調査レポート

概略

概略

  • 一部の自動車メーカー(全体の18%)は、サイバーセキュリティに多額の投資をすることなく、競合他社に勝るサイバーレジリエンスを確立しています。
  • そうしたメーカーでは、他社とは異なる投資のアプローチが採用されています。具体的には、高度なテクノロジーに投資をシフトすることで、分散化した今日のビジネス環境の保護に努めています。
  • 成功の鍵を握るのは、ゼロトラストと継続的な検証に基づく新たなアプローチ「アダプティブセキュリティ」の導入です。
  • アダプティブセキュリティは、リモートワーカーが増加し、コネクテッドカーを取り巻くエコシステムが拡大している現在の環境下において、特に最適なアプローチです。


投資を拡大することなく、サイバーセキュリティを向上させるには?

サイバーセキュリティの分野において、一部の自動車メーカーが少ない投資で競合をしのぐ成果を上げることができている要因はどこにあるのでしょうか?アクセンチュアの最新の調査では、こうしたリーダー企業(自動車メーカー全体のわずか18%)は競合他社とは異なる投資のアプローチを採用していることが明らかになりました。リーダー企業は人工知能(AI)や次世代ファイアウォール(NGF)といった高度なテクノロジーに投資をシフトすることで、刻々と変化するビジネスニーズに常に最適化されたサイバーセキュリティを実現しているのです。

18% Leaders, 10% Others, 72% Non-leaders

リーダー企業は高いアドバンテージを発揮している

リーダー企業が強みを発揮しているのは、サイバーセキュリティの領域だけではありません。競合他社と比べて、サイバーレジリエンスが著しく高い点でも共通しています。

絶えず変化する自動車業界のビジネス環境に合わせたサイバーセキュリティの最適化

自動車業界における2つの大きな変化を背景に、サイバーレジリエンスの重要性がかつてないほど高まっています。

#1 リモートワーカーの増加

個人用デバイスのセキュリティからコラボレーション技術の保護に至るまで、自動車メーカーは今後、既存のセキュリティ環境を拡張して、不足する部分を補っていく必要性に迫られます。

#2 コネクテッドカーの台頭

コネクテッドカーのセキュリティは、人の命にも関わる最優先の課題です。運転者と同乗者はもちろん、他のドライバーの身体的な安全のためにもセキュリティは欠かせません。

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アダプティブセキュリティでサイバーフォートレス(サイバー要塞)を構築する

現在のように分散化したワークフォースも、アダプティブセキュリティを活用することによりゼロトラストを実現し、容易に保護することができます。しかし、自動車メーカーの多くでは、現時点でアダプティブセキュリティがオペレーションに組み込まれていません。アナリティクスとオートメーションを基盤とするアダプティブセキュリティは、日和見攻撃や標的型攻撃にとどまらず、信頼できる内部関係者やその他の内部に起因する脅威に対しても継続的な検証を行うことで、安全性を確保します。

さらにアダプティブセキュリティは、自動車メーカーのエコシステム全体におけるすべてのエントリーポイントを保護する上でも威力を発揮します。コネクテッドカーの台頭を背景に、メーカーのエコシステムは日々拡大しており、この保護が欠かすことのできない重要な課題です。

Cybercriminals target ecosystems as weak link, Security breaches, Prevented attacks, Indirect attacks, 41% of security breaches from indirect attacks, ‘Hidden’ attacks via ecosystem

将来を見据えた対策

自動車製造のスペシャリストからテクノロジーエコシステムのスペシャリストへの転換を図る自動車メーカーがかつてないほど増えている今、サイバーセキュリティに対するニーズは一層複雑化し、その重要性も高まっています。メーカーが新たなビジネスニーズに合わせて、新たな戦略とアプローチを策定するには、以下のポイントに留意しなければなりません。

  • エンドツーエンドのアプローチで、既存のサイバーセキュリティ戦略を見直す。メーカーは新たな規制を指針として今後の動向を予測しつつ、保存済みデータや転送中のデータを安全に管理する責任を果たしていかなければなりません。インテリジェントビークルにとって、サイバーセキュリティはいまや人の命をも左右する重要な課題となっています。
  • 伝統的な境界を越えたセキュリティの確保。メーカーは、エコシステム全体はもちろんのこと、分散化したオペレーションを横断して、これまで以上の厳格さでサイバーセキュリティ関連の標準や法規制を守ることで、自らの利益を保護していかなければなりません。
  • 規制機関と積極的に連携し、業界固有のインテリジェンスを共有する。規制機関が消費者を保護しながら、メーカーにとっても現実的に遵守が可能な標準を策定するには、メーカーとの情報共有が欠かせません。

自動車業界のビジネスが次のレベルへの飛躍を遂げるためにはイノベーションが不可欠ですが、そこではサイバー領域におけるリスクが避けて通れません。今すぐ行動を起こし、これらのリスクを予測して事前に対処できるメーカーは、より迅速に、そしてより安全に、未来の成長に向けた道のりを進んでいくことができるでしょう。

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