課題

業界を越えて顧客に寄り添う

ふくおかフィナンシャルグループは、日本の大都市の一つに拠点を構え、16兆超円の総資産を保有する大手の地方銀行の一つです。成功を収める一方、他の銀行にも共通する課題に直面していました。高齢化が進む日本では顧客基盤が縮小しつつあり、またフィンテックを駆使した競合他社の出現により従来型トランザクションサービスの付加価値が急速に毀損されていたのです。更に、デジタルネイティブな消費者が真に求めるサービスを理解する上で不可欠な、顧客データやインサイトも十分とはいえない状況でした。競争環境が変わる中で、ふくおかフィナンシャルグループは今後の成長に向け、旧来のトランザクションサービスに依存しない革新的なビジネスにチャレンジするとともに、多様化が広がる顧客のニーズに寄り添い、夢や思いの実現を支援したいと考えていました。業界を越え、新たな顧客層を対象とした、新たな「顧客体験」の実現を求めていたのです。

アクセンチュアの取り組み

業界を越えたエコシステムの実現

ふくおかフィナンシャルグループとアクセンチュアが一体となり、「顧客欲求の実現」を支援する日本初の金融エコシステムとなる「iBank」を実現しました。iBankは従来型のトランザクション機能を遥かに超え、金融と非金融が融合し、顧客の日常生活と密接に関連するサービスを独自の方法で提供します。また、アクセンチュアのモバイルアップスタジオを活用して開発したモバイルアプリ「Wallet+」により、顧客は自身の口座管理や支払いを簡単かつ直感的に実行することが可能となりました。これだけではありません。エコシステムを介しパートナー企業と顧客を繋ぐことにより、パーソナライズされた情報コンテンツを顧客に提供し、目的別に預金目標額や期間を設定できるなど、目標を実現する新たな手法を提供しています。このように、iBankは顧客と新たな商品やサービスを繋ぐだけでなく、顧客と企業のハブとしての役割も果たすことで、顧客と地域経済の活性化に寄与し、全く新しい金融サービスを実現しています。

人とカルチャー

株式会社ふくおかフィナンシャルグループ 営業戦略部 iBank事業室 室長 iBankマーケティング株式会社 代表取締役 永吉 健一 様のコメント

かなえたいことは人それぞれです。顧客のニーズ、思い、夢、どんどん多様化しています。ふくおかフィナンシャルグループ様とアクセンチュアは改めて顧客の視点に立ちかえって新たなイノベーション、「iBank」を実現しました。iBankは、「日常と非日常」、「金融と非金融」をつなぎ、「お客様の夢の実現」を支援する、モバイルアプリによるサービスです。ふくおかフィナンシャルグループ様とアクセンチュアの信頼関係に基づく協業が、短期間でのこのイノベーションの実現を可能にしました。

「今あしもとの金融環境というのはマイナス金利だったり、あるいは少子高齢化ということで、どんどんマーケットがシュリンクしていってます。そういった中でこのiBankというビジネスモデルについては、今までとは違ったアプローチでビジネスをしていこうと。ほんとに「お客様にささるサービスをつくっていこう」というコンセプトでこの事業を立ち上げています。そういった新しい価値を提供できるように、アクセンチュア様とは今後も一緒に新しい価値というものを見つけていきたいと思います。」

創出された価値

銀行のあるべき姿の追及

ふくおかフィナンシャルグループはデジタルに対する投資を行いました。その結果、顧客理解が進み、顧客が求めるコンテンツを特定し提供することが可能となりました。また、地域におけるエコシステムの中心に自行を位置づけ持続的な成長を図ると共に、地域経済の活性化にも貢献しています。顧客の反応も順調です。サービス開始から1年で18万人以上の顧客がWallet+アプリをダウンロードし、トランザクション機能に留まらず、夢の実現を支援する、これまでとは全く異なる銀行サービスを体験しています。

ふくおかフィナンシャルグループの挑戦は始まったばかりです。エコシステムの拡張性を生かし、他地域への展開や、保険事業者が推進する健康エコシステムなど他のエコシステムとの連携を検討しています。さらに、このような活動を通して得られた複数地域の顧客の行動や嗜好データを収集・分析し、ナショナルプレイヤーに対するデータマーケティングビジネスの展開も視野に入れています。このデジタル化投資は「未来の銀行」を実現させた、勝つための投資であるといえるでしょう。

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