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障がいのある方のI&D活動 ~社内取り組み紹介~
2022/06/14
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2022/06/14
皆さん、こんにちは。
アクセンチュア テクノロジー コンサルティング本部のS.H.です。私は障がいのある方々でも皆さんがそれぞれの価値を発揮して活躍できる職場環境を創出する活動に従事しております。
今回のキャリアブログでは、私たちが行う障がいのある方のインクルージョン&ダイバーシティ活動についてご紹介していこうと思います。
まず活動をご紹介する前に、「障がいのある方※」という定義について触れておきます。
障がい者雇用制度の上では、長期にわたり、職業生活に相当の制限を受け、又は職業生活を営むことが著しく困難であり、以下のいずれかの障がい者手帳の所有者を「障がいのある方(障がい者)」と定義しています。
なお、日本の人口の約8%、約12人に1人の方が何かしらの障がいがあるといわれています。(2022年6月現在)
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※マメ知識:アクセンチュアでは、「障がい者」ではなく「障がいのある方」という言葉を使います。これは「障がい者」「障がいを持つ人」という“その方個人に問題がある“のではなく、“個人に生きにくさ・障がいを感じさせる社会に問題がある“という考え方に基づいています。ただし「障がい者雇用」など、一般用語として定着しているケースについては、それを踏襲することもあります。
アクセンチュアジャパンでは、「すべての社員が自分らしく活躍できる平等な職場環境」という方針のもと、全国の様々な拠点で障がいのある社員が活躍出来る場を提供しています。
2022年6月現在、アクセンチュア全社で障がいのある社員が多く在籍されており、軽作業・一般庶務/一般事務/ソリューションエンジニアから農園での野菜栽培まで多岐に渡る業務に関わっていただいております。
テクノロジー コンサルティング本部における障がいのある方向けのインクルージョン&ダイバーシティ活動は、「障がいのある方々が私たちの組織の“戦力“として活躍」していただくことを目的に約5年前に発足し、エンジニア職・事務職の採用活動を積極的に進めております。
エンジニア職採用に関しては、前職でエンジニアをされていた方はもちろん、未経験者でもエンジニア職に対してやる気のある方を採用し、「エンジニア向け育成トレーニング」を受講いただいた上でエンジニアキャリアをスタートしていく取り組みを始めました。
エンジニア向け育成トレーニングは、入社後に数か月にわたって受講いただくトレーニングで、内容は大きく3つの段階に分かれています。
① アクセンチュアの考え方(コアバリュー)や基礎的なことを学ぶトレーニング
② エンジニアとしての技術を学ぶだけでなく、疑似的な開発プロジェクトの実施を通して、プロジェクトの進め方・コミュニケーションの取り方・エスカレーションの仕方等も学ぶトレーニング
③ 配属先のプロジェクトの業務内容合わせて追加受講いただくトレーニング
①、②のトレーニングでは5名程度で一つのチームを作り、お互い協力しあいながらトレーニングを進めていただきます。(③については、配属先のプロジェクトによってトレーニング体制・内容が変わる形となります)
育成トレーニング受講後は、エンジニア職として開発プロジェクトに複数名ずつ一緒に配属されます。最初のうちは期限の厳しくない社内の開発業務をご対応いただく事で、アクセンチュアにおける仕事の進め方に少しずつ慣れていただき、その後はご本人の希望を伺いつつプロジェクト側と相談しながら、業務の範囲を広げていく形になります。
アクセンチュアでは、在宅勤務・定期通院サポートなどの制度や、HRジョブコーチによる定着支援サポート・自社で開発したAIを活用したコミュニケーションツールの活用などの支援体制を整えておりますので、各個人の特性・配慮すべき事項に合わせてサポートを受けることが可能です。
また、未経験エンジニアとして御入社いただく方々の中には、人前に出ることに極度に緊張する、躁鬱の波について相談したい、タスクの優先順位付けが難しい・・・など、就業上でサポートが必要な方もいらっしゃるかと思います。
そのような方々に対しては、プロジェクト側の業務上の上司に加えて 障害のある社員の配慮事項を熟知したサポート社員もつきますので、安心して勤務できる環境となっています。
さて、ここからは、実際に専門スーパーバイザーとして障害のある社員をサポートされているS.Y.さんに、「サポート社員としての思い」について聞いてみました。
Q.サポート社員として、どんな思いで取り組んでいるか
アクセンチュアには、本当に様々な人がいて、その人ごとに求める環境が違っています。アクセンチュアで働く人すべてが、その人にとって良い環境で働けるといいのに、と思いますし、そうなれる可能性がある会社だと感じています。私自身、アクセンチュアで働けていることをHappyだと感じているので、同じように感じてもらえるような環境を、サポート社員として提供したいと思っています。
(S.Y.さん)
Q.どのように障がいのある社員と接しているか
障がいのある社員と接する時に気を付けている事を聞かれることがあるのですが、私自身は、その方に障がいがあることを「強く」意識して接しないようにしています。もちろん、その方の障がい特性や配慮事項について理解をした上で、です。アクセンチュア全体として、個人を尊重し、協力しあう文化があるので、対一人のアクセンチュア社員として接することが大切だと感じています。私のチームにいるサポート社員全員が、『障がいがあることに関係なく、制限なく、やりたいことをやってもらいたい』という思いを持っています。なので、チームとして最大限のパフォーマンスを発揮できる環境になるように整備しています。ご本人からの相談やアラートがあったら、サポート社員が即座にフォローに入れる体制になっています。対応を先回りするような過剰なサポートはしません。どう行動するかは、ご本人にお任せしています。
(S.Y.さん)
Q.サポート社員として印象に残っているエピソード
この環境が本当に正しいのか、というのは、自問自答する日々ではあるのですが、サポート社員の想いが伝わっている、と感じる時もあります。アクセンチュアでは、毎年、国際障がい者デーに合わせて、社内イベントが開催されています。そのイベント内で、関わりの深い障がいのある社員の方が発表をされたのですが、ご自身の状況を「障がいを意識しないで働けて、周囲の意識や偏見すら変えてしまう環境」と表現してくださっていました。自分達の対応が間違っていないのだと思えた瞬間でした。それと同時に、同じことを感じる人が1人でも多くなるよう、これからも日々取り組んでいこうと思いを強くしました。
(S.Y.さん)
Q.どんな方がエンジニアに向いているか
(S.Y.さん)
テクノロジー コンサルティング本部の活動では、「部門内のすべてのプロジェクトで障がいの有無にかかわらず全ての社員が当たり前に机を並べ、切磋琢磨しあう時代」に向かって一歩ずつ進めています。
一方で、障がい特性への正しい理解と寛容さのある環境作りなど、私たちが取り組むべき課題もまだまだたくさんありますので、当事者の方のご意見も積極的に取り入れながらより良い環境にすべく常に動いております。
この記事を読んでくださった皆様が、少しでも障がいのある社員のためのインクルージョン&ダイバーシティ活動について理解し、「そんなアクセンチュアで働いてみたい」と興味を持っていただけたなら嬉しいです。 最後までお読みいただき、有難うございました!