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日本初 ServiceNow CSA から 最難関Certified Technical Architect への道のり

所要時間:約5分

2022/11/24

テクノロジーコンサルティング本部 クラウドファーストアプリケーション マネジャーの神原健史です。

私はお客様へServiceNowのコンサルティング、要件定義や導入のプロジェクトマネジメントをメインで担当しています。

ServiceNowの最難関認定資格であるCertified Technical Architect (CTA)を2022年9月に日本で初めて取得することができたので、資格や資格取得までの道のりについてご紹介します。

Certified Technical Architect
Certified Technical Architect

ServiceNowのCertified Technical Architect (CTA)について

ServiceNowの資格はアドミン資格(CSA)、開発者資格(CADやCIS)がありますが、CTAはCMA (Certified Master Architect)と並んで最上位の資格群に位置付けられています。

ServiceNow Certification Path
ServiceNow Certification Path

CTAは、顧客のビジネス目標を達成するために、顧客業務と技術要件を分析しアーキテクチャ全体の設計やソリューションを提案する役割です。CTAプログラムでは、具体的にはテクニカルガバナンスプロセス、プラットフォーム運用モデル設計、アーキテクチャ・プラットフォーム機能、ベストプラクティスなどについて学びます(細かい技術的な設計やコーディングのルールなどはカリキュラムには含まれていません)

CTAプログラムの内容

まずCTAの取得に挑戦するには、下記の3つの前提条件が必要です。

  • 最低3年以上のServiceNowのSubject matter expertとしての経験
  • ビジネス要件をServiceNowプラットフォームケイパビリティで実現させる経験
  • Certified Administrator Certification(CSA)、Certified Application Developer(CAD)、その他2つのメインストリーム資格(ITSM、CSM、ITOM、HR、SecOpsなど)を保有

プログラムは約13週に渡り、毎週CMDB(構成管理データベース)、テクニカルガバナンス、インテグレーションなどのトピックのコンテンツを勉強し、それらのベストプラクティスをグループワークで議論し発表することで、ServiceNowを導入する上で理解しておくべき内容の理解を深めます。グループはタイムゾーンの都合上APJ(Asia Pacific and Japan)のメンバーで割り振られ、1グループ5名~6名編成の複数のグループで構成されます。私のチームはオーストラリア人2名、インド人3名(オーストラリア在住)、日本人1名の計6名でした。

合格するには、毎週与えられるE-learning、小テスト、週次のグループワーク議論・発表だけでなく、最終週にケーススタディとして架空のお客様へServiceNowを導入するためプレゼン(英語)をこなす必要があります。ServiceNowの技術スキルやナレッジのハードスキルだけでなく、お客様の課題を的確にとらえ、ServiceNowでの解決方法を、お客様へプレゼンするソフトスキルも求められる非常にチャレンジングな内容です。

<詳細なカリキュラム>
1週目:効果的なプレゼンスキル
2週目:CMDB/CSDM(共通サービスデータモデル)
3週目:アーキテクチャ標準、全体アーキテクチャの考え
4週目:アジャイルフレームワーク、テクニカルガバナンス、リリース・インスタンス戦略
5週目:データ戦略、インスタンスデータレプリケーション、ドメインセパレーション
6週目:セキュリティ設計、スコープドアプリケーション
7週目:ユーザエクスペリエンス
8週目:サービスポータル、Virtual agent、Predictive intelligence
9週目:インテグレーション(プロトコル、Integration Hub)
10週目:Intelligent workflow、Process Automation Designer、市民開発
11週目:テスティング(ATF等)、パフォーマンス最適化、Go-live準備
12周目:プレゼンスキルの復習、最終プレゼン準備
13週目:最終プレゼン(英語、1時間)

CTAを取得しようと思った理由

2016年ごろからServiceNowの商談や導入に携わっていますが、ServiceNowを導入する上で考慮しておくべきことや全体アーキテクチャの設計方法を体系的に学びたいという思いがありました。今まではServiceNowの特定のアプリケーション(ITSM、ITBMなど)だけを導入するプロジェクトが多かったですが、これからはエンタープライズシステムとしてのServiceNowという位置づけがより強くなっています。ServiceNowを導入する上で必要なことを学びたいというのがCTAを受けようとおもった一番の理由です。

CTAの魅力について

ServiceNowの導入テクニックだけでなく、導入する上で考えるべき内容、例えばテクニカルガバナンスをどうするか、インスタンスヘルスを維持しながらインプリするにはどうすればいいかということを学べたのは非常に大きいです。一番良かった点は、自社だけでなく、他社、それも日本よりServiceNow導入が進んでいる海外の有識者と約4カ月間交流しながら意見を交わせたことです。中には2010年より前からServiceNowを触っている人もいて、彼らの10年以上の経験からくるノウハウや失敗談に接することができたのが一番印象深いです。

最後に

アクセンチュアのクラウドファーストアプリケーションでは、お客様がデジタルトランスフォーメンションを実現するためにServiceNowなどのサービス導入でお手伝いしております。ServiceNowを導入したいが何から始めていいのかわからない場合など含め、必要な際にはお声がけいただけると幸いです。アクセンチュアでServiceNowビジネスを一緒に盛り上げてくれる仲間も募集しています。興味のある方は下記のリンクから採用ページをご参照ください。

筆者

神原 健史

テクノロジー コンサルティング本部 クラウドファーストアプリケーション グループ マネジャー