素材・エネルギー本部で実施しているウェビナ―第9回目の開催レポートをお届けします。本ウェビナーのオンデマンド視聴は、こちらの登録フォームからお申込みください。

新型コロナウイルスの影響により対面型の営業が難しくなり、化学・素材業界においても営業やマーケティングの領域でオートメーションツールの導入が進んでいます。一方で、グローバルアジェンダのひとつであるサステナビリティの推進は、化学・素材メーカーが事業を行う上で無視できない重大な責務にもなっています。

今回のウェビナーにはアクセンチュアの社員の他、株式会社セールスフォース・ドットコムから2名のメンバーも講師として参加し、化学・素材業界のトレンドやSalesforceを活用した営業領域のデジタル化・高度化事例が紹介されました。


サステナビリティ意識が高まり、社会との接点が一層重要に

モノより体験や成果を重視する価値観の変化、消費者ニーズの多様化・高度化、ESG意識の高まりなど、消費者のニーズや社会環境は大きく変化しつつあります。

近年、こうした消費側のトレンド変化が産業変化のトリガーになるケースはますます増えてきています。化学・素材メーカーにおいても、新素材開発への投資、サプライチェーンの高度化、温室効果ガスの排出量のデータ提供などが強く求められるようになり、社会課題を解決する重要なファクターとして化学・素材への期待が高まっています。

今後は化学・素材メーカーが製品・サービスのデザイン草案から参画したり、ESGを起点とした革新的な新素材の開発、業界やバリューチェーンをまたいだ新ビジネスの創出に注力することが求められてきます。外部との接点、すなわちフロントラインの重要性はさらに高まっていくでしょう。

化学・素材業界を取り巻くトレンドのまとめ

化学・素材業界を取り巻くトレンド

そのような、業界動向がある中、営業やマーケティングといったフロントラインに課題を抱えている企業は少なくありません。特に2020年以降は新型コロナウイルスの影響により、営業やマーケティング、人材育成、顧客対応の面で課題が顕在化しました。多くの企業が新しい営業スタイルへの変革に取り組んでいるものの、本当にデータドリブンの変革を成し遂げられた事例はいまだ少数です。

その数少ない成功事例のうち、ウェビナーでは国内の化学素材メーカーの事例が紹介されました。本事例では、各担当者の「K・K・D(勘・経験・度胸)」に頼っていた営業プロセスを可視化し、案件をステージごとに管理できるように整理。さらに、優秀な営業マンの行動や「勝ちパターン」を形式化してSalesforce上に落とし込むことで、新人の営業マンであっても一定の成果を上げられる「型」を構築することに成功しました。

また、今後は社内連携だけに留まらず、サプライヤーや顧客も巻き込んでオペレーションを効率化・高度化し、バリューチェーンや業界をまたいだデータ統合によって、社会課題の解決にも貢献するという未来を描いています。


カーボンニュートラルなクラウドを提供するSalesforce

続けてアクセンチュアとパートナーシップを結ぶセールスフォース・ドットコムから、「サステナブルなデジタルトランスフォーメーションの実現に向けて」というテーマで同社の取り組みとソリューションが紹介されました。

脱炭素社会の実現を目指してー日本法人で取り組んでいるサステナビリティ―

脱炭素社会の実現を目指して

なぜ、セールスフォース・ドットコムがサステナビリティに取り組むのか。その理由は同社のCEOであるMarc Benioffの「ビジネスは社会を変えるための最良のプラットフォームである」という理念にあります。事実、セールスフォース・ドットコムは、カーボンニュートラルなクラウドを顧客に提供しています。その他にも、日本政府のエネルギー政策に対する提言、従業員の5人に1人が環境チーム「Earthforce」の一員として活動していること、2021年に入居予定のSalesforce Tower Tokyoでも環境配慮を徹底していくことなどが取り組みの例として挙げられました。

また、同社はパリ協定の「地球の温度上昇を 1.5 度以内に収める」という目標にコミットするため、2024 年までに自社のみならずSalesforceの60%のサプライヤーに科学的根拠に基づく排出削減目標を設定してもらえるよう、協力・支援するというサプライチェーンエンゲージメントも提示しています。


サプライチェーン全体における温室効果ガスの排出量を算定

セールスフォース・ドットコムのこうした姿勢から生まれたソリューションのひとつが、企業の温室効果ガスの排出量を追跡・分析・報告するためのSustainability Cloudです。これは元来、Salesforce自社の温室効果ガスの排出量算定業務のために生まれたソリューションであり、カーボンニュートラルに向けた経営を支援します。

化学業界におけるSustainability Cloudの活用 - LCAの観点から脱炭素経営を支援

化学業界におけるSustainability Cloudの活用

化学・素材メーカーが温室効果ガスの排出量の削減に取り組む際には、自社の排出量を算定するだけでなく、サプライチェーン全体における排出量を捉えることが重要です。つまり、事業者自らによる直接排出の「スコープ1」に加え、他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出の「スコープ2」、出張や購入した商品・サービス、輸送や調達などの間接排出「スコープ3」。これらすべてを合計した排出量を追跡していくことが求められます。

なぜ、自社のみならず、サプライヤーや顧客まで含める必要があるのでしょうか。その理由は、気候変動への影響範囲を見ると、総排出量の大部分が「スコープ3」からであるケースが大半だからです。化学・素材メーカーに対する温室効果ガスの削減の要請がますます強まっていく中、Sustainability Cloudなどのソリューションを利用して環境指標を可視化することは、競合優位性にもつながる有効なアプローチだと言えるでしょう。


化学メーカーをモデルにしたデモンストレーションも実施

続いてウェビナーではSalesforceのSustainability Cloudのデモンストレーションも行われました。架空の化学メーカーがSustainability Cloudを用いてカーボン・フットプリントを分析していくデモンストレーションで、具体的にどのようなプロセスで排出量を追跡・分析し、現場の改善につなげていくのか。非常にイメージのしやすいデモンストレーションとなっています。

ウェビナー全編が収められたオンデマンド版では、Sustainability Cloudのデモンストレーションの他、他社の取り組み状況、アクセンチュアとセールスフォース・ドットコムによるディスカッションなど、カーボンニュートラルに取り組む上でヒントとなるさまざまな情報が視聴可能です。

コロナ禍における営業やマーケティング、人材育成などに課題をお持ちの方、そしてサステナブルなデジタルトランスフォーメーションにご興味をお持ちの方は、ぜひオンデマンド版をご視聴ください。最新のウェビナー情報は、素材・エネルギ ー業界ウェビナーページをご覧ください。

澤山 博之

素材・エネルギー本部 マネジング・ディレクター


前田 琢磨

素材・エネルギー本部 シニア・マネジャー


杉澤 和洋

株式会社セールスフォース・ドットコム ソリューション・エンジニアリング統括本部 製造ソリューション ディレクター


細谷 優希

株式会社セールスフォース・ドットコム サステナビリティ&コーポレートリレーション Sustainability Cloudプロダクトスペシャリスト

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