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インダストリアル・インターネット・オブ・シングスで成功を収めるために

IIoTはさまざまな分野を再定義して、経済や雇用の成長を加速させる新たな機会をもたらします。しかし、そうした機会を生かすには企業と政府が一層の努力を払い、投資を拡大することが必要です。

概要

アクセンチュアでは、インダストリアル・インターネット・オブ・シングス(Industrial Internet of Things:IIoT)は2030年までに14.2兆米ドルの市場になり得ると推定しており、特に成熟市場のGDP(国内総生産)の拡大に著しく貢献すると見ています。

またアクセンチュアの調査では、この次世代のデジタル・テクノロジーによって、スキルの強化や業務の再定義が可能になり、ワークフォース(労働力)にもメリットがもたされると示唆しています。

このようにIIoTには巨大な経済的利益が潜在していますが、これらは確実に得られると保証されているわけではありません。潜在的な利益を現実のものとするには、以下の2つの問いに「イエス」と答えられる必要があります。1つは、IIoTの機会を100%生かす準備が企業にできているか。もう1つは、発展を促し利益を享受するために最適な環境を政府が用意しているかです。

課題

企業側の準備は整っているか?
アクセンチュアが世界有数の企業を含む1,400名超の経 営幹部(うち736名がCEO)を対象に行った調査では、回答者の大部分(84%)が、「IIoTによって新たにサービスベースの収益源を創出する能力が自社にある」と考えていることが明らかになりました。

しかし、これは表面的にそう見えているだけにすぎません。事実、回答者の73%は「自社がIIoTの領域で具体的な取り組みに着手できていない」ことを認めています。「包括的な戦略を策定し、それに応じた投資を行っている」のは全体の7%にとどまりました。

同様に、「IIoTが何であるかを自社の経営幹部がある程度理解している」と回答したCEOおよび執行役員が96%に達する一方で、全体の回答者のうち「正しく理解している」と回答したのはわずか38%にとどまっています。

政府は適切な環境を整備しているか?
IIoTの幅広い分野への普及を目指す上で、基本的な技術環境はかなり整っているといえます。たとえば、IIoTの導入に不可欠なセンサーやデバイスの数は、すでに数百億個もの規模に達しています。 しかし、これらの技術の普及が拡大したとはいえ、技術を組織内に効果的に組み込み、サプライチェーン全体あるいは複数の業界をまたがって、そのポテンシャルを100%引き出せているとはいえません。 IIoTを経済成長の原動力とするには、企業と政府のリーダーが競争のルールや生産方法、サービスの提供方法の変化を踏まえた上で、これまでの慣例にとらわれない考え方を推し進める必要があります。

提言

IIoTがもたらすチャンスをつかむために企業と政府が取り組むべきポイントを挙げます。

  • 経済成長を確保する
    米国経済は、2030年までに6.1兆米ドルの累積GDP成長が見込まれています。しかし、たとえばブロードバンド・ネットワークの改善のような追加措置を講じれば、GDP成長は7.1兆米ドルまで拡大します。つまり米国は追加措置によって、2.3%のGDP成長率を2030年に達成できる試算です。

  • 成果を売る経済(Outcome Economy)の創出
    経済や雇用面でより長期的なメリットを得るには、企業はまったく新しい製品とサービスの組み合わせを生み出して、市場に創造的な破壊をもたらし、新たな収益源を創出しなければなりません。このようなハイブリッド・サービスの提供により、企業は単にモノを売る組織から、測定可能な「成果を売る」組織への転換を果たし、「成果を売る経済(Outcome Economy)」を創出することができます。

  • 産業モデルの見直し
    あらゆる製品がつながり、新たなサービスの提供を可能にするIIoTにおいては、産業モデルとビジネス・モデルの見直しが最優先事項です。

  • データの有効利用
    IIoTの力を生かすには、物理的なモノから有用なデータを生成するだけではなく、それらのデータをサプライチェーン内や関連業界内のメンバー間で共有することも重要です。

  • 未来の職場環境に向けた準備
    調査では圧倒的多数(94%)の経営幹部が、「スマート・デバイスやロボティクスの利用が増えるにつれて、未来の労働力に求められるスキルや業務が変化するだろう」と予測しています。従業員がインテリジェント・マシンとの協働関係を構築する必要も出てくるでしょう。また、テクノロジーやビジネス手法が急速に発展する中で、従来の研修プログラムは継続的な学習プログラムに取って代わられるはずです。