を超えているのが跳躍企業です。跳躍企業は競合他社を凌ぎ、いくつかの側面では先行企業よりも優れています。

跳躍企業には、2つの特性があります。

  • 第一に、跳躍企業のエンタープライズITは「強力なシステム」像を呈しています。発展段階にある高度なテクノロジーを導入し、エンタープライズ全域に拡張しています。
  • 次に挙げられるのが「投資規模の逆転」です。一般的な投資比率がイノベーション30%、運用メンテナンス70%であるのに対し、跳躍企業は全く逆の割合で投資を行っています。

また、先行企業と同様に、成功に不可欠な3つの強力な戦略を実現するため、集中的な変革を行っていることも明らかになりました。

跳躍企業はクラウドへの移行と刷新を進め、強力なシステムを構築することによるプラットフォーム再構築(Replatform)を実施しています。

9

跳躍企業は調査対象の9タイプのクラウド技術全域において、他社より早くクラウドを導入。

跳躍企業はイノベーション先行のマインドセットとテクノロジー戦略の導入による戦略の再考(Reframe)を推進しています。また、新たなITシステム構築においてエコシステムパートナーやスタートアップと積極的に連携しています。

89%

の跳躍企業が、エコシステム全体でパートナーシップを構築。

跳躍企業は部門を越えてテクノロジーへのアクセスを拡大し、従業員のリスキリングやウェルビーイング(主観的幸福)、メンタルヘルスへの対応を強化することで、広範な価値創出(Reach)を図っています。

2.1倍

跳躍企業がデジタルトランスフォーメーションの対象とするビジネスプロセスは他社の2.1倍。

リーダーへのステップ

これら3Rのテクノロジー戦略は、正しい順序で導入することで最も効率的に成し遂げることが可能です。

まずは強力なシステムを構築するプラットフォーム再構築(Replatformを、主にクラウド移行を加速することにより推進します。

次に、IT関連予算をイノベーションへと転じ、戦略の再考(Reframeします。

最後に、強力なシステムと広範な価値創出(Reach転換の組合せがもたらすパワーを従来の事業優先順位を越えて活用し、多面的な価値を創出します。

プラットフォーム再構築

クラウドへの移行と刷新を進め、強力なシステムを構築します。慎重な評価と優先付けを行いながら、IT全体をクラウドへ移行しモダナイズします。

戦略の再考

イノベーション重視へとマインドセットをシフトし、パートナーやプラットフォームと連携します。IT予算をイノベーションに配分し直し、自由に使える資本を新たなテクノロジー刷新に投じます。

広範な価値創出

テクノロジーへのアクセスを部門横断で拡大し、広範な価値アジェンダを取り入れます。従来の事業優先順位を越えて、価値に基づきテクノロジーと人材を拡大します。

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革新的テクノロジー戦略とともにデジタルトランスフォーメーションを拡大

COVID-19がもたらした混乱は、革新的なテクノロジー導入のトレンドを加速させています。一方でパンデミックにより、ビジネスリーダーは責任ある企業活動の実践と多様な利害関係者に向けた価値創出の必要性に気づき始めています。

エンタープライズ・テクノロジーは、現在の優先順位を超えて、連動して進まなければなりません。そのためには、ITだけでなく、企業のすべてのプロセスでスケールアップしたテクノロジーを駆使したイノベーション、社員のパフォーマンスを向上させるだけでなく、その幸福度を高めるために設計されたイノベーション、そして、顧客、パートナー、さらには社会全体の価値を高めるための根本的に人間的なシステムが必要となります。

企業は先行企業や跳躍企業をモデルとし、イノベーションと成長を拡大させ、成功を手にすることが可能です。

著者について

Paul Daugherty

Group Chief Executive, Technology & Chief Technology Officer


Bhaskar Ghosh

Chief Strategy Officer


Annette Rippert

Group Chief Executive – Strategy & Consulting


Ramnath Venkataraman

Lead – Integrated Global Services


H・ジェームス・ウィルソン

アクセンチュア・リサーチ  マネジング・ディレクター

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