若者の個性を活かす就活アウトロー採用プロジェクト

アクセンチュアのコーポレート・シチズンシップ活動 ”就業力・起業力強化” 就活アウトロー採用プロジェクトでは、個を活かし、相互理解を重視した新たな採用活動を支援しています。

若者たちに新しい価値創造のチャンスを提供

アクセンチュアがNPO法人キャリア解放区と共同で推進する就活アウトロー採用とは、新しい感性を持つ若者が、企業との対話を通じて、お互いを理解し、個性を活かしながら働ける職場を見つけられる場を提供する取り組みです。2013年以降、7,400名を超える若者が企業との対話の機会に参加し、720名以上の若者が就職しました。また、本取り組みの理念に共感して参加頂いた企業は220社を超え、いまも拡大中です。

詳しく見る:

背景

現在、無業状態にある若者は約56万人存在すると言われています。
アクセンチュアでも、この課題解決の一助となるべく、コーポレート・シチズンシップ活動の一環として、スキル強化や就労マッチングを中心とした就労支援に取り組んできました。活動を通じて、その中でも高いポテンシャルや感性を持つにも関わらず、敢えて就職していない若者たちの存在に気がつきました。

彼らの多くは決して働きたくないわけではなくとも、一律の就活のプロセスが自分の価値観や個性を押し殺すように感じ、またそれを是とする社会の仕組みに強い違和感を持つ若者たちです。彼らの中には、自分の価値観に従って世界中を旅しながら起業をしたり、夢を追いかけて大きな挑戦をしたり、また違和感を抱えたまま何も行動に起こせないで引きこもっていたりと、様々な価値観、経験を持つ人が多くいました。自分たちの納得のいく形で就活のプロセスが進み、自らの価値観や個性を発揮して活躍できる企業であれば就職してもいいと考えていましたが、既存の採用の枠組み(新卒、第二新卒、中途採用)から外れてしまい、改めて就職をしたいと望んでも適切な手段がなく、活動そのものを諦めている傾向があったのです。

イノベーションを生み出すには、企業は同質性の高い組織より、さまざまな価値観を持つ人材のいる組織に生まれ変わっていく必要があります。彼らは、既存の価値観とは異なる意見を持ち、アクションを起こせる人材のため、創発的イノベーションの源泉となり、社会を変えていくきっかけの一つになるとアクセンチュアは考えています。
自分の価値観を大切にして働きたい若者、そして多様性を通じたイノベーションを図りたい企業、双方にプラスになる就活の形、採用の形を模索し、アクセンチュアは2013年にNPO法人 キャリア解放区と「就活アウトロー採用」プロジェクトを共同で立ち上げました。

就活アウトロー採用が重視するポイント

社会は日々複雑化、多様化しています。かつて高度経済成長の時代においては、仕事に不満があったとしても我慢して長く働くことで昇進・給与が上がるなどの外発的要因により、仕事への動機づけが保たれやすい傾向がありました。しかし、成熟して経済成長が鈍化した現代社会においては、外発的な動機よりも、わくわくする・楽しい、自分の経験や個性を活かせる、社会に貢献している実感を得られる、一緒に働きたいなど個人の内発的な感情が重要な位置を占めると考えられます。

就活アウトロー採用は、企業が肩書や履歴書などで事務的に排除したり、若者が就職活動のためだけに準備する、いわゆる就活武装するのではなく、1人の人間として本音で語り会うこと通じて、若者も企業もお互いのことをよりよく理解し、自分の個性が活かせる職場を見つけることを重視しています。

一連の活動の中で、例えば下記のような取り組みを行っています。

  • 就活アウトロー採用の理念に賛同し、参加する若者の志向について理解いただいた企業を集める
  • 企業の経営者や採用後に上司となる社員と応募者が、食事などフラットな場で何度も顔を合わせて、人生観や苦労話などについてしみじみ語り合うことにより、お互いの考え方に共感することができるかを確認する
  • 企業名や肩書を伏せ、哲学的なトピックに関して議論することで相手の内面をよりよく理解する場を設ける

「雇う・雇われる」「採る・採られる」という固定化した関係をゼロから見直し、信頼と共感をベースにした新しい採用コミュニケーションを実践する場を提供し、相互理解を促し関係性を深めることこそが、これからの時代に求められる採用のあり方なのかもしれません。

プログラムの流れ

プログラムは非常にシンプルです。
出会う、関わる、仲良くなる、そして…

説明会を通じたコミュニティの形成

  • 就活の違和感を共有
  • 自然体でいられるコミュニティを形成

内発的動機を高めるワークショップ

  • 若者同士の対話を通じて自己理解を深める
  • 働くことへの動機が高まる

若者と企業マッチング

  • 学歴・企業名は伏せる
  • 哲学的なテーマについて、同じ目線で対話

対話を繰り返し相互理解を深め内定

  • 互いに興味を持った若者と企業間で相互理解を深め、内定に至る

全て見る

アクセンチュアの役割

「就活アウトロー採用」プロジェクトにおいて、アクセンチュアは大きく下記5つの支援をしています。

企画構想

  • マクロトレンド分析によるニーズ調査
  • 有識者を招いた公開ワークショップの開催
  • サービスの企画・構想
    NPO法人設立支援

運営基盤の強化

  • 受益者、法人顧客の情報を効率よく管理可能な会員管理システムを構築

プログラム改善

  • マッチング精度を高めるための仕掛けつくりを支援(属性分析)

法人顧客拡大

  • 法人顧客拡大に向けた戦略・施策の検討及び実施
  • アクセンチュア自身が通常の選考ルートとは別にアウトロー採用の枠組みを使用して採用活動を実施

全国展開

  • 東京で構築した仕組みを、大阪、名古屋、京都、北海道など、主要都市へ展開
  • アクセンチュアの地方クライアント/関係企業への紹介

全て見る

創出された価値

これまでにこの取り組みにて企業との対話に参加された方は7,400人にのぼり、就職者の数も720人を超えました。また本取り組みの理念に共感して参加頂いた企業は220社を超え、いまも拡大中です。
採用後、新規事業・海外支店の立ち上げなど創造性・行動力が求められる分野で活躍している若者も多くいます。企業と若者が相互理解した上で就職することから、若者の満足度が向上し、離職率が抑制されていますのも特記すべき点です。

また、この取り組みを通してアクセンチュアに就職した若者は数十人になりました。
アクセンチュアでは、これまでの社員ならなかなかできなかったこと――たとえば、一般的な規律や常識に照らし合わせると“アウト”になりそうなアイデアも積極的に出してくれることなど――により、自分たちが無意識のうちに自己規制してしまっていたことに気づかされました。

既存の採用方法では、採用できる人材が似てきてしまいます。アクセンチュア自身が、就活アウトロー採用を通して多様な価値観を持った若者を採用することが、イノベーションの起爆剤となるということを確認することができました。

アクセンチュアはこれからも就活アウトロー採用そのものを支援し続け、若者と企業のマッチングを通じた日本のイノベーションの創発に寄与したいと考えております。またアクセンチュアへの採用も促進し、アクセンチュア自身のイノベーションも加速していきます。

7400

参加者数

720

就職者数

220

採用企業数

皆様からの声

我々のプロジェクトはアクセンチュアと一緒になることで大きく加速しました。助成金の拠出のみならず、経営、ITなどに関するプロボノ支援まで、結果にコミットいただき心から感謝しています。このプロジェクトを通じて、これからも次世代に活躍できる人材をより多く輩出していきます。


納富順一氏

キャリア解放区代表理事

浅井 克央氏 | groxi株式会社 執行役員

不確実性が増大する時代であり、予測不可能なビジネス環境への適応が求められるなか、当社のような知名度の低い中小IT企業が、競争優位性を確保するための人事戦略においてダイバーシティの推進をすることは必然でした。

本プログラムには、ナビサイトへの掲載など通常の採用手法では採用できない多様な価値観を持つ若手人材との出会いのきっかけをご提供いただきました。

そのなかで、現在では約10名の方と一緒に仕事をしています。全員が特徴あるパーソナリティをお持ちですが、例外なく努力家で真面目に業務に取り組み、それぞれのフィールドで活躍されています。

このような企画に参画する機会をいただいたことを本当に感謝しています。

H. Kondo | アクセンチュア セキュリティ・コンサルタント

当初プログラムに参加したのは、「偏屈 採用」で検索してヒットし、興味を持ったのがきっかけでした。その頃感じていた就活への違和感、ひいては社会への違和感を否定されない場であった点が、この活動に参加していった最も大きな理由でした。

対話の場に何度か参加する中で「あれ、この人達いいな、結構合ってるんじゃないかな?」と思い始めた頃、実際に採用通知をもらいました。結果的にかなりしっくり来ていると自分自身では感じており、現在勤続6年目を迎えています。

今振り返ると、採用される側と採用する側が同じ目線の高さで、共同で作っていく場であったことが、最も良かった点だと感じています。新しいことをするとき、新しい人と出会うときは戸惑って当たり前だと思いますが、採用される側する側双方にとって、そんな健全な"戸惑い"が許容される、それもまた良しとする雰囲気である点はとても重要ではないでしょうか。

最前線で活躍してる人たちが自分と一緒に考えてくれることが嬉しく、また採用する側もリスクを取ってチャレンジしているという話に心動かされたことを記憶しています。最終的にどういう結果になるにせよ、自然な納得感と満足感の得られるサービスだと今も思っています。

紹介動画

本プロジェクトを詳しくご紹介しています。

その他の支援事例

アクセンチュアのコーポレート・シチズンシップ活動の様々な事例についてご覧いただけます。

グラミン日本立ち上げ支援

グラミン日本が事業を開始するにあたり、国内の現状に即した事業計画の立案から、利用者のスキル習得や就労支援に向けた仕組みづくりに至るまで、事業運営に関して全面的な支援を提供しています。

次世代教育・産官学民連携機構設立

次世代型人材を育成していくことを目指し、一般社団法人次世代教育・産官学民連携機構の設立・運営を支援しています。

高校生向けの起業家教育プログラム”MY PROJECT”

高校生が自分たちの興味のあるテーマについて、大人たちとともに行う活動 ”MY PROJECT”を支援しています。

ニュースレター
最新コラム・調査をニュースレターで 最新コラム・調査をニュースレターで