テクノロジービジョン 2020:企業が「テック・クラッシュ」を乗り切るには
2020/02/12
2020/02/12
今日のビジネス環境が「テクノロジーに対する反発(テック・ラッシュ)」と表現されることがありますが、この表現には、社会がテクノロジーの恩恵を受けているという事実が反映されていません。アクセンチュアの調査によると、52%の消費者が、テクノロジーは重要な役割を果たしている、もしくは日常生活のほぼ全ての側面に深く根付いていると回答しています。さらに、19%の消費者が、テクノロジーは日常生活と密接に結びついており、切っても切り離せない存在だと述べています。また、世界の人口の過半数に相当する45億人もの人が、1日に平均6.4時間をインターネットの閲覧に費やしており、デジタルテクノロジーが社会の至る所に偏在していることは明らかです。
テック・ラッシュという表現は、「“ひと”のニーズや期待と、それらにそぐわないビジネスモデルやテクノロジー活用方法の不一致(テック・クラッシュ)」と表現するほうが適切です。“ひと”の日常生活のなかでテクノロジーが果たす重要な役割を考えると、“ひと”がテクノロジーにより多くの期待を寄せるのも当然といえるでしょう。しかし、企業は今なお、従来型のモデルを踏襲して、製品やサービスを提供しており、これらの企業が採用しているアプローチに対する疑念が生じています。
テック・クラッシュをいかに乗り切るかは、次の10年で経営層が直面する最大の課題です。これまで企業は、従来の成功事例と同様に、テクノロジー導入のロードマップに従うことで大きな利益を得てきました。しかし、デジタルテクノロジーが偏在する時代において、企業が生き残るためには、従来のビジネスモデルを見直し、“ひと”に寄り添ったモデルへと再構築する必要があります。
これからの時代をけん引するには、従来までの企業の在り方を見直し、“ひと”とテクノロジーとの関わり方を再定義する必要があります。
社会全体でテクノロジーの影響力がこれまで以上に高まるなか、次の10年間において企業が成功するためには、企業が、顧客、従業員、パートナーと共に未来を描くことのできる新たなモデルを構築することが不可欠です。以下に今年の5つのテクノロジートレンドを紹介しています。
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