実用段階に移行し、価値実現のための体制を整える

価値拡大のためには、リアルタイムの戦略的な行動を促進するためにデータ戦略を遂行し、適切な人材ミックス、業務運用モデル、ガバナンスフレームワークを確立して、実証段階から実用(生産)段階に移行するための手法を理解する必要があります。移行が成功すればAIの恩恵を受けることができますが、失敗すれば企業の存続を脅かすことになるかもしれません。アクセンチュアの調査では、日本企業の経営幹部の77%(グローバル全体では75%)が、「AIをビジネス全体に効果的に導入できなかった場合、今後5年以内に廃業に追い込まれるだろう」と回答しています。

もはやAIは「あった方が良いもの」や経営層の歓心を買うちょっとしたツールというだけの存在ではありません。AIもデータ戦略もビジネス基盤そのものになりつつあります。より簡単かつ低コストでテクノロジーが利用できるようになりつつある今こそ、企業は決断し行動に移すべき時です。

AIの本格導入開始に至るまでのジャーニー

AIの本格導入にあたり検討すべき多くの課題がありますが、すぐに始めるために有用なビジネスケースも存在します。入門書とも言える本レポートでは、いくつかの質問を検討しながら、企業が概念実証(PoC)から実用のフェーズに進み、効果的にAIの本格導入を実現するために必要なインサイトを導き出してきました。そのすべてを実際に採用するためにどのように行動すればよいのか、迅速に価値を実現するために必要な具体的な手段はどのようなものなのでしょう。

入門書の最後に、AIロードマップをご紹介します。企業がAI導入プロジェクトによる価値を実現し、その価値を拡大させるために、開始から終了までをモデル化しました。価値の定義と強固なAI戦略の策定、AIケイパビリティの適切な統合、最適な人材ミックスの検討、適切なガバナンスと倫理パラメータの設定などを含む、AIユースケースの本格導入までの道のりを詳細に解説しています。もちろん、本格導入の成功がゴールではありませんが、本レポートは、企業が継続的なエンジニアリングおよび最適化、新しいユースケースへの機能拡張を通じて、AIの本格導入における価値を拡大するために必要な道のりを指し示しています。

 AIロードマップ

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AIロードマップに沿って、自社のAIプロジェクトを評価してみましょう。各チェックポイントの質問に答えながら、データ、人材、インフラ、組織全体について、成功するために必要な準備が整っているかどうかを確認してください。概念実証(PoC)段階にあっても、すでにAIの本格導入段階であっても、AIへの取り組みからより大きな価値を実現するために採用すべき具体的な手順があることを確認しましょう。

高度に連携する複数の要因を通じて、本格導入へのクリティカルパスを追跡し、破綻することのない筋道を進むことで、AIの本格導入を成功に導き、その価値を拡大することができるのです。

アシーナ・カニョーラ

アプライド・インテリジェンス最高アナリティクス責任者 兼 グローバル・リード 博士​


保科 学世

ビジネス コンサルティング本部
AIグループ日本統括 マネジング・ディレクター 博士(理学)

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