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事例紹介 アクセンチュア

進化する営業力:アクセンチュアの営業組織改革

ビジネス成長を実現するための変革ストーリー

5分(読了目安時間)

Rajendra Prasad、Steve Ferneyhough、Sara Porter、Lee Balan、そしてSalesforce社Kaylin Voss氏が、アクセンチュアがいかにSalesforceやAgentforce、生成AIを活用し、グローバル規模で営業組織を改革しているかをご紹介します。

アクセンチュアにおける営業組織変革は、一つの壮大なビジョンを掲げることから始まりました。それは、営業部門とセールス・イネーブルメント機能をより効率的で、データドリブンかつ顧客中心の組織へと変革するというものです。

この変革を牽引したのは、専任の最高営業責任者(CSO)が率いるプロフェッショナル営業組織の新設であり、その目的はこれまで各組織に分散していた両機能を統合し、効率化を図ることにありました。

数字で見るアクセンチュア

55,000人

Manage My Sales(MMS)ユーザー数

8,000以上

グローバルおよびローカルの顧客対応で連携する営業チーム

2,000人以上

リアルタイム分析を活用する50カ国におよぶリーダー

Salesforceによるデジタル基盤の統合

この変革の最初かつ最も重要なステップの1つが、デジタル基盤(デジタルコア)の統合でした。アクセンチュアは、世界中に点在していた32の提案センターと2,500人以上のスタッフを「セールスエクセレンス機能」として1つにまとめ、複数存在していたSalesforceのシステムを単一のプラットフォームへ集約しました。この統合により、業務の効率化だけでなく、グローバル全体でのプロセス標準化と生産性向上を実現しました。異なるシステムをクラウドのCRMプラットフォームに一本化したことで、さらなる変革を進めるための基盤が整いました。

成長と効率化に向けたスケールアップ

次のステップとして、アクセンチュアは高い成長目標を達成するため、コスト効率のよい形で営業機能の拡大に注力しました。一部の営業機能をAccenture Operationsに移管することで、コスト構造の効率化と事業の拡大を両立。また、多様な営業プロセスを自動化し、営業チームの事務的負担を軽減することで、戦略的な業務に集中できるようにしました。‌さらに、機械学習やAIによる予測分析を導入し、受注確率の予測精度を向上させ、データドリブンな意思決定を可能にしました。

人の力を引き出す自動化とAIの活用

営業改革における3つ目のステップは、人的要素の強化です。会議の議事録作成や商談承認フォーラムの標準化など、定型的な業務を自動化し、これらの業務の生産性を35%以上改善しました。RFP(提案依頼書)の初稿作成といった特定業務においては、生成AI活用により生産性が50%向上し、チームのリソースをより重要な業務にあてることができるようになりました。迅速な提案書作成が可能になっただけでなく、詳細な市場インサイトも得られるようになり、営業担当者がお客様のニーズをより的確に捉えた提案ができ、効率よく案件を獲得できるようになりました。

数字で見るアクセンチュア

97%

受注確率予測の精度

35%以上

営業プロセスの標準化および自動化による生産性向上

50%

生成AI活用による提案書作成業務の生産性向上(短縮された対応時間)

将来を見据えたSalesforceとの連携

アクセンチュアは、Salesforceとのパートナーシップを通じて、営業改革を推進してきました。Salesforceプラットフォームを活用しながら、AIエージェントを導入・展開し、営業プロセス全体でリーダーや営業担当者を支援することで競争力強化を目指します。

AI活用の一例として、アクセンチュアは、Agentforceを早期に導入し、AI搭載ツールである「Agentforce Sales Coach」のトレーニングを進めています。このツールは、営業担当者にリアルタイムでアドバイスやインサイトを提供するもので、営業担当者の提案内容に磨きがかかり、受注率が向上することが期待されています。

私たちは営業プロセスそのものを再定義しています。Salesforceプラットフォームを活用し、AIエージェントを導入・展開することで、営業プロセス全体でチームをサポートし、競争力の強化、受注拡大を目指します。

Sara Porter / Global Sales Excellence Lead, Accenture

営業改革の現場から-成功のポイントと学び

営業組織を変革した経験から、アクセンチュアは多くの貴重な教訓を得ました。特に重要だったのは、リーダーが新しい仕組みを積極的に導入し、プロセスを標準化して、全員が徹底することです。この変革には、あらゆるレベルのリーダーが新しいツールやプロセスを受け入れる文化的な転換が必要でした。また、スキルを重視したキャリアパスやインセンティブを設けたことで、営業担当者が新しい取り組みに積極的になったことも大きな成果でした。

リーダーの積極的な関与とプロセスの統一

アクセンチュアの営業改革では、リーダーが率先して変革を推進したことが、組織全体に新しい仕組みを浸透させる鍵となりました。同時に、共通のCRMプラットフォーム上でプロセスを標準化・自動化したことも、業務のムダを排除し、組織全体のパフォーマンス向上につながった非常に重要な要素でした。

まとめ

アクセンチュアの営業改革は、デジタル基盤の統合、成長と効率化のためのスケールアップ、そして生成AIによる営業担当者支援を柱とし、様々な取り組みを進めてきました。この柱に力強いリーダーシップとプロセスの標準化が加わり、効率的でデータドリブン、そして顧客を中心に据えた営業体制へ生まれ変わりました。この改革をもとに、さらなる成長を目指しています。

チーム紹介

Rajendra Prasad (RP)

Group Chief Executive – Technology and Chief Technology Officer

Sara Porter

Managing Director – Sales Excellence

Lee Balan

Managing Director – Sales & Pricing Performance