Skip to main content Skip to footer

ブログ

なぜアクセンチュア オペレーションズ ライフサイエンスグループが医薬品・ライフサイエンス業界に貢献できるのか?

所要時間:約5分

2023/03/20

オペレーションズコンサルティング本部 ライフサイエンス・グループ マネジング・ディレクターの河上 和彦です。製薬会社様向けのBPOサービスを担当させていただいております。

近年、製薬会社では社会保険料の増大を受けた薬価の引き下げによる収益への影響、医薬品開発に伴う膨大なコスト発生等があり、コストの適切な管理が求められています。また、新薬の発売や適応拡大とともに、製薬会社が取り扱う副作用症例数も年々増加傾向にあります。このような状況下において、製薬会社が自社だけでリソース確保を行うことは容易ではありません。コスト削減やリソース確保の観点からも、BPOのニーズは高まっております。

本稿では、製薬会社が求めるBPOのトレンドと、アクセンチュアが行うBPOサービスの特徴についてお話したいと思います。

アクセンチュア オペレーションズの製薬業界に対するこれまでの歩み

製薬会社は自社で開発・販売している医薬品の副作用などの情報を病院や患者、薬剤師などから収集・評価して、規制当局に報告し、必要な安全対策を実施する義務を負っています。アクセンチュアでは、この医薬品安全性情報管理(PV:ファーマコビジランス)業務の一部である副作用症例処理業務を改善・効率化した上で、業務アウトソーシング(BPO)として製薬会社から受託しており、既に10年以上の実績を有しています。アクセンチュアには、製薬に関連した知識やスキル、看護師や薬剤師などの医療資格を持つメンバーが在籍しており、専門的な業務を引き受けることができる環境が整っています。これらのメンバーを中心に、国内・海外合わせて、年間数十万件規模の副作用症例処理対応を実施しています。

アクセンチュアが医薬品安全性情報管理 (PV) 業務を引き受け、テクノロジーによる効率化も行う
アクセンチュアが医薬品安全性情報管理 (PV) 業務を引き受け、テクノロジーによる効率化も行う

アクセンチュア オペレーションズの強み

製薬業界において業務の一端を担うビジネスは多数存在しますが、アクセンチュアはクライアントのビジネス課題解決のパートナーとして、主に以下の点から高い品質の業務と共に、クライアントへの新たな価値提供を務めております。

まず、主要な市場各国(欧米中日)へのサービス提供拠点を有し、適切な人財を提供しております。
受託チームのメンバーは対象領域における知見は勿論のこと、他国とのコラボレーションや統一運営を行う場合でも、日本においてもグローバルガバナンス体制を構築することが可能です。

次に、弊社ではこれまでの業務改善やDXの知見からあるべきE to Eの業務像(Intelligent PV)を定義しており、各社が置かれた状況や課題を踏まえながら、従来の業務を進化させることが可能です。

そして、E to Eでの業務改革・DXの実現にあたり、各分野の経験豊かな開発人財の提供とコンサルティンググループとの連携を行うことができます。そのため、アクセンチュア全体のCapabilityをフル活用し、システム、業務コンサルの知見を織り交ぜ、安全性情報管理など特定領域の業務委託に関するご相談だけでなく、業務やシステム横断的なE2Eの業務を検討することも可能です。

アクセンチュア オペレーションズで働く人々

前段でお話した通り、私たちは現在6社のGlobal製薬会社と長く良好な関係を築いており、高い評価をいただいています。その背景には、ひとりひとりの強みを生かし、お互いに個性や価値観、考え方を認め合い、一体感を持って働くことができる環境があります。そんな環境を一緒に創っている仲間をご紹介します。

① 家庭と両立しながら、リーダーとして活躍する荻野 久美子さん(サービスデリバリーリード)
●大学卒業後、調剤薬局の薬剤師・治験コーディネーターを経験
●前職で医療機器の薬事申請、品質保証等を担当
●2児の出産・育休を経て、自身の資格・経験を活かせることに魅力を感じ、アクセンチュアに入社

Q.どんな時にやりがいを感じますか?
入社後、契約社員としてPV業務の国内症例処理オペレーターを担当していました。限られた時間の中で最大限の成果を出す方法を考えているうちに、チームリードを担当することになり、正社員に転換しました。現在は時短勤務をしながら、現場責任者を担当しています。今までのキャリアでは経験できなかった新しい分野に触れる機会が増えており、自身の世界が広がったと感じています。

Q.これからの夢を教えてください。
オペレーター、チームリード、サービスデリバリーリードとステップアップするにあたり、他のメンバーと多様性を認めながら業務を円滑に進めていくこと、クライアントからの高い要求に応えるために問題点とその解決策を模索して実現することを丁寧に積み上げてきました。その中で困難なことも多かったのですが、ライフワークバランスを大切にしていきながら、未来に向けて新しいものを作っていきたいです。

②PV領域の中で唯一の役割を担当する奥田 雅人さん(国内症例メディカルレビューアー)
●中東でフランスの石油関連企業の現場指揮官を経験後、医師免許を取得。6年間ベトナムで臨床医師として勤務
●帰国後、臨床とは違う珍しい職種に惹かれアクセンチュアに入社

Q.どんな時にやりがいを感じますか?
入社後、メディカルレビューアーという役割を担当しています。入手した副作用報告を当局に報告する際、医師の見解をまとめる仕事です。入社当時は仕事のイメージがつかなかったのですが、実際に仕事をしてみてPV業務の重要性に衝撃を受けました。報告医の診断自体に誤りがあったり、間違った医学用語を使っていたりと矛盾や疑問がたくさんあります。その矛盾を発見し、正していくことにやりがいを感じています。

Q.これからの夢を教えてください。
医師の仕事で最も重要なのは、判断をして、事実に基づいた最も適切なアドバイスをすることです。明らかに間違っている副作用報告が混ざってしまっていることが原因で、薬剤の評価に影響が出てしまうこともあり得ます。医師として正しい判断をすることで、より安全な薬を作ることに繋がると考えています。現在は月1回、医学講座として特定の疾患領域の説明や実際の副作用報告のうち、矛盾や疑問のあるものをピックアップし、メンバーに研修を実施しています。これからも医師として、医学的見解を的確かつ迅速に判断し、より安全な創薬に貢献したいです。

③ PV未経験からサブリーダーとして活躍する國山 彩さん(国内症例評価担当チーム、サブチームリード)
●大学で農学部を専攻
●前職では農業機械の開発会社でお米の研究分析や提案資料の作成を担当
●データの活用し、よいOutputを出すことに一番やりがいを感じる自分の志向性に気づき、アクセンチュアのPV業務に転職

Q.どんな時にやりがいを感じますか?
入社後は症例処理オペレーターとして、副作用事象の評価、当局への報告書作成までの一連の業務を経験し、現在はデータの品質チェックやトレーナーを兼務しながら担当チームのサブリードをしています。
限定的な患者情報をもとに、背景を想像し、レポートに起こす、これは前職で感じたやりがいに通じる情報整理力を求められる業務で、グラフや表を使わず文字で伝えることが多く、難しさはあるものの、正しく規制当局へ報告する作業は常に新鮮で面白みを感じています。

Q.これからの夢を教えてください。
グローバルプロジェクトを担当しているので、サブリードになってからは特に社内外のグローバルメンバーとコミュニケーションを取る機会が増えました。もともと英語はほとんど使ったことがなかったのですが、日々英語に触れる環境にいることで苦手意識が薄れて自然と使えるようになってきました。先日は、総勢5ヶ国のメンバーが集まるFace to Faceの会議で英語の議論に参加し、ますます勉強しようという意欲が湧いているところです。

アクセンチュア オペレーションズのこれから

アクセンチュアでは、個々の能力と組織力・DX等の総合的な融和により、製薬会社の複雑な安全性業務が、より迅速に、確実に、効率的に遂行されることが、我々の使命であると確信しています。
同時に、Intelligent PVの根幹となる人財・能力・組織力、および業務効率化に寄与するAutomation のご提供を継続すると共に、製薬会社が有するビッグデータの活用や、医療従事者・患者様などのステークホルダーとの接点ポイント/エクスペリエンスの向上など、これからの製薬会社にて必要となる新たなビジネススタイルについてもご相談いただけるパートナーとして、最大のパフォーマンスをお届け致します。

筆者

河上 和彦

オペレーションズ コンサルティング本部 マネジング・ディレクター