課題

業務用オーブンや洗濯機といった電化製品の調達は、現地視察も含め時間を要します。とはいえ、ホテル、レストラン、ケータリングサービス、ヘルスケア関連企業などにとって、こうした設備がビジネスに欠かせないことを考えると、最適な製品選びは単なる買い物ではなく、プロジェクトと呼ぶべきでしょう。

ここでは電化製品を販売する側にも、顧客の多面的な理解に基づくカスタマーフォーカスの強化が求められます。たとえば、大型レストランにオーブンを販売する場合であれば、その店のメニューから地元市場での位置づけ、1日に予想される来店客数 に至るまで、さまざまなことを知っておく必要があります。また、シェフやオーナー、マネージャー、建築家、インテリアデザイナーなど多数の関係者の要望にも耳を傾けなければいけません。さらに、こうした顧客はB2Bの購入プロセスにおいても、B2Cの購入体験と同様のパーソナライズされたやりとりを期待するようになっています。

世界的な電化製品メーカーのエレクトロラックス・プロフェッショナルは、デジタル化とパーソナライゼーションの向上を通じて、販売プロセスのすべての段階おいて顧客体験を改善したいと考えていました。そのためには、フードサービス、ビバレッジ、ランドリーといった製品カテゴリーでのイノベーションを通じて、業務用キッチン製品およびランドリー製品の提供における、より一層のカスタマーフォーカスの強化にも取り組まなければなりません。これらの目標を達成するには、世界中のフィールドセールス、カスタマーサポート、およびマーケティングの現場に高度な顧客関係管理(CRM)ツールを提供し、さらに各種の能力開発も行う必要があります。エレクトロラックス・プロフェッショナルはこうした施策を実践することにより、セールススタッフの日々の業務を支援し、対面ミーティングの場で顧客と最新データなどを共有することで、セールスファネルのプロセスの短縮化を目指しました。

アクセンチュアの取り組み

デジタルセールス変革の実現に向けて、エレクトロラックス・プロフェッショナルがパートナーとしてアクセンチュアを選択しました。同社はアクセンチュアとの協働を通じてプロセスを合理化し、独自のシステムインテグレーションサービスによって新たに導入したSalesforceクラウドプラットフォームの価値を最大限に引き出すためのプロジェクトを遂行しました。また、グローバルプロセステンプレートを活用して、Salesforceプラットフォームのベストプラクティスをベースに、各種プロセスを合理化して相互に連動させました。

この自動化されたシステムは、アカウントやリード、商談、その他のアクティビティの管理機能のほか、信頼性の高いデータに基づく強力なレポーティング機能やダッシュボード機能も提供します。また、ユーザーワークフローを用いて主なプロセスを自動化する、セールススタッフが顧客とのコミュニケーションの指針として活用するといったことも可能です。さらに、このソリューションと同社のシステムを統合することにより、チャネルをまたがって一貫性のある価格設定を行い、販売機会に関するインサイトや顧客の連絡先を共有。ユーザーは、チャネルや部門を横断して顧客の全体像を把握することができます。

アクセンチュアは28の市場で活躍するエレクトロラックス・プロフェッショナルの500人のユーザーに対して、ソリューションと新たなモバイルアプリをわずか13カ月で導入しました。このアジャイルなデリバリーアプローチでは、ユーザーと協働して随時変更を加えながら、継続的なテストも実施。エレクトロラックス・プロフェッショナルは、これまでにないスピードでソリューションの市場投入を実現しました。

「アクセンチュアのチームとの協働を通じて、Salesforceプラットフォームの価値を最大限に引き出し、よりオープンかつコネクテッドなグローバル組織へと成長することができました。現在は、世界共通の販売プロセスとマーケティングプロセスを運用し、顧客に関するすべての情報が可視化されています」

— マリアグラツィア・フライバニ(Mariagrazia Flaibani), デジタルマーケティング・グローバルヘッド、CEX&CRM

人とカルチャー

すべての拠点のセールススタッフ、セールスディレクター、およびエリアマネージャーは現在、直感的に操作できるツールと有益なデータを活用して、これまで以上に効果的に顧客とのコミュニケーションを図りながら、外出先でも常に販売機会を追跡することができます。その結果、セールススタッフの働き方も変化し、リードの特定/文書化/追跡をはじめとするさまざまな業務を、より計画的かつ体系的に遂行できるようになりました。

さらに、顧客を包括的な視点から見られるようになったことで、顧客ニーズに対するセールススタッフの理解も深まりました。セールススタッフはそれらの知見を活用して、高度にパーソナライズされたサービスを顧客に提供し、データに基づくより意味のある対話を実践できます。また、すべての顧客情報を一元管理することで、セールススタッフが顧客体験を総合的に把握できるようになったことで、満足度の向上やカスタマーフォーカスな文化の醸成といった成果も生まれています。

ドミニク、セールススタッフ

チャネルを横断して顧客とのやりとりを容易に把握できるため、関係構築を重視しながら、よりパーソナライズされたサービスを提供できるようになった。

ベラ、エリアマネージャー

携帯電話でセールススタッフの活動を追跡し、販売業績を確認できるようになった。必要に応じてスタッフを支援し、契約に結びつけることもできる。

エミリア、セールスディレクター

ノートパソコンや携帯電話のダッシュボードでセールスパイプラインを確認し、エリアマネージャーにスタッフへの支援を指示するなど、戦略的な案件に重点を置けるようになった。

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創出された価値

エレクトロラックス・プロフェッショナルは、さらにカスタマーフォーカスな組織へと生まれ変わり、製品イノベーションと効率性をグローバルで推進するための、さまざまな能力を身につけました。セールススタッフは、パイプライン全体を見渡しながら、見込み段階から販売に至る顧客体験を追跡できます。また、マネージャー陣は共通のメトリックスを用いてビジネスを管理/監視し、迅速なアクションによって成長を実現できます。データの品質向上とセグメンテーションにより、顧客プロファイリングも改善しました。

高度なツールと合理化されたプロセスによって、新規顧客にリーチする時間を短縮化し、ビジネスを加速化できるようになったことも大きな成果です。販売機会を発見したセールススタッフは、直ちにその機会を生かすことができます。自動化されたツールとプロセスを使うことで、戦略策定に何時間もの時間を費やす必要はなくなり、実売数も拡大。顧客を100%理解できるようになった結果、セールスチームは事務作業に追われることなく、顧客との関係構築に注力できるようになりました。

エレクトロラックス・プロフェッショナルでは現在、スマートなコネクテッド製品のポートフォリオが拡大し、新しいアイデアも続々と生まれています。同社はカスタマーフォーカスも強化し、これまで以上にサービス志向の企業へと進化しました。本ソリューション独自のオープンアーキテクチャにより、新たな分野を開拓する、新たな機能や特性を追加して裾野を広げるといったことも可能になりました。今後はカスタマーサービスを新たな次元へと引き上げ、さらなる成長を目指していきます。

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