デジタル戦略の媒介者:テクノロジー投資のROI
2021/02/09
2021/02/09
効率性の向上は、もはやCFOが目指すところではありません。今日のCFOは、伝統的な経理・財務関連業務を超えた領域での責務をより重視するようになっています。彼らの目標は、新たな価値を生み出し、それを持続することです。「デジタル戦略の媒介者」として、CFOはデジタル投資のROI(投資利益率)の拡大を目指さなければなりません。
アクセンチュアは、CFOが焦点を当てるべき3つの領域を明らかにしました。その3つとは、ビジネスモデル、セキュリティ、および環境/社会/コーポレートガバナンス(ESG)です。
リスクを負うことを厭わないCFOは、レジリエンスの向上に向けて各種のプロセスや経営モデルを抜本的に見直すことによって、新たな収益成長の機会を得られるようになります。
10人中4人
新たなビジネスモデルを推進している、また戦略の抜本的な見直しに取り組んでいるCFOの割合(それぞれ41%と40%)。
「戦略転換の推進者」としてのポテンシャルを100%生かそうとする中で、CFOが直面する最大の障壁は、個人情報を含むデータ漏洩の課題であることが明らかになりました。すでに多くのCFOがこの対策に着手していますが、まだ全体の一部にとどまっています。
経理・財務関連の専門家のうち、確実なデータセキュリティ対策によるリスク管理を実践しているのは、全体のわずか28%です。
「デジタル戦略の媒介者」としてのCFOの責務は、その範囲がますます拡大しつつあります。取締役会を含む関係者からの関心が高まっているさまざまな戦略的領域において、経理・財務部門の役割はバックミラーの確認から成長の加速へとシフトしています。
68%
経理・財務部門が全社的なESGパフォーマンスの最終的な責任を負っていることを認識しているCFOの割合。
CFOは組織のデジタル戦略をリードすることで、自社のカーボンフットプリントに効果的な影響をもたらし、効率性を新たなレベルへと引き上げることができます。たとえば、リーダーとしての権限を生かしたパブリッククラウドインフラの活用により、自社でデータセンターを運用した場合と比べてエネルギー効率を3~4倍も改善できます。
CFOが組織のデジタル変革をリードし、ビジネスに大きなメリットをもたらすためには、より多くの経理・財務専門家がこれまで以上に戦略的な思考とタスクを実践できるように彼らを支援する必要があります。
CFOがデジタルへの投資によってより大きな価値を生み出すためには、以下の3つのアクションを起こさなければなりません。
CFOはESGパフォーマンス向上に対する責任を持つ一方、これまでは十分に貢献が出来ていなかったことが判明しました。今後はどの企業においても、財務数値管理との一体運用のための仕掛けが必要です。
今後はどの企業においても、財務数値管理との一体運用のための仕掛けが必要ではないか。
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