OMO、マーケティングのパーソナライゼーションの一環で、たとえばオンラインセミナーや、Webカウンセリングなど、オムニビューティーコンサルテーションの実施、デパート店舗アカウントでリーチを最大化するSNSの展開、シミュレーション機能やARを活用したアドバイス機能などが実現できます。これらのデジタルプラットフォームにより、これまでのビューティーコンサルタントが店頭でお客様を待つというスタイルから、デジタルを通じてお客様をこちらから迎えに行く力を手にすることができ、共感を生み出す場を構築することに期待が寄せられています。
データを活用したCRM強化
パーソナライゼーションやマーケティング改革をするには、顧客の嗜好・行動・価値観を学ぶ必要があります。店頭やオンラインで行った肌診断などの顧客履歴をデータベースに蓄積し、それを基にデータ解析によって時間や場所を自由に選択できるカウンセリングやレッスンのメニューを提案するなど、パーソナライズされたサービスをさまざまなタッチポイントで提供することが可能になります。アクセンチュアでは、これを実現すべくアナリティクスを活用した顧客分析などを通じマーケティング投資効率化など、さまざまな支援を提供しています。
EC支援
Eコマース(EC)強化はこれまでも海外拠点を含め、アクセンチュアと共に推進してきた施策の一つです。CRM強化でリピート顧客が増えるにつれオウンドコンテンツが増加の一途をたどるECサイト運用を、ニアショア・オフショアおよびアクセンチュアのアセットであるSynOps活用により、業務全体の効率化・高度化を進める支援をアクセンチュアにて提供してきました。 EC運用コストが下がったほか、従業員がより高度な業務に集中できる環境を整備することができました。
クラウド
さらにパーソナライゼーションに欠かせないデータ活用を下支えするべく、クラウドを活用したIT 機能の拡充と柔軟かつ迅速なシステム基盤を再構築しています。世界約 120 の国と地域で事業を展開する資生堂グループ全体の業務プロセスを標準化・統一化するために、アクセンチュアが持つノウハウやテクノロジーを活用し、グループ全体でクラウドベースの基幹システムを構築、会計や需給管理の刷新を行っています。これにより、IT 投資効率を高めるとともに、データを活用した全世界共通の経営情報の見える化、決算の早期化、在庫管理の高度化、事業スピードおよびビジネス判断の迅速化、グローバルレベルでの需給管理といった基幹業務プロセスの刷新をすすめています。
人材育成
時代の変化に迅速かつ柔軟にお客さまに対応するには、ITシステム構築を含めたデジタル対応の内製化が重要です。そこでアクセンチュアは、資生堂とともに求める人材像を詳細に定め、デジタル・ITの専門スキルを身に着ける教育を進める計画を策定しました。具体的には、IT領域で16の人材像、デジタル領域に14の人材像、計30の人材像を定義。2021年に全社員に対してスキルアセスメントを実施し、その結果に基づいてレベルを高めていく育成計画とプログラムを進めています。