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CAREERS

インダストリーX.0
事例紹介

製造現場へのAR+AIの適用検証を支援し、従来数カ月の研修を数十分へ短縮。コンサルティングとデジタルテクノロジーでバリューを提供!

大手自動車メーカーの生産技術部門の課題解決に挑戦

Takeshi K.
マネジング・ディレクター
アクセンチュア デジタル Industry X.0
Digital Strategy Executive

プロジェクトの概要と背景、お客さまの課題を教えてください。

Takeshi K.お客様は日系の大手自動車メーカーの生産技術部門で、自動車組み立てラインにARの導入をご検討なさっていました。

自動車組み立てのラインでは、膨大なパーツの組み合わせによる「組み立てパターン」があります。従来は職員が実稼働のラインに立てるまで、数カ月におよぶ研修を受け、複数のパーツの組み合わせや配置を暗記して体が自然に反応できるようになるまでトレーニングしなくてはいけませんでした。

しかし熟練工が減り、人手不足が深刻化している昨今です。人口動態で考えても人材確保が今後ますます困難になることは避けられません。そこでお客さまは、「いかにして研修期間を短縮するか」「作業の手戻りを最小化するか」の課題に真剣に向き合っていらっしゃったのです。

当初、アクセンチュアはお客さまにとっては恐らく「ARを活用したソリューションベンダーの1社」という認識であり、AR周りのテクノロジーの検証をしたいというご依頼でした。

しかし単なる技術検証だけでなく、「それが事業にどのような効果があるのか」「そのテクノロジーを使うことでどのようなリスクが生じるのか」など、本当に業務に適応できるのかまで踏みこんで検討しなければいけないと思い、お客さまにアクセンチュア・デジタル・ハブにおこしいただいてディスカッションを重ね、事業の文脈から判断して必要と思われる内容を我々のほうからご提案しました。

Yu M.もしこのような提案をしていなければ、「スマートグラスを調達し、ARアプリを搭載して試験して終了」だったプロジェクトになっていたかもしれません。

そうならなかったのは、我々がヒアリングを通じてお客さまの業務課題やKPIを可視化したこと、個別技術ではなくプラットフォームまで含めたシステム全体像を描いたこと、技術のみならず運用面でのリスクも多面的に抽出したこと等が理由だったと思います。

アクセンチュアの提案は、個別技術ではなく、あくまで事業成果の創出につながるソリューションをトータルで提案することが中心となります。

Takeshi K.重要なことは、単に情報をスマートグラスに表示することではありません。

組み立てた結果の品質チェック(検品)を適切にパスできる精度を求めることが重要です。そこでディープラーニングを活用し、組み立て結果を画像解析で判定するソリューションも適用しました。

さらに、スマートグラスを使うことによる作業スタッフの身体面への負荷など、新テクノロジーによる負の側面も念頭におき、打ち手を考えておかなければいけません。

Yu M.
製造流通本部所属/Industry X.0
Technology Consultant

お客さまの“厳しい目”で見てもらえることのやりがい

Yu M.さんはこのプロジェクトが入社して最初のアサインだったと伺いました。

Yu M.はい、私の前職は大手メーカーで、画像解析の研究に携わっていましたので、入社してすぐに自分の専門知識を生かすことができ、強みを活かしながら仕事ができたので、とてもスムーズに慣れることができました。

前職は研究所勤務だったので、お客さまと接する機会はありませんでしたが、アクセンチュアではお客さまからダイレクト、かつクイックにフィードバックをいただけます。お客さまの“厳しい目”でしっかり見てもらうことができ、その期待に応えるバリューを出す、という仕事ができたのはとてもいい経験です。

テクニカルな部分は十分にパフォーマンスできたと思いますが、コンサルタントとしての実力はまだまだなので、これから伸ばしていきたいと思っています。

Takeshi K.Yu M.さんに「転職した甲斐があった」と感じていただきたかったのも、プロジェクトリードである僕の想いの1つでした。画像解析の技術だけがほしければ専門ベンダーに依頼すれば済んでしまいますが、技術適用だけでなく、事業の効率性や業務改善の検証というコンサルティングの要素のあるプロジェクトだったことも、モチベーション向上のうえでは重要だと意識していました。

Yu M.プロジェクトでワクワクしながら、日々刺激的な毎日を過ごすことができました。結果的に「従来は数カ月かかる研修が、テクノロジーの活用でわずか数十分で終わる」という結論をPoC (Proof of Concept)で得られたのは大変嬉しかったです。

ヨーロッパ発のARソリューションを日本で初展開

スマートグラスの選定など、技術面で意識したことは何でしょうか?

Yu M.製品選定にはこだわりませんでした。カタログスペックによる机上検証程度です。

Takeshi K.デジタル技術の活用はスピードが重要です。製品選定に時間をかけているうちに、改良された次のモデルが登場することもしばしばです。立ち止まって長時間の議論をすることよりも、デジタルでは先へ進むことが肝心です。また、個別技術ではなく業務を支える「トータルの仕組み(アーキテクチャ)」の検討が必要です。

ちょうどアクセンチュアには、スマートグラスを産業で実用化しているオランダでの事例がありましたので、参考にしました。それは通信事業者向けのソリューションで、フィールドの保守点検の作業者がスマートグラスを装着しARによるガイダンスに従い、業務を効率化するものです。この「コネクテッドワーカー」のソリューションはフランスとオランダのチームが共同で実現させたもので、ヨーロッパでデジタルワーカーを表彰する賞も受賞しています。

Yu M.お客さまはスマートグラスをどう使うかということに当初は意識を集中していましたが、アクセンチュアは俯瞰してお客さまの事業を見た上での視点で、ソリューションをご提案しました。

Takeshi K. 例えば、スマートグラスを使うには、表示させるコンテンツが必要です。そのコンテンツをどうやって収集し、セキュアに管理し、各スマートグラスにどのように適切なタイミングで配信するか。そのためにはエッジデバイス、ネットワーク、コンテンツ配信プラットフォーム等、システムの全体像の設計が不可欠です。

私たちの採用したソリューションは、元々音楽配信用として設計されたもの。つまりエンターテイメント用のアーキテクチャを産業用へと応用し、成功したケースなのです。

Yu M.また、AIの精度検証に必要となる「組み立て結果画像」を取得するために、お客さまの現場を何度も訪問し、照明や確度などを調整して大量に撮影する等、泥臭い作業も1つひとつ取り組んでいきました。

お客さまからの反応はいかがでしょうか。

Yu M.お客さま社内の別部署に、画像解析を担当している方がいらっしゃったのですが、我々の取組みを見て、「ウェアラブルを使ってこんな高精度が出せるのは本当にすごいですね」と感心してくださり、そこから発展して新しいプロジェクトにつながったりするなど、横展開にもなりました。

Takeshi K.お客さま側のリーダーは、日本を長年支えてきた誇り高い技術のプロです。なので、自分たちの取り組みが社会的意義にまでつながることを意識して、前向きになってくださいました。

AIが人間の仕事を奪う、といった話もよくされますが、我々はデジタルの力を使って、人がより人らしく働けるようにしたいと考えています。アクセンチュアのミッションステートメントは「イノベーションによって世界の人々の仕事と生活をより良くする」です。

「技術をどう使うか」ではなく、「技術を使って社会的課題を解決する」ということが目的でなくてはならないということです。

さらなる価値提供を自らの手で

お二人が今後、挑戦していきたいことなどを教えてください。

Takeshi K.Industry X.0の「ハイパー・パーソナライゼーション」をヘルスケア領域へ展開してみたいですね。

従来はマス向けだった医療サービスや薬が、デジタルによって、患者1人ひとりに最適化できる可能性があります。

大手ベンダーからスタートアップ企業まで、要素技術を持つ多様な企業とパートナーシップを組み、我々がインテグレーターとなってエンド・トゥ・エンドに価値を提供していきたいと考えています。

デジタルは、いわゆる大規模のシステム開発とは異なります。成果に対して報酬を頂くアウトカムビジネスにもチャレンジしていきたいです。

Yu M.所属する部門に閉じたスペシャリストになるのではなく、お客さまの課題をトータルに見ながら提案できるのは総合コンサルティング企業であるアクセンチュアならではの仕事の楽しさだと思っているので、色々な領域に関わりたいと思います。アクセンチュアにいると、広がりや成長を強く実感できています。

また、私はやはり日本のモノづくりが好きなので、ゆくゆくはジョイントベンチャーの立ち上げなどに貢献できたら嬉しいです。