5Gが切り拓く新たなマーケットにどのように対応していくべきか
企業がとるべき戦略について考察する
新型コロナウイルスと時を同じくして、日本を含む世界で商用化を迎えた5Gも、DXの流れの中で抜本的かつ不可逆的な変化をもたらす大きな可能性を秘めている。しかし、5Gの通信技術の連続的な進化としてよく語られる「大容量」「超低遅延」「多接続」という3つの特徴のみに着目すると、5Gによる「DX」の可能性を見誤ることになる。
「DX」の本質は「ゲームチェンジ・ルールチェンジ」であり、対象の大小はあれ、人々が当たり前だと思っているような前提条件を含めて、いかにして抜本的かつ不可逆的な変化をもたらせるかを企図すべきである。それゆえに、5Gについても通信技術単体に着目するだけではなく、AIやクラウドに代表されるような周辺技術との組み合わせ、さらには生活者を中心とした最終顧客の変容や各種規制動向を含めた市場変化の潮流を見極めることが重要であろう。
本書では、特に最終消費者である生活者の立場に立った際、その主たる生活の場である各家庭にどのような未来が到来するのか、その未来における5G活用の必然性は何かを紐解き、その実現に向けて関連事業者がとるべき戦略について考察するものである。
(「はじめに」より一部引用)