調査レポート

概略

概略

  • モビリティサービスとは、パーソナルサービスと公益事業のサブカテゴリーであり、さまざまなステークホルダー、価値、およびベンダーと共に1つのエコシステムを構成しています。
  • モビリティサービスは、自家用車での移動と公共輸送のハイブリッドサービスとして誕生し、利便性の良さと車両の稼働時間の長さを特長とします。
  • モビリティサービスは、個人、社会、環境、経済の各領域を通じ、大きなメリットをもたらします。


モビリティサービスで新たな価値を創出する-パート1

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これまでの輸送網では、自家用車の利用が優先されてきました。その理由は、公共輸送機関の即応性の低さにあります。また、公共輸送機関のビジネスモデルはいずれも、さまざまな外的要因の影響がありながらも、それらを考慮していないという問題点があります。

利益創出を阻む主な障壁

規制機関は、モビリティサービスと自家用車による移動を同等に捉え、モビリティサービスが社会にもたらす価値を見いだせていません。一方、サービスプロバイダーの側も利益を生み出す市場作りを自ら妨げてきました。各社のビジネスモデルはもっぱら顧客を囲い込んでユーザー基盤を拡大することに焦点を当てており、このことが価格競争の激化を招いています。さらに、モビリティ企業は自社のサービスが公益事業に似てきてしまう事実にも気づいていません。この他にも、モビリティアプリやモビリティデータがプラットフォームやデータソースとシームレスに統合されていない、ビジネスモデルが都市交通や公共輸送の管理システムと連動していないといった問題点もあります。しかも、今日のモビリティサービスのビジネスモデルにおいて、利益創出を阻んでいる課題は他にもあります。

価値を最大化する

モビリティサービスは、多様なステークホルダーやエコシステムのメンバーの統合的な協働によって成り立ちます。そこでは、サービスプロバイダーと都市が協調してオープンエンドなプラットフォームを構築し、エンドユーザーに最大限の価値が提供されなければいけません。また、プラットフォーム構築と価値の最大化は、地域別、都市別に実践して、さまざまな輸送手段を支援し、ユーザーが最適なプロバイダーを利用できるようにしておくことも大切です。こうした取り組みによって、市場を今のような機能不全の状態から、すべてにメリットをもたらす均衡のとれた市場へと転換することができます。

コロナ禍の大きな影響を受けているモビリティ業界に希望の兆しがあるとすれば、それはおそらく、これからの社会で求められる価値を提供できることを示して見せたサービスプロバイダーの即応力でしょう。たとえば、独モイア(MOIA)はハンブルクで公共輸送サービスの規模が縮小されたことを受けて、夕方以降の時間もシャトルバスの運行をオンデマンドで継続するサービスを開始しました。

New digital mobility

Private individial mobility new digital mobility public transportation

モビリティサービスの定義

「モビリティサービス」とは、デジタルを基盤として提供される新しいサービスであり、以下の3つのグループに分類されます。

1.新たなオーナーシップモデル

サブスクリプションに近いサービスをはじめとする新たなオーナーシップモデル。

2.ビークル・オンデマンド(VoD)

レンタカー、カーシェア、マイクロモビリティサービス(オートバイやスクーターのシェア)といったビークル・オンデマンド(VoD)。

3.モビリティ・オンデマンド(MoD)

オンデマンド輸送(DRT)や配車サービス、ライドシェアといったモビリティ・オンデマンド(MoD)。

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これらのモビリティサービスには、成功のための共通要件もあります。たとえば、可用性が高いこと、使い勝手が良いこと、都市交通や公共輸送システムとの統合性があることが不可欠です。ただし、現在の市場規制はモビリティサービスの価値最大化と利益創出を阻む大きな要因となっているのが現状です。

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