調査レポート

概略

概略

  • 世界的なパンデミックに直面している中でも、私たちは新たな可能性に満ちています。パンデミックにより浮き彫りになった課題に取り組む過程で、企業は変革を遂げてきました。
  • この大きな変化の波において、新たな現実へ適応していくためにはどうすればよいのでしょうか。
  • アクセンチュアが実施したBusiness Futuresの調査レポートでは、企業が直面している新たな現実を正しく理解し、今後の成功に向けてリーダーが把握すべきビジネス変化のシグナルを特定しています。
  • それぞれのシグナルから、何が起きているのか、なぜそれが重要なのか、そして利益ある成長への最良の道を描くために何をすべきなのかを知ることができます。


この1年で、ビジネスモデルは再構築されました。新たなサプライチェーンや科学的進歩が数か月単位で実現し、生産性もバーチャルで向上することがわかりました。

未来志向を持っているリーダーでさえ、想像もできなかった課題に直面したものの、それらを解決しながら企業は変革を遂げてきました。

この大きな変化をどう生かすべきでしょうか。これを機会として、イノベーションを加速させることができるのでしょうか。どうすれば、新たな現実に適応できるのでしょうか。

ビジネスに変革をもたらすシグナル

アクセンチュアが実施したBusiness Futuresの調査レポートでは、企業が直面している新たな現実を正しく理解し、今後の成功に向けてリーダーが把握すべきビジネス変化のシグナルを特定しています。

この調査では、企業のリーダーが、自社の利益ある成長への最良の道を描くために何をすべきなのかを知ることができます。これらのシグナルは、将来へ与える影響が大きく、企業の変革を促すものです。

これらのシグナルは、リーダーが直ちに変化を受け入れ、成長するための新たな方法を見つける機会と動機を与えるものです。

すべての企業の未来の成長に向けて、極めて重要となる6つのシグナルを特定しました。

02.最前線への権限委譲

意思決定の分散化 続きを読む

03.サステナビリティとパーパス経営の両立

目的志向から目的遂行への移行 続きを読む

04.制約を受けない供給

サプライチェーンの物理的限界を打破 続きを読む

05.リアル・バーチャリティ

現実と空間を再定義 続きを読む

06.新たな科学的手法

科学的な企業になるために 続きを読む.

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世界で起きている新たな現実を理解し、より良い未来に向けて理想的な道筋を描くにはどうすればよいのでしょうか。6つのシグナルから、何が起きているのか、なぜそれが重要なのか、そして何をすべきなのかを知ることができます。

01.未来から学ぶ

変化を事前に察知する
企業は、データ分析や人工知能(AI)を用いて、将来行うべき意思決定を的確に予測しようとしています。アクセンチュアは、この新たな意思決定のアプローチを「未来から学ぶ」と呼んでいます。

未来志向のケイパビリティを身につけた企業は、常にライバルの一歩先を進み、独自のビジネスチャンスを生み出すことができるようになります。

  1. これまで見逃していたチャンスをつかむ
  2. これまで予測できなかったリスクに備える

何をすべきか

現在、予測分析を支援するツールは多くのベンダーから提供されていますが、企業文化や組織内のさまざまな制約やそれに基づくマインドセット、意思決定アプローチなどに阻まれて、こうしたツールの導入が進まない企業も少なくありません。

3つの推奨ステップ:

将来起こりうる、さまざまな可能性に備えて計画を立てる

幅広いアプローチでデータを活用する

「未来から学ぶ」アプローチを組織の中核に据える

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31%

需要に影響を及ぼす行動様式の変化を予測して対処する能力に、100%の自信があると回答した経営幹部の割合。

88%

自社が成長していくためには、将来の予測を支援するより高度なデータセットの活用やアナリティクス手法が重要であると回答した経営幹部の割合。

02.最前線への権限委譲

意思決定の分散化
多くのリーダーが、最前線の従業員に意思決定の権限を委譲、迅速かつ俊敏な行動を可能とするチームを構成し、それぞれをネットワーク化させています。

企業は最前線の従業員に日々の業務の意思決定の権限を委譲し、刻々と変化するビジネス環境にも的確に対処できるようになることで、本社機能は戦略的に重要な意思決定に集中できるようになります。その結果、次のように貴重なビジネスチャンスを手にすることができるでしょう。

  1. ますます細分化が進むビジネス環境で発生しうるリスク管理を強化する
  2. 市場ごとの嗜好の変化に、よりスピーディに対処する

何をすべきか
適応能力とスピード、そして効果的なコスト管理に対するニーズは、パンデミックが収束した後の世界でも変わることはありません。そのため企業は、変化を前提とした組織体制を維持していく必要があります。

フラットな組織で最前線への権限委譲を実現する

意思決定を最前線に委譲する

最前線の従業員に裁量権を与える

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82%

自社が成長していくためには、広範な企業連合のような経営体制が重要になってくるだろうと回答した経営幹部の割合。

71%

組織の意思決定は、一部ではすでに分散化している、あるいは分散化することを計画中と回答した経営幹部の割合。

03.サステナビリティとパーパス経営の両立

目的志向から目的遂行への移行
企業はサステナビリティを事業の根幹に据え、社会的責任を果たす努力を続けています。しかし、経営者たちはステークホルダー主導のパーパス(企業の存在意義)経営の重要性を認識しているにもかかわらず、現状は掲げられたパーパスを成果につなげるのに苦労しています。アクセンチュアではこれを「意図と成果のギャップ」と呼んでいます。

企業がパーパスを実現できなければ、その責任を問うステークホルダーからの声はますます高まるため、このギャップを埋めなくてはならないというプレッシャーを強いられています。企業は今こそ、パーパス駆動型にシフトし、新たなビジネスチャンスを獲得しなければなりません。

  1. 意図と成果のギャップを埋めることで、大きなメリットが生まれる
  2. サステナビリティを事業の根幹に組み込むことが新たな成長の道筋の中心になる

何をすべきか

企業が社会の期待に応え、明確な意図を成果に結びつけるにはどうすればいいのでしょうか。パーパス駆動型の組織は、オペレーションの中核に目標を組み込むことで、意図と成果のギャップを埋めています。次の3つのステップの実践することで、パーパス駆動型組織への転換が実現します。

確かなパーパスを掲げ、その実現に向けて邁進する

パーパスの実現を最優先する

エコシステム全体で責任を設定する

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43%

世界的な大企業521社のうち、意図した通りの多次元的な価値を提供することができていないと回答した企業の割合。

96%

自社のビジネスプロセスと企業ポリシーに社会的な責任を踏まえた商慣習を取り入れている、または今後3年間で取り入れる計画があると回答した経営幹部の割合。

04.制約を受けない供給

サプライチェーンの物理的限界を打破
企業は、集中管理型の直線的なサプライチェーン業務モデルから、オンデマンドな製造体制による分散型ネットワークへの転換を推し進めています。アクセンチュアは、この新しいタイプのサプライチェーン業務を「制約を受けない供給」と呼んでいます。

サプライチェーン業務の物理的制約をなくすことで、企業はより少ない労力でサプライチェーンを拡大できるようになるだけでなく、オーダーフルフィルメントに対して増え続ける顧客の要望にもコスト効率よく対応できます。このアプローチによって得られる主なメリットとして、以下のものが挙げられます。

  1. 遠隔地からのフルフィルメントをなくす
  2. 環境フットプリントを低減し、廃棄物を減らしながら、より多くのオーダーに対応できる

何をすべきか
企業は3つのステップで、サプライチェーンの物理的制約を解消し、より効果的なオーダーフルフィルメントを実現することができます。

物理的インフラの用途を再定義する

サプライチェーンネットワークを再考する

製品とサービスを再設計する

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49%

現在、オーダーフルフィルメントに対する顧客の要望に応えることができていると回答した経営幹部の割合。

95%

サプライチェーン業務体制を物理的インフラから切り離す、あるいは需要がある地域に近いところで生産するといったアプローチを試行中、または拡張中であると回答した経営幹部の割合。

05.リアル・バーチャリティ

現実と空間を再定義
現実(リアル)と仮想(バーチャル)の世界を融合させ、「リアル・バーチャリティ」の構築を推進する企業が増えています。両者の統合が実現することで、仮想世界はこれまで以上にリアルなものへと変わっていくでしょう。

仮想環境が成熟してくると、物理的世界が拡張し、現実と空間についての概念を再定義できるようになります。リアル・バーチャリティは、以下のようなメリットをもたらす可能性を秘めています。

  1. 企業や個人にとっての新たな価値を創出する
  2. 顧客、従業員のインタラクションを強化する

何をすべきか
企業は以下のような方法で、可能性を最大限に活かすことができます。

競争優位性を再考する

新たなビジネス機会を創出する

エコシステムパートナーとの連携を強化する

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47%

没入型技術を用いてカスタマイズできる製品であれば、追加料金を払ってでも利用したいと回答した消費者の割合。

88%

自社でバーチャル環境を構築するためのテクノロジー投資を行っていると回答した経営幹部の割合。

06.新たな科学的手法

新たな科学的手法
最新の科学的な情報とビジネスの融合を推し進めることで、大きな可能性を切り拓き、世界の根本的な課題に立ち向かえるようになります。

過去10年間で、すべての企業がデジタル企業へとなりました。同様に、次の数十年で、すべての企業は次のイノベーションの波から利益を得るために、サイエンス企業になるでしょう。これにより、以下のような大きなチャンスの獲得につながります。

  1. 経済活動にかかわるすべての分野に変革をもたらす、体系的な変化を取り入れる
  2. 科学的根拠に基づくディスラプションを利用して、より高品質で、より安く、より持続可能な製品やサービスの開発を支援する

何をすべきか
科学的な情報を融合して商用化に取り組む企業は、同様に科学的手法によって刻々と変化する現実にも柔軟に対応できるようになります。

設計、開発、テスト、学習のサイクルを再構築する

エコシステムを広く開放して進化させる

新たな投資手段を活用してリスクを減らす

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82%

自社の成長のためには、従来の業界の垣根を越えてさまざまな科学的領域に投資することが不可欠になると回答した経営幹部の割合。

97%

デジタルテクノロジーを活用して、さまざまな科学的領域で進化を加速させていると回答した経営幹部の割合。

自ら変革を選択する

リーダーは、進化し続ける今に何が有効で、明日の成功には何が必要かを見極めるという、かつてない課題に直面しています。

これからの12〜18ヶ月間の意思決定が、5年後に成功するか、生き残るために苦労するかの岐路になるかもしれません。

今こそ、変化を活かし、未来を掴む時です。

著者について

Annette Rippert

Group Chief Executive – Strategy & Consulting


Kathleen O’Reilly

Lead – Strategy


Rachael Bartels​

Lead – Function Networks and Programs


Koen Deryckere

Lead – Industry Networks and Programs


Eva Sage-Gavin

Senior Managing Director – Talent & Organization / Human Potential


Paul Nunes

Global Managing Director – Thought Leadership, Accenture Research

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Executive summary

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