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中国店頭監査ソリューションの紹介


中国消費財業界の共通課題:店頭での機会損失

世界で最も早いスピードでEC化が進みつつある中国ですが、ウォルマートや大潤発など欧米系・中華系・日系が入り乱れて激しい勝負を繰り広げるGMS(General Merchandise Store:総合小売店)やCVS(Convenience Store:コンビニエンスストア)の「店頭」も、地域やカテゴリーによっては売上の8割を占める主要チャネルとなっています。また、EC化が進んだカテゴリーであっても、そのブランドや新商品の最初の認知経路として、依然として「店頭」は重要な役割を担っています。つまり、販促費や労働力をうまく配分し、「店頭配荷×好位置での露出×適時のプロモーション」による競合優位な店頭売り場を構築・維持することが、中国でシェアを向上させる重要なポイントなのです。しかし、日系企業は、店頭で、欧米企業や中国系企業に競り負けているケースが多いのが現状です。それは、本部バイヤーとの商談で、商品配荷やプロモーションさえ決定すれば、あとは自然と店頭に商品が並び、プロモーションが実行される、と考えている企業・担当者が多いからだと推察されます。

実は中国は、日本以上に小売業界での本部のコントロール力が弱く、本部で決めたことが店舗で実行されないケースが多いのです。なぜなら、店頭売り場の維持・拡大は、店舗レベルでの地道な交渉や作業が必要となるため、自社や代理商の担当営業も手が回らないのです。この結果、中国では定番となったSKU(Stock Keeping Unit:最小在庫管理単位)の約4割が店頭レベルで未配荷、費用を払った販促の約6割が未実施、というリサーチデータもあります。実際、アクセンチュアとお付き合いのある企業のブランドマネジャーが、ウォルマートの本部商談で全店に配荷が決まったと営業から連絡を受けて安心していたところ、我々の調査の結果、半分の店舗の棚にしか商品が並んでいないことが分かり、販売戦略の練り直しを迫られたという笑えない話もあるのです。

こういった店頭未実現の課題は、販売機会の損失だけではなく、費用(利益)損失にも直結します。中国では、定番の棚割りへの商品陳列や、フェイス数(陳列棚の最前面に陳列される商品数)の拡大、プロモーションスペースの獲得といった売り場を拡大する企画に、店舗当たり一定の販促費がかかります。つまり、店舗レベルで半分しか実行されていなければ、半分の販促費をドブに捨てているのと同じことなのです。
それだけではなく、その会社にとって払い損の販促費が不正の温床になるというのもよくある話です。営業とバイヤーが結託し、お互いの会社に対し「店頭に並べたこと」にして不正に掠め取ってしまうのです。

先に4-5割は機会損失というデータを紹介しましたが、これは逆に言うと、本部で決定した重点商品を配荷する、お金を払ったプロモーションを実行するといった当たり前のことを当たり前に実行するだけで、売上は3-4割アップするのです。そのため、全てのFMCG企業(Fast Moving Consumer Goods:日用消費財)にとって、「店頭売り場の定点監査」によって本部施策の実行状況を可視化し、その結果に基づいて改善のPDCAを回していく仕組みづくりが急務なのです。

ソリューション:「クラウドソーシング×AI」を活用した店頭監査

事実、中国でも多様なブランド群を展開している売上数千億クラスのグローバルジャイアントでは、月に1回、1万店レベルで店頭の可視化に取り組んでいます。数十人規模の自社雇用の監査スタッフや大手調査会社を活用し、写真撮影~目視での合否判定を徹底しているのです。その結果は即時にマネジャーや営業にフィードバックされ、彼らの評価・給与に反映されています。

しかし、多くの日系企業では、店頭監査にグローバルジャイアントほどのコストを掛けられないケースが多いのが現状です。それは、売上規模や展開ブランド数が限定的であり、1店舗・1ブランド当たりの費用が高くなってしまうからです。そのような企業向けに、アクセンチュアでは、中国の相場の半分~1/3のコストで、クオリティを落とさず店頭監査サービスを受けられるソリューションを開発しました。そのソリューションには、「クラウドソーシング×AI」を活用しています。

店頭監査は、「①監査対象店舗のリストアップ」⇒「②店頭での写真撮影」⇒「③写真判定・レポ―ティング」という3つのプロセスに分けることができます。まず②のステップで、アクセンチュアは中国の有力企業と組み、「クラウドソーシングモデル」を採用しました。基本的にはUBERなどのモデルと同様、スマートフォン上で登録済みの個人に対し、「特定の店舗の売り場の写真撮影」というタスクと報酬金額の情報を発信し、請負った個人がそのタスクを実行する、という流れです。タスクの実行結果は厳正に審査され、合格した場合にのみ報酬が支払われます。固定で社員を抱えるのではなく、その都度「最もその店舗に行きやすい場所にいる、時間の空いている個人」が作業を請け負うことで、大幅にコストを削減することが可能になります。ただし、タスクを請け負うかどうかは登録者次第であるため、毎回全ての店舗を訪問できるわけではなく(業界平均で80%程度の訪問率)、写真撮影の品質も安定しないというデメリットもあります。ただし、これらの課題は戦略的な価格設定や教育によって改善可能であり、何より固定スタッフを雇用するよりも、コスト、スピード面でメリットが大きいのです。

また、「③写真判定・レポ―ティング」のステップでは「AI」を活用しています。事前に商品パッケージを学習させておいた機械(AI)で写真画像を自動的に識別し、即座に各KPIの状況を集計、レポ―ティングする仕組みを構築しています。AI導入初期は、判断ミスも時折発生するため、目視でのダブルチェックも必要となりますが、機械学習により、読み込み精度が継続的に向上するため、最終的にはチェックにかかる人手をゼロにすることも可能になるでしょう。ここでも、目視でチェックする企業に比べ、圧倒的なコスト優位性を享受することができるのです。

とはいえ、毎月監査レポートを出すだけでは、売上は1円も上がりません。重要なのは、そのレポート結果を踏まえ、いかに現場が自律的に改善アクションを起こせるかにあります。アクセンチュアは、「ダッシュボードの提供」「監査結果の報酬への反映」といった取り組みを通じて、現場が自律的にPDCAを回すための仕組みづくりを支援しています。

現場で自律的にPDCAを回すための仕組み① ダッシュボードの提供

アクセンチュアが独自開発したダッシュボード&モバイルアプリにより、現場のマネジャーや営業が監査結果をタイムリーに把握することが可能になります。例えば営業が、携帯から自分の担当店舗をクリックすると、最新の監査結果に基づき、「どの商品が未配荷か」「POPが付いていないか」などの課題が具体的に表示されます。それにより、回訪先店舗での、「現地現物」での課題確認~改善アクションが実施可能になるのです。

現場で自律的にPDCAを回すための仕組み② 監査結果の人事評価への反映

もう一つのポイントは、監査結果を人事評価と紐づけることです。例えば、店頭活動を代理商営業に委託しているグローバルの大手飲料メーカーでは、監査の結果、成績の良い店舗には多くの販促費を配分し、仕入れリベート(払い戻し)も提供していますが、逆に監査基準を満たさない店舗の販促費は減額される、という信賞必罰の制度が適用されています。また、中国系の大手乳製品メーカーでは、毎月の店舗監査で、基準を満たさない店舗の担当営業から罰金を徴収していますが、3日以内に改善されれば賞金を与えることで、罰金を相殺できるという、挽回制度を設け、スピーディーな改善を促しています。このように、監査結果に応じたインセンティブの設計が、この取り組みが真に実効性を生むかどうかの鍵を握っており、アクセンチュアでもそのような監査方法の設計を支援しています。

まとめ:「マネジメントツール」としての店頭監査

アクセンチュアが支援している企業は、店頭監査を「営業のマネジメントツール」として活用しており、ある営業本部長は、「重要店舗の売り場変化の月次定点観測をすることで、営業マネジメントの質・精度が上がり、かつ現場も緊張感を持って改善活動に取り組めています。もう、このソリューション無しの時代には後戻りできません」と話しています。マネジメント、評価の際には、実情を正確に可視化する必要があるのです。また、アクセンチュアでは、店頭監査を通じて可視化された営業活動の実態を踏まえ、業務、人事、組織、システム等の幅広い切り口で、「やるべきことをやりきる」営業部隊に変革するための方向性を考え、実行支援するといったコンサルティングサービスも提供しています。実際、監査活動をきっかけに、営業全体の生産性向上を目指す全社改革プロジェクトが立ち上がった事例もあります。
いずれにせよ、アクセンチュアの店頭監査ソリューションは、中国における FMCG企業(Fast Moving Consumer Goods:日用消費財)の雌雄を決する店頭売り場の可視化サービスを、低コストかつ高品質で提供できるため、「コスト」ではなく、導入一日目から売上・利益にインパクトをもたらす「投資」として、ぜひ導入をご検討ください。

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