ニッポンハムグループ


新規D2C事業で "たんぱく質を、もっと自由に。"をカタチにしていく。

課題―求める変化

ニッポンハムグループは企業理念である「食べる喜び」をお届けするため、「時代を画する文化を創造し、社会に貢献する」・「従業員が真の幸せと生き甲斐を求める場として存在する」ことを追求しながら事業領域を拡大してきました。2021年には、「食べる喜び」をさらに追求しつつ持続可能な社会の実現に貢献するため「たんぱく質を、もっと自由に。」を掲げるVision2030を策定。「たんぱく質の安定調達・供給」「食の多様性と健康への対応」「持続可能な地球環境への貢献」など優先的に取り組む5つのマテリアリティ(重要な社会課題)を特定し、それらの解決を通して社会価値の向上と事業価値の向上を一体化することで持続可能な社会と企業を実現することを目指しています。その一環としての新規D2C事業の立ち上げに、アクセンチュア ソングと共に挑みました。

ビジョンを体現する新たな取り組みの必要性
ニッポンハムグループは、Vision2030の実現には「たんぱく質を、もっと自由に。」というビジョンを体現する新たな取り組みが必要と考えていました。また、収益性を高めつつ人々が望むことをより深く理解するために、顧客と直接つながる形で商品・サービス、コミュニケーションを提供し、長期的な関係を構築する方法を探っていました。

そこで、顧客体験を起点としたビジネス変革を支援するアクセンチュア ソングの専門家と共に新規D2C事業の立ち上げを計画。新しい価値を新たな顧客層に届け、グループ全体の成長につなげることを目指します。

社会価値の向上と事業価値の向上を一体化するVision2030

Vision2030は2030年における我々の『ありたい姿』を示したものであり、同時に解決すべき社会課題も明らかにしています。これまで日本ハムのイメージは、マス市場におけるシャウエッセンなどのプロダクトブランドでの取り組みや、スポーツニュース等で報道いただく北海道日本ハムファイターズの活動によって作られてきました。新規D2C事業では、これからの新しい日本ハムを創る想いで、消費者の皆様の課題解決・ニーズに沿った商品・サービスを継続してリリースしてまいります」

–日本ハム株式会社 新規事業推進部 部長 高崎 賢司 氏
挑戦する風土の醸成
新規事業の立ち上げは、意識改革も伴うため容易ではありません。しかし不確実性が高まる中、将来の環境変化に対応するには新しい取り組みに挑戦し続けられる組織であることが不可欠です。D2C事業による新たな価値提供の具現化においては、挑戦する風土を組織内に醸成するねらいもありました。

取り組み―技術と人間の創意工夫

ニッポンハムグループは新規D2C事業として、エンタメ事業、ウエルネス事業、エシカル事業の3つを構想。まずは、たんぱく質の新たな可能性との出会いを創出する「Meatful」(エンタメ事業)と25年以上の食物アレルギー事業への取り組みを進化させ食への多様なニーズに応える「Table for All」(ウエルネス事業)の立ち上げに向けてプロジェクトが動き出しました。新しい価値を新たな顧客層に届け、グループ全体の成長につなげることを目指します。
エンタメ事業:Meatful-お肉の新たな可能性にミートする。

ニッポンハムグループの各商品は長らく親しまれてきた一方、従来の顧客層を超えて価値を届けることが難しいことが課題となっていました。 Meatful(ミートフル)は、たんぱく質との新しい出会いを創出する新ブランドです。ワインとお肉のマリアージュのセット「お酒ペアリング」、地のものを味わう 「Meets Hokkaido」、手作りの楽しさを届けるお肉料理調理キット「おうちフェス」、お肉の旨みを丁寧に引き出した出汁「oniku yà base」、新感覚のジャーキー「DRY MEATS」を皮切りに、自由な発想と多彩なスタイルのお肉体験を新たな顧客層に提案します。生命の恵みをあますことなく食べる喜びにつなげる様々な商品・サービスは同時に、廃棄ロスの削減や各地の食文化の発展に貢献することも目指します。新感覚のジャーキー「DRY MEATS」は正式なローンチに先立ちクラウドファンディングサービスMakuakeに出展し、掲載初日に目標金額を達成。最終的に目標金額に対して450%の応援購入があり、購入者からは間食の新しいコンセプトや自然由来・高たんぱくで体に良い点、6種の豊かなバラエティ、珍しい畜種(ラム、マトン、合鴨)などに対して高い期待がうかがえるコメントも寄せられました。
ウエルネス事業:Table for All-みんなの食べたいによりそう。

ニッポンハムグループは「食べる喜び」を追求する中で、食物アレルギー対応食品の研究開発を1996年から続けています。Table for Allはこの取り組みを進化させ、食の多様化に応えていく総合プラットフォームサービスです。健康上や食文化などの多様なニーズを尊重し、商品・サービスや情報提供を通して「食べる喜び」を届けていきます。Table for Allの最初の取り組みは、これまでの食物アレルギーケア活動を活かす「Table for All 食物アレルギーケア」。日常生活でできる工夫や医療機関にかかる前に知っておきたいことなど正確な情報にまとめてアクセスできる場を提供し、食物アレルギーに向き合う一人ひとりに寄り添います。
Table for Allは、ニッポンハムグループの食物アレルギー対応への取り組みを進化させ、食の多様化に応えていく総合プラットフォームサービス
コンサルティング×クリエイティブで実現した立体的な新規事業構想
新規事業の立ち上げは、事業戦略の立案、具体的なサービスの開発から、ECサイト含むタッチポイントの構築・具現化、そしてコミュニケーション施策まで、新しい挑戦の連続です。このすべてを、ニッポンハムグループとアクセンチュア インタラクティブは強力なパートナーシップをもって推進しました。インタラクティブ本部はこの新たな挑戦のため、食品業界、マーケティング、サービス、コマースプラットフォーム構築などの各専門家とクリエイティブエージェンシーDroga5 Tokyoやコミュニケーション部門のクリエイター、デザインスタジオFjord Tokyoのデザイナーを集結させ、コンサルティングとクリエイティブを掛け合わせた支援体制を構築しました。

通常、上流の戦略から下流のコミュニケーション施策は段階的に立案されます。しかし、この方法では戦略立案段階で「数字上で事業として成立させることを優先してしまい、自由な発想に挑戦できない」、コミュニケーション施策段階で「もっと魅力的な事業であれば、よりクリエイティブが発揮できるのに」といった葛藤が生まれがちです。そこで、ニッポンハムグループの「たんぱく質を、もっと自由に。」の想いとともに戦略を立案するマーケティングチームとブランドのコンセプトを開発するクリエイティブチームが協働し、事業戦略と具体的なコミュニケーション施策を並行して構想していきました。その結果、ビジネス成果にコミットしつつ最終的に価値を届ける新たな顧客像が具体的に示され、新規事業への挑戦に大きな一歩を踏み出すことができました。


「事業立ち上げに至るまでに様々なチャレンジがありましたが、チーム全体で次の二つを共有することで一丸となって取り組むことができました。一つ目は、日本ハムさまの企業理念、Vision2030、マテリアリティ、新規事業で解決すべき社会課題と消費者ニーズを常に念頭に置き、いかに具現化できるかを考えること。二つ目は、社内外、チーム間、上下関係、受発注関係などの垣根を越えた"Respect for the Individual"の精神です。世の中で待ってくださっている消費者のために、良いものを創りたい。各人のモチベーションとその集積としてのチームワークによって、立ち上げまで漕ぎ着けたプロジェクトだと感じています。本ご支援のような、ビジョン策定から新規事業部署の立ち上げ、D2C構想、新商品・サービス企画、コンセプト開発、各タッチポイント設計、デザイン、デジタルマーケティング実行など、"文字通り"全体のビジネス変革を実現できたのは、明確な目的をチームメンバーで共有しながら、コンサルティング×クリエイティブなど異なる領域の専門家が協働したからこそ。アクセンチュア ソングならではのトランスフォーメーションだと思います。引き続き世の中にポジティブなインパクトを与え続けていくべく、取り組みを推進していきます」

Accenture Song シニア・マネジャー 早川 豊晃
DRY MEATSを例にすると、ジャーキーといえばビーフという常識を覆し、ラムや鴨など6種のお肉を味わえる新感覚ジャーキーを開発。そしてジャンキーなビールのおつまみではなく、女性や若者もいつでもどこでも気軽に楽しめる新たな間食モーメントのお肉体験を創出しました。商品開発コンセプトやネーミング、パッケージデザインからPRムービーに至るまで、コンサルティングとクリエイティブがワンチームとなって手掛けています。上流から下流のあらゆるフェーズで一貫したこの掛け算があるからこそ、ブランドが掲げるビジョンやパーパスをアクションとして体現し、日本ハムさまのようなスケールでビジネス変革を実行できるのです」

Droga5 Tokyo シニアクリエイティブディレクター 杉山 元規

成果―創出された価値

新たな価値を提供し社会に貢献
「たんぱく質を、もっと自由に。」を体現する新規事業の立ち上げにより、Vision2030の実現に向けた基盤が整いました。これにより、環境・社会に配慮した形でのたんぱく質の安定供給と多様な食生活の創出に向けた取り組みが加速するでしょう。

今後の展望 -新規事業の拡大、そしてグループ全体の成長へ
Meatfulは代替たんぱくの商品開発や社内外のコラボレーションを活性化し、お肉の新たな可能性を広げることに挑み続けていきます。また、Table for Allはより多様な食へのニーズに応えるため対象を拡張していく計画です。さらに今後は、これらのエンタメ事業とウエルネス事業を育てながら、「たんぱく質で次世代を創る」エシカル事業の創出も見据えています。

ニッポンハムグループとアクセンチュアは、「食べる喜び」を通してますます社会に貢献する取り組みを続けてまいります。

アクセンチュアとつながる