Case Study

オムニ・コネクテッド・エクスペリエンスを取り込み未来の働き方を実現する

人々がつながり、やりがいをもって組織に貢献し、自分の居場所を知ることができるよう支援します。

オムニ・コネクテッド・エクスペリエンスを通じ、企業価値を高める

組織や同僚とのつながりが組織の成長の鍵

課題―求める変化

多くの企業同様、アクセンチュアでもパンデミックを機にほぼ100％の従業員がリモートワークに移行しました。リモートワークそのものは数十年前から一部の従業員がすでに取り入れていましたが、今回の移行により新たな重要な学びを得ることができました。この学びをクライアントのニーズと従業員の健康と安全のバランスを取りながら、未来の働き方を形成するために活用しています。従業員が同僚や会社とのつながりや居場所を感じ、アクセンチュアへの所属意識を持てる環境をつくるため、未来の働き方を再構築しているのです。

多くの人が、仕事と自分との関係や人生における仕事の位置づけを根本から見直しており、働き方という観点において新しい時代を迎えようとしています。ほとんどの人がパンデミックにより広がった働き方の柔軟性をこのまま維持したいと考えています。同時に、対面で会って仕事をすることを重要視していることも分かっています。チームが直接会って仕事をする方が最高のパフォーマンスを出せる場合があるからです。

この新しい時代の働き方には、より良い新しい仕事のエクスペリエンスを創造する機会が潜在しています。アクセンチュアは、未来の働き方を理解するために、各チームのニーズに合わせて柔軟に対応し、仕事と従業員の多様な働き方に対応できるようにする方法を模索しました。

未来の働き方については、千差万別であり、すべての人にとって万能な働き方はないと考えています。そこで、人々がどこで働き、何日間現場にいるのかという「スペースと場所」以外のところに焦点を当てることにしました。なぜなら、新しい体験にこそチャンスがあるからです。しかし、それは何を意味し、どのようなものなのでしょうか？

「私たちが知っているこれまでの働き方は、まさに根底から覆されたのです。今日、人々の体験は物理的な場所を超える必要があります。そこでアクセンチュアでは、一人ひとりが参加し、やりがいを持って組織に貢献し、意見を聞き、帰属意識を持ち、同時に文化を活気づけることができる未来の仕事のあり方を模索しています。」

— エリン・シュック, ーアクセンチュア　チーフ・リーダーシップ＆ヒューマン・リソーシズ・オフィサー　

取り組み―技術と人間の創意工夫

私たちは1年間にわたり、社内外から様々な情報を集め、従業員がどこでどのように仕事をするのが適切かを導き出しました。その結果、どうすれば従業員を鼓舞し、信頼関係を築き、彼らの潜在能力を最大限に引き出すことができるのかを導き出しました。

「ビジネスと従業員の成長を成し遂げるために」の研究を応用し、人々がより良い生活を送るための6つの主要なニーズ（関係性、目的、感情/精神、身体、経済、雇用）を特定しました。これらのニーズを満たすような職場体験を提供することは、信頼関係を強化するだけでなく、個人の潜在能力の3分の2を発揮することを実現し、経済的に不確実な時代においても、業績を向上させることができます。

外部調査を実施

クライアントの考えや市場の理解を深めるために、外部調査を実施しました。同時にグローバルの文脈、文化の変化、競合他社、テクノロジーのトレンドに関するソート・リーダーシップを吸収し、統合するために、アカデミックの視点も取り入れました。

さらに、ブラジル、ヨーロッパ、インド、日本、フィリピン、米国の3,900人を対象に、クラウドソーシングで潜在的な採用候補者の意見を調査しました。その結果、回答者の50％が、勤務地と1日の勤務時間を柔軟に変更できることを、就職先を評価する際に最も重要な点として挙げていることがわかりました。すべての地域で、チームとの協働、知識の共有、オンボーディング、リーダーシップの発揮などが、最も重視される対面での交流の種類となっています。

各地域や各サービスのリーダー、およびその他の専門家にもインタビューを行い、リモートワークや帰社後の活動を支える慣習を理解することで、私たちの仕事を綿密に調査しました。従業員とどのようにつながり、さまざまな国やサービス地域特有のニーズがあるのかを議論しました。

全職務の80％以上を分析し、職務に応じた場所のニーズと、対面での活動がより効果的な場所を特定しました。これにより、対面での時間や、人々が最も重要視する対面での活動に関する具体的な基本的な推奨事項が明らかになりました。

グローバル全体で従業員アンケートを実施

グローバルで実施した従業員アンケートの結果得られた78,000件の従業員の声に耳を傾けました。これまでうまくいっていたことへの振り返りを行い、従業員のよりよい未来を思い描き、従業員の福利厚生、生産性、充実感のために必要なものを共有してもらいました。その結果、柔軟性が最も重要な要素であると88%の従業員が回答しました。

また、世界中の14,000人が参加した社内イベント「Change@Work」からのフィードバックに耳を傾け、人々に愛されるキャリアの構築、共通の成功の認識、帰属意識の形成についてアイデアを出し合いました。これらのイベントから、革新的で持続可能な働き方が、高い業績と卓越した従業員体験を維持するための鍵であることが明らかになりました。

成功の鍵は、各所から寄せられた意見に基づいて未来の仕事のあり方を構築し、前進するために最も重要なことを検討することに集中し続けることです。思いやりのあるリーダーシップと意図的な行動が、人々が成長し、その可能性を最大限に発揮できるチーム環境を支えるのです。

再構築された未来のワークモデル

成果―創出された価値

オムニ・コネクテッドとは、物理的な場所に関係なく、つながっている、仲間であると感じ、自分の居場所を確認できる、仕事における完全な体験のことです。私たちがオムニ・コネクテッドであるとき、テクノロジーと人間の創意工夫を駆使して、各個人の存在を確認し、十分に貢献し、同質の体験を得られるようにします。これは、私たちが使用するデジタルツール、物理的な場所、私たちの行動、そして私たちが創り出す文化から生まれます。オムニ・コネクテッド・エクスペリエンスによって、従業員はアクセンチュアとの感情的なつながりを強化することができます。

オムニ・コネクティビティは、どこからでも、何をやっても、誰とやっても、共有的で平等な体験を生み出します。

アクセンチュアのオムニ・コネクテッド・エクスペリエンスは、単に勤務地にこだわるだけでなく、リーダーシップ、包括的で共感的な行動、場所を問わないスマートな働き方を通して実現されています。ここでは、あなたの組織がよりオムニ・コネクテッドになるために考慮すべき領域をいくつか紹介します。

複雑性を考慮した設計、革新を行う：組織内のさまざまな役割と意見の多様性を管理するために、全体感を重要視する。シニアリーダーを巻き込み、個人やチームからのフィードバックを考慮し、強いコミュニティ意識を構築する。
人間関係構築のために投資をする：チームとして意図的なつながりを築きやすくするため、多様性を受け入れる安全な環境づくりに力を入れる。共感的な傾聴を行い、感謝の言葉を用いて、自信と勇気ある行動を喚起する。
人間＋マシンを結びつける：テクノロジーと人間の創意工夫を組み合わせることで、誰もがどこにいても、きちんと認められ、十分に貢献し、等しく質の高い体験ができるようにする。没入型リアリティとメタバースといった新しい繋がりへの体験が、どのように深いコミュニティ意識を持ち、個人的な方法で文化を体験するのに役立つかを考えてみましょう。

私たちは、人々が仕事だけでなく、人生全体において最高の自分自身を発揮し、プロフェッショナルとして、また個人として願望を達成できるよう、より多くを学び、業界をリードする仕事体験と実践を形作るために、アプローチを進化させ、強化し続けています。