2010年、アクセンチュアはCOMMITの構想段階から参画しました。プロジェクトが本格的に始まったのは2010年12月。そして、3つのステップを踏んで各国現地法人にSAPベースの財務会計システムが導入されました。
第1ステップはAP事業を担うYKK APを含む国内7社への導入。第2ステップでは各極の1~2社を選定してパイロット導入が行われました。同時に連結会計システムも導入。そして、第3ステップで海外各社への展開。2015年12月には、47の国と地域、62社へのシステム導入が完了しました。
アクセンチュアは以上の3つのステップに伴走。システムの導入だけでなく、経理業務に深く入り込んでプロジェクトを支援しました。
また、経理業務以外の分野に踏み込む機会も多々ありました。販売や購買といった“前方系”の業務が実行されて、はじめて会計データが生成されるからです。
データの粒度や精度、速度を含めて経理業務のプロセスを統一するためには、前方系の業務における再整理も欠かせません。そこで、YKKとアクセンチュアのプロジェクトメンバーは、各社の他部門も動かしながら、プロジェクトの目的達成に向けた合意形成やプランの策定・実行を行いました。
ローカルルールからYKK標準ルールへの転換は、現場の抵抗に直面するケースは少なくありません。これに対して、YKKグループはトップダウンで命令するのではなく、ローカルの意思を大事にする姿勢で臨み、現場の理解を得ながらプロジェクトを推進しました。
ただ、ローカルごとのカスタマイズが多く発生すればコストや期間にも影響が及びます。そこで、当プロジェクトにおいては国内向け、海外向けの標準テンプレートを開発してカスタマイズを抑制。予定通りのプロジェクト進行の背景には、こうした工夫と努力の積み重ねがあります。
また、国内においては、経理やシステム運用の実業務に関して、業務効率化や人材育成に関しても支援を行いました。
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