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CLIENT CASE STUDY


事例紹介 デルコンピュータ

エレクトロニクス・ハイテクに関するアクセンチュアの成功事例のご紹介。アクセンチュアは、デルコンピュータ社の受注生産方式の仕組みづくりを支援しました。

お客様名
デルコンピュータ

お客様ウェブサイト
http://www.dell.com/jp/

プロジェクト
受注生産(ビルト・トゥ・オーダー)方式

エグゼクティブ・サマリー
高精度の受注予測、革新的な作業工程、ごく短期間の納期と業界最小の在庫量、顧客満足度向上へのさらなる追求など、完全な受注生産方式を支えるための仕組みを、デルは、アクセンチュアとパートナーシップを組むことで短期間のうちに作り上げることに成功しました。

デルコンピュータがオンラインでの製造管理と需要予測の精度をさらに向上
マイケル・デル氏が米国テキサス州オースティンを本拠にデルコンピュータ・コーポレーション(以下、デル)を設立したのは1984年のことです。現在、世界34カ国に約3万4,400人の従業員を抱えるまでに成長したデルは、世界トップのコンピュータ・システム・メーカーとして業界に君臨するとともに、情報技術やインターネットのインフラ構築に必要な最高水準の製品・サービスを世界中の顧客に提供しています。デルのコンピュータ・マーケットでの世界シェアは15%を超え、年間売上高は約320億ドル(約4兆1,600億円)にも達しています。

ビジネスの状況
デルは創業以来一貫して、従来のビジネスのあり方に挑戦を続けてきました。ハイテク業界において、「メーカー直販」や「注文生産」というビジネスモデルをグローバルに展開したのはデルが最初です。同社では実際に注文を受けるまでは決してコンピュータ・システムの組み立てを始めません。すべての製品は、製造が始まった時点ですでに納入先が決まっています。この方式によりデルの在庫水準は、多くの競合企業の10分の1と、きわめて低く保たれています。

これまでデルのサプライヤー管理における作業工程は、手作業に依存してきました。このため、ビジネスのグローバルな展開、需要と供給の最適化、マーケットの変化への迅速な対応などに限界がありました。こうした問題を改善すべく、デルは工場のスケジュール管理や需要予測の能力を大幅に強化し、かつ自動化することを決意しました。そしてこのイニシアティブを展開したのが、デル、アクセンチュア、i2 テクノロジーの3社の協力によるビジネスとテクノロジーの“ドリームチーム”です。このチームでは、デルがサーバー、ストレージなどエンタープライズシステムとサプライチェーンの専門知識を、アクセンチュアがプログラムの策定・管理、ビジネス・プロセスおよびシステムの設計、テクニカル・アーキテクチャー、インテグレーション・サービスを、そしてi2 がサプライチェーンのプランニングや管理用アプリケーションを担当しました。

アクセンチュアの役割
通常、購入や製造のプランニングのための基本情報としては、個々の顧客の注文履歴や事業予測を利用します。デルではこうしたプロセスの改善にあたって、調達面での制約や工場の生産能力、出荷上の制約、顧客からの特別注文をすべて同時に検討する方法を導入しました。つまり、受注から対応までの時間差を今まで以上に少なくし、“リアルタイム”に近づけたのです。こうした能力を実現するために、アクセンチュアはi2の「Factory Planner(製造スケジュール策定)」、「Supply Chain Planner(MRPと在庫計画)」、「Collaboration Planner(サプライヤーとの取引やロジスティクス業務)」という各モジュールのカスタマイゼーションやシステム導入、およびインテグレーションを行いました。受注生産環境でこれら三つのモジュールがすべて同時に導入されたのは、初めてのことでした。

この一連のソリューションは、Dell on Dell環境で実現されました。つまりデルのサーバー「PowerEdge」とストレージ「PowerVault」だけで構築したのです。結果として、Unixベースの環境を採用した場合に比べると、デルのTCO(所有コスト)を最大で3分の2も削減することに成功しました。

アメリカにおけるこのプロジェクトは、わずか110日で完了しました。これは、同規模のi2ソフトウエアを導入した従来のケースに比べて、およそ半分の期間です。アジアとヨーロッパへの導入によるグローバルな展開も6カ月後に完了したことも、i2 が関与したプロジェクトでの最速記録となっています。

「実にすばらしい!このソリューションを予定通り無事に導入できたことで、これまで以上に需要と供給のバランスが図られ、在庫や不要な作業を減らし、お客様に喜んでいただけるだろう」と、会長兼最高経営責任者(CEO)であるマイケル・デル氏は述べています。

成果と利益
デルでは何千件もの注文を集め、そこから何百万という必要な部品を割り出し、サプライヤー各社と密接に協力してお客様の要望にあった製品を製造・納品しています。今回のソリューション導入によって、こうしたプロセスを完全に自動化することに成功しました。事実、デルが購入する部品の90%以上が、オンラインで調達されるようになっています。サプライヤーは、デルのポータル・サイトを通じてデルのニーズと市場の状況に応じた受注予測の変更を確認します。その上で、デルのニーズに対応できるかを判断します。そして、デルの工場が受注内容から製造スケジュールを決定すると、必要な資材のみサプライヤー各社に対して発注します。サプライヤーはその資材を、デル内の該当する製造ラインへと直接納品します。

デルのサプライチェーン・マネジメント担当副社長、ディック・ハンター氏は次のように述べています。「今や当社では、全世界のどの工場のどの製造ラインでも、2時間おきにスケジュールを策定している。工場に運び込まれる資材も、最短で2時間分だけです。工場の在庫は、作業進行中のものも含めて基本的には、5〜6時間分のみ。これによって当社の工場では製造サイクルをさらに短縮し、倉庫スペースも縮小できました。倉庫スペースが減った分、製造ラインを増やすこともできました」

今回のプロジェクトにより、デルはサプライチェーンの効率を向上し、注文への対応をより確実に短期間で実現できるようになりました。しかし、プロジェクトの成果はそれだけではありません。業務全体を見たとき、ほとんどの競合企業では30日分以上の在庫を抱えているのに対し、デルの在庫日数は4日分を切っています。さらに、自動化を推し進めたことで、需給バランスが崩れた場合にもより短時間で調整できるようになり、部品が旧式化してしまう危険性も低減しました。またデルのどの工場やオフィスでも、需要と供給を常にグローバルで把握できるようになったため、サプライチェーン全体を通しての対応時間も短縮できたのです。

また、今回のプロジェクトによって、デルのサプライヤー各社も大きな恩恵がありました。意思疎通がより円滑になり、サプライヤーへの返品の原因となる部品の旧式化を減らし、不測の事態への対応能力や需要予測が向上し、かつ取引に要するコストも削減できたのです。今やデルのサプライヤーであるということは、最新技術の粋を極めたオンライン・コミュニティのメンバーであることを意味します。このコミュニティでは、毎年250億ドルものビジネスが繰り広げられているのです。