課題

昨今、人口減少による資金需要の減少など、地方銀行を取り巻く経営環境は厳しさが増す中、生産性向上が急務となっています。その一方で、地方銀行として店舗網の維持も求められています。この実情を踏まえ、「生産性向上」と「地域への責任・地域密着の強み」を両立させていく必要があります。

また、急速に進むデジタル化や異業種からの参入に対して、地方銀行としては、地域に密着しながら、データを駆使して、お客様に対するより高い提案力を提供していく必要があります。

戦略とソリューション

人間中心のDHDバンク

伊予銀行でのデジタル・トランスフォーメーションのプログラムは、DHD(デジタル・ヒューマン・デジタル)バンクというコンセプトのもと、デジタルが得意なところはデジタルが、人にしかできないところは人が行い、デジタルによる利便性向上と、地域密着ならではの行員の提案力強化といった付加価値向上を実現していくものです。

このデジタル・トランスフォーメーションのプログラムにおいて、店舗戦略やアプリバンク戦略への布石となる1つの取り組みが、店舗タブレット“Agent”です。アクセンチュアが開発した、チャットとAI(人工知能)を活用した新プラットフォーム“Chat Co-Robot” をベースに、伊予銀行とアクセンチュアが協働でソリューションを開発し、2018年10月よりサービスを開始しました。

Chat Co-Robotは、人とロボットがコラボレーションして業務を行うことができるプラットフォームです。チャットを通じて、お客様、行員、ロボット、エコシステムプレーヤー間での会話によって、成果を共創します。 全ての顧客および行員が行う操作履歴をAIエンジンで分析し、チャットボットをさらに高度化させることができ、ロボットが人に次にやるべきタスクなどを提示することが可能となります。また、ロボットとの会話を前提に業務をゼロベースで組み立てているため、エンド・ツー・エンドでデジタル化が可能となり、事務作業の 約70~80%削減を可能にします。さらに蓄積されたデータをもとにAIが学習することで、より高度な判断が可能になります。

株式会社伊予銀行 常務取締役 竹内哲夫様のコメント

「2015年度から構造改革に取り組んできたが、デジタル化がものすごいスピードで進み、自分達だけでやることに限界を感じるようになった。そのような中、DHDに共感すると共に、デジタル変革に不可欠なデザイン思考やアジャイル開発のケーパビリティを持つ人材も提供できるということで、アクセンチュアに実行まで含む「伴走型」のコンサルを依頼。アクセンチュアと二人三脚で、2020年度のDHD Bank完成を目指します。」

トランスフォーメーション

6分

口座開設

70%+

事務作業の削減

2020年

DHD Bankの完成

店舗タブレット“Agent”による、主なメリット

  1. お客様をお待たせしない(例:口座開設は6分へ)
  2. 事務作業を大幅に削減(既存業務プロセス・ルールをゼロから見直すため)
  3. 店舗のレイアウト・スペースが変わる(待合室形式から、仕切りのないラウンジ型へ)
  4. 店舗の役割が変わる(事務中心の場から、相談・地域コミュニティとつながる場へ)
  5. どこでも銀行(タブレットを持ち出すことで、「銀行=店舗」から「銀行=人」となる)
  6. 地域への責任を果たし続ける(山間部・島嶼部も、お客様のそばへ)
  7. 継続的進化で利便性向上(将来はAI・エコシステム連携・アプリバンク連携(オムニチャネル化)などへ進化)

今後の展望

今後、伊予銀行での3年間にわたるデジタル・トランスフォーメーションプログラムでは、店舗タブレット“Agent”を皮切りに、住宅ローン、カードローン、アプリバンクと拡大するとともに、店舗ネットワークの見直しや次世代店舗のデザイン・移行など各種プログラムをアクセンチュアとともに順次実行します。それぞれのプログラムが連携し、全体として銀行を変革し、2020年度のDHD Bank完成を目指します。

伊予銀行とアクセンチュアは、DHDモデルとChat Co-Robotプラットフォームにより、日本中の地方銀行における、共通の課題を解決する一助となりたいと考えます。

Meet the team

ニュースレター
最新コラム・調査をニュースレターで 最新コラム・調査をニュースレターで