クラウドの価値を引き出している企業、わずか37%

クラウドは、IT分野において数十年に一度の大きなパラダイムシフトと言える位置づけのソリューションです。データセンターにハードウェアインフラを自前で用意していた「所有」する時代から、クラウド事業者が提供するシステム基盤をサービスとして「利用」する時代へと、運用のオペレーションモデルは大きく変わりました。

こうしたパラダイムシフトが起きる中、CEOCIOの多くは「新たなビジネス機会や価値創出に向けて迅速・俊敏にビジネス変革を進めるためにも、クラウドは不可欠である」と認識しています。実際にクラウドの導入や移行に取り組んでいる企業は少なくない一方で、クラウドの効果を十分に引き出す価値創出に苦労しているという企業も少なくありません。

アクセンチュアが2020年11月に発表した最新調査レポートでも「クラウドへの投資で期待される価値を十分に生み出している」と回答した企業の割合は37%に留まっています。この数字からも分かる通り、期待通りにクラウドの価値を享受できていない企業が多数を占める実態が明らかになっています。

では、なぜ「自社はクラウドの価値を享受できていない」と考える企業が多いのでしょうか。

その理由の1つに挙げられるのが、千差万別である企業の現状を踏まえ、かつ、成長・変化が速いクラウド技術を有効に活用するための、実現性が高いクラウド化推進計画を策定することが非常に困難である点です。経営課題に直接アプローチするクラウド活用に携わるアクセンチュアのクラウド・アドバイザリーは、お客様企業が直面する課題を解決し、企業のクラウドトランスフォーメーションをご支援しています。

クラウド・アドバイザリーがリードする、クラウドシフトの実現

クラウド移行は、単なるIT基盤の刷新ではありません。クラウドによるトランスフォーメーションを推進するには、プラットフォームや運営(維持管理・運用)の整備はもちろん、ガバナンス、ビジネス、人材、セキュリティなど多岐にわたるポイントについて包括的な施策を検討する必要があります。

企業がクラウドトランスフォーメーションを進めるにあたっては、既存の基盤の契約状況や保持する資産により、最適な導入・移行の方法が異なります。どのような方法をとるべきなのかという方向性を決めるには、ビジネスやIT、コストなど様々な視点から目的性を導き出す必要があります。

アクセンチュアでは、「クラウドシフトの目的性」として、日本企業に共通するクラウド活用プロジェクトを5つに類型化しています。

  1. IT/業務効率性の獲得

    モノとヒトの効率性の継続的な獲得が主要テーマです。

  2. ビジネス&ITアジリティの獲得

    サービスリリースの絶え間ない展開を可能とする基盤の実現が目的です。特に、クラウドネイティブソリューションの最大活用がポイントです。

  3. 人材ケイパビリティの高度化

    お客様がデジタルトランスフォーメーションを推進するうえで避けて通れないのは、人材が専門性を獲得し、イノベーションを生み出す力の強化です。稼働創出は主要な目的の1つに位置付けられます。

  4. サステナビリティの取組み強化

    コロナ禍のようなパンデミックや自然災害に対する業務継続性の維持と、業務生産性の改善を両立しうるのがクラウドシフトです。また、脱炭素社会の実現へ向けて、企業もコミットするべきカーボンニュートラルへの貢献も欠かせません。

  5. IT運営ガバナンス強化

    社内の部署が組織横断で協業するモデルの構築が経営層に課された重要なテーマです。その際、テクノロジーを中心に据え、アジャイル運用を推進するなどのIT運用ガバナンスの構築も必要です。

これら5つの類型は独立したものではなく、相互に依存関係のあるステップであると言えます。

例えば、IT/業務効率性の獲得をファーストステップとしてクラウドシフトを加速させ、ITと業務のモダナイゼーションやガバナンス強化に取り組んでいく展開は容易に想像しえます。また、最終的にデジタルトランスフォーメーションにたどり着くというシナリオを提示し、最終的に企業のビジネストップラインを上げるためのイノベーションに結び付けていくことが、目指すべき1つのゴールであるといえるでしょう。

アクセンチュアのクラウド・アドバイザリーは、お客様がそのようなアプローチおよびクラウドを梃(テコ)としたトランスフォーメーションをリードする役割を担い、お客様企業のIT変革機会とビジネス変革機会の双方を創出します。

クラウドを梃としたトランスフォーメーションシナリオ

クラウド導入を推進するCIOのサポート役を担うクラウド・アドバイザリー

では、お客様が自社の現状から将来像までを、これらのシナリオに当てはめ、実行へ推進するには、どのような取り組みが必要でしょうか。

アクセンチュアでは、企業がクラウドトランスフォーメーションを成功させるには、CIOの主導のもと、各部署を巻き込んだ全社横断のプロジェクトとして取り組む必要があると提唱しています。

アクセンチュアのクラウド・アドバイザリーは、クラウド導入という手段の目的化を強く戒めています。お客様の現在の全社ITコストからクラウド利用によるコスト削減効果の試算を行い、クラウド導入・移行の必要性はどのような点にあるのか、その効果はどの程度得られるのかといった定量的・定性的な効果予測を導き出します。

続いてその効果を実現するために、企業のビジネス状況やマイルストーンを加味し、どの領域を優先するのか、具体的に何を対象外にするのかといった、クラウド利用の判断基準を検討して実施すべき施策を提案します。

クラウド移行への第1歩を踏み出すパートナー

その際、実施すべき施策にはエンタープライズ・アーキテクチャのフレームワークを適用し、ガバナンス、ビジネス、プラットフォーム、運営、人材、セキュリティの6つの構成要素ごとに必要な作業を網羅的に洗い出します。

次にどのようなシナリオでクラウドの導入・移行を進めるのか、それぞれのシナリオごとに初期概算コストの試算、クラウド利用の可能性の見極めを行い、クラウド導入・移行の順序を決定してロードマップとして策定します。

アクセンチュアのクラウド・アドバイザリーは、これらのクラウド導入・移行に関するコンサルティング/アセスメントサービスで大きな価値をご提供します。しかしアクセンチュアはコンサルティングやアセスメントサービスのみならず、後続のシステム開発や運用に至るまでの一貫したクラウド関連ソリューションを提供しています。

アクセンチュアの強みは、まさにこうしたクラウドトランスフォーメーションをエンドツーエンドで実現できることに加え、お客様企業のデジタルトランスフォーメーションにおいて必要となるあらゆる領域に対応し、ビジネス変革の推進を支援できる点にあるのです。

たとえば、ある大手の製造業企業様では、アクセンチュアのクラウド・アドバイザリーを利用し、クラウド移行に必要な作業を洗い出すといったロードマップの作成を進めた結果、2023年度までにデータセンターを全廃してクラウドへ段階的に全面移行するという筋道が立ち、現在はクラウド移行に向けたプロジェクトが進められています。

今後、日本国内でもこの事例のような取り組みがますます増え、日本企業のお客様の全面的クラウド移行を実現する取り組みが増えるものと予測されます。アクセンチュアのクラウド・アドバイザリーは、お客様が第1歩を踏み出すためのパートナーとして、グローバルで蓄積したクラウドに関する知見をご提供しています。

クラウド導入・移行の順序を決定してロードマップとして策定

戸賀 慶

テクノロジー コンサルティング本部 アクセンチュア AWS ビジネス グループ日本統括 マネジング・ディレクター


岡本 武士

テクノロジー コンサルティング本部 シニア・マネジャー

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