AI時代における公共サービス

人工知能(AI)が、今後我々の生活に多大な影響を与える革新的技術であることは確実です。現在のところ変革はまだ初期段階にありますが、既に多くの分野を変容させつつあることは間違いありません。

AI研究者の多くは、向こう30年で平均的な人間の能力に匹敵する汎用人工知能(AGI)が、さらにその後20年で全人類を大幅に凌ぐ人工超知能(ASI)が開発されると見込んでいます。これによって生じる社会的および経済的な影響は計り知れません。アクセンチュアのアナリストは、AIの普及により先進国では2035年までに年間経済成長率が倍増し、労働生産性が最大40%向上すると試算しています。

AIの発展は市民サービスにも変革をもたらすでしょう。これまで行政に対する信頼度と信用度の調査において、優れた結果が得られることは極めてまれでしたが、これもAIの活用により改善が期待できます。面倒で煩雑な業務に対する処理能力では、今や機械が人間を上回りつつあり、今後AIを活用することで、より低コストかつ効率的な処理が可能になります。これは市民の満足度とサービス品質の向上につながります。

70%

市民の70%は、行政がどのようにAIを使って生活を変えていくか説明を求めている。

83%

役員の83%がインテリジェント技術の採用は可能、及び受け入れる姿勢があると答えています。また、世界中でもAIの導入事例は増加しています。

AI時代の到来

今後、様々な方面で変革が相次ぐと予想されますが、AI主導の改善や革新の多くはすでに実現しています。Google、Amazon、Facebook、Microsoftをはじめとする民間企業では、過去10年間でAI分野における研究に多大な投資をしてきました。その成果は、複雑なボードゲームを理解して名人を破り、また実用的な用途では、迷惑メールを特定し振り分けるといった形で証明されています。これらの企業は、Uber社やNetflix社など専門的なデジタル企業と同じく、顧客サービス、パーソナライゼーション、自動化の品質向上を目的として、(他の最新テクノロジーと併せて)AIを活用しています。

オートメーションからオーグメンテーションへ

多くの導入事例では、繰り返し行う日常業務をAIにより自動化することで、職員がより重要な任務に専念することが可能となっています。AIを用いることで労働集約型の業務を改善し、公共サービスに関わる職員の勤務内容とサービス品質を変革することが可能です。アクセンチュアの調査でも、行政機関幹部の80%がインテリジェント技術の導入により現職員の業務満足度を向上できると考えていることが分かっています。
またAIは公共サービスの提供者に自身の権限及び、政府・社会に与える価値を見直す機会をもたらすことができます。

日常業務をAIにより自動化

新たに生じた課題の克服

いままで現れた多くのAI課題と同じく、新しく出現した「ブラック・ボックス」という課題も、テクノロジーを用いた解決が可能です。例えばAIにレポート作成を覚えさせ、これにより透明性を高めることが可能です。
実際米国国防高等研究計画局(DARPA)が手掛ける「説明可能な人工知能」プロジェクトにおいて、これを具体的な目標として掲げています。
新たな課題に対処するため、我々は適切なルールや政策を立てる必要があります。例えばどの程度の理解(アプリケーションおよびコンテキストごとに異なる)が実際に求められるのか、またより高度なシステムに対しては、合理的な時間内に人間が実際どの程度理解できるかの基準が必要です。

Carl Ward

Group Technology Officer – Health & Public Services

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