
新型コロナウイルス(COVID-19)危機: ハイテク業界への影響は緩和傾向
April 8, 2020
April 8, 2020
新型コロナウイルス(COVID-19)感染症は、未曽有のスピードと規模で近年の歴史にない世界的な健康危機を誘発しています。こうした中、各企業は従業員を保護し、事業の継続性を確保するために、ただちにその対処法を打ち建て行動に移す必要があります。ハイテク企業のリーダーは、サプライチェーン、市場の需要、従業員という3つの観点から、短期的な準備をする一方で、中長期的には事業の運営方法を変えるような新しいビジネスの可能性や社内の働き方を改革と経営バランスを取る必要に迫られているはずです。
短期的には、供給の混乱により製造・組立能力が低下し、部品供給のぐずつきによる遅延で工場の再開がさらに遅れ、移動禁止令は労働力不足と消費者需要の激化が想定されます。但し、ハイテク企業は他の産業に比べてリモートワークに対応しているため、職場におけるカルチャーショック現象は比較的少なく収まると考えています。
ビジネスとしては、デジタル・コラボレーション・ツールを利用した在宅勤務へのシフトは、ハイテク製品の需要を牽引する可能性を秘めています。ビジネス向けクラウドコンピューティングや消費者向けブロードバンドサービスの利用増加を受け、この移行を支えるインフラに対する需要が高まり、業界に恩恵をもたらすと考えます。
バリューチェーン各セクターごと、以下のような課題に直面すると考えます。
これら明確なカテゴリーにおいては、各々のサプライチェーンもまた特有です。実態の詳細を把握するために、自社のコンポーネント、製品、サービス、顧客がそれぞれどのような影響を受けているか、調査・棚卸が必要です。
多くのリーダーは、短期的な課題に備える一方で、持続可能な新しい能力や働き方を検討していかなければなりません。将来の課題に備えるための最善策の一つは、ビジネスニーズの変化に即して迅速に拡張可能なエラスティック・デジタル・ワークフォースを構築することです。
世界には新型コロナウイルスの感染拡大の速度に追い付いていない機関や施設がいくつかあります。アジア、ヨーロッパ、北米の主要な商業拠点では、すでに地方自治体や医療施設が新たな需要への対処に腐心しているのを目の当たりにし、これからもっとその局面に立たされると予想されます。
ビジネスにおいても同じことが言え、迅速に行動することで、新型コロナウイルス(COVID-19)危機によるビジネスへの打撃を弱める一助となります。実際、エラスティック・デジタル・ワークフォースへの変革がもたらすポジティブな効果はすぐに実感できるはずです。
新型コロナウイルス感染(COVID-19)は、100年に一度の危機と呼ばれています。この出来事をきっかけに、持続的に変化する従業員の期待や突発的に起こるグローバル規模での混乱への対応能力の向上に加え、採用が加速する人工知能や自動化が進んだ多様なサプライチェーンが見られるようになると考えます。
エラスティック・デジタル・ワークフォースの創出に今まさに投資を試みるハイテク企業は、ポストコロナ(新型コロナウイルス終息後の世界)に向けた準備がかなり進んでいます。