素材・エネルギー本部で実施しているウェビナ―第6回目の開催レポートをお届けします。

短期的な財務成果のみを追求していた時代は過ぎ、近年ではESGが企業の持続的成長に及ぼすと考えられるようになってきました。その背景には、環境汚染、労働問題、不祥事などの問題があり、結果として企業経営にマイナスの影響を及ぼしてきた歴史があります。現在は、資本主義経済そのもののあり方さえ問われている時代です。

こうした反省を踏まえ、新たな経営視点として注目が高まっているのが環境(E)、社会(S)、企業統治(G)を総称したESGです。今回のウェビナーでは、「企業の社会責任(ESG/Responsible Business)とニアショアモデルの活用」というタイトルで、アクセンチュアの地方拠点の取り組みなどが紹介されました。

Responsible Businessの鍵はニアショア活用

現在は欧州企業を中心に、ESGを企業戦略のコアに位置づける企業が出現しています。特に先進企業はCSRの発想を超えて、社会課題解決の観点からビジネスモデルを再構築しています。つまり、社会課題の解決そのものが本業である、という次元にまでレベルが高まっているのです。

アクセンチュアの定義する「Responsible Business」とは、長期的な競争力とビジネスレジリエンスを担保するために、ステークホルダーの興味・関心を中核事業に反映させる事業のことを指します。

Covid-19の影響と首都圏からの人口流出により、地方・地域への関心が高まっている今。特に注目が高まっているのがニアショア(地方拠点)を活用したモデルです。今回のウェビナーでは、アクセンチュアのニアショア拠点である福岡、札幌、会津若松の事例が紹介されました。

インテリジェント・オペレーションを担う福岡拠点

アクセンチュアの福岡拠点は、アクセンチュアのインテリジェント・オペレーション(AIO)を推進する重要拠点のひとつです。主な役割としては、最先端のDXなどの豊富なノウハウの集積、お客様とのワークショップを通じた共創、業務を受託して変革推進の実践を行っています。

AIO福岡センターにおける特徴的な点は地域とのつながりです。福岡はグローバル創業・雇用創出特区でもあり、活力のあるベンチャー企業が多数存在しています。アクセンチュアではベンチャー企業との連携を推進しており、地場のベンチャー企業のサービス活用、ビジネス協業、ワークショップなどを行い、シナジーの創出に取り組んでいます。

クラウド開発の拠点であり、北海道に貢献する札幌拠点

北海道の札幌には、アクセンチュア イノベーションセンター北海道(AIH)が設けられています。2006年に開所したAIHは、クラウドや先端技術を駆使したコンサルティングやシステム開発を主軸としており、この数年で倍以上に人数が増えるなど、近年成長が著しい拠点のひとつです。

Saasなどのクラウドアプリケーション開発、先端技術を用いたカスタム開発、アナリティクスやIoTなどの領域に注力している他、地元への愛着が強いメンバーが多数在籍していることもあり、北海道内企業や自治体への支援なども積極的に行っています。

スマートシティの先進事例を推進する会津拠点

福島県会津若松市に位置するアクセンチュアの会津拠点は、2011年の東日本大震災を契機に立ち上がった拠点であり、その背景からも震災復興や地方創生といった色合いが濃い点が特徴的です。特に、会津若松市、会津大学と協力したスマートシティの取り組みについては他の自治体に比べても先行しており、2018年6月には総務省「情報通信月間」の総務大臣表彰を受賞しています。

スマートシティによる地域イノベーションで鍵となったのは、市民のデータの扱いです。本プロジェクトでは収集したデータを家族や次世代のために活用させてもらうという「オプトイン」の考え方を当初から採用しており、地域全体をコネクテッドさせ、モビリティからフィンテック、教育、ヘルスケア、エネルギー、観光、食・農業、ものづくり、防災などの、幅広い領域でイノベーションを創出しています。

デジタル化と多様化が進む社会において、企業に求められる姿も変わってきています。そうした中、Responsible Business実現の鍵になるのは、今回のウェビナーで紹介されたようにニアショアの活用、地方との連携です。今回ご紹介した各拠点の具体的な取り組みや事例については、是非オンディマンド版でご視聴ください。

中村 彰二朗

アクセンチュア・イノベーションセンター福島 センター共同統括 マネジング・ディレクター


原 仁志

オペレーションズ コンサルティング本部 ビジネストランスフォーメーション グループリード 兼 アクセンチュアインテリジェントオペレーションセンター福岡 センター長 マネジング・ディレクター


浅井 憲一

テクノロジーコンサルティング本部 アクセンチュア・イノベーションセンター北海道 センター長 マネジング・ディレクター


中川 和彦

ビジネスコンサルティング本部 化学・素材 プラクティス日本統括 兼 石油・エネルギー プラクティス日本統括

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