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BPOとデジタルによる
強い事務部門への変革

戦略業務への集中を実現し事務効率改善と営業
力強化を叶える、”攻めのBPO”とデジタルの活
用について解説します。

BPOを活用した筋肉質な戦略本社へ

蓑毛 寿郎

素材・エネルギー本部
マネジング・ディレクター
蓑毛 寿郎


岳 彬

オペレーションズ本部
ビジネス プロセス サービス グループ
マネジング・ディレクター
岳 彬

電力・ガスシステム改革や、エネルギー供給・消費の構造変化など、エネルギー事業者の経営環境は厳しさを増しており、「既存コア事業の強化」と「新たな収益事業の創出」を同時に迫られています。そんな中で「本社部門」には、事業成長のエンジンとなる人材の供給、多角化する事業ポートフォリオのマネジメント、戦略的な財務・経営管理、企業グループ全体の調達力を生かした抜本的コスト削減など、これまでの時代とは比較にならないくらい「強い戦略本社」機能の発揮が求められるようになっています。

「強い戦略本社」を実現するためには、「戦略業務」により多くの人的資源を投入することが必要です。現状の組織体制のままで、社員1人1人が「戦略業務」の比率を上げるように時間の使い方を変えることも考えられますが、実際は容易ではありません。なぜなら「戦略業務」と「執行業務」が混在した状態では、人は期限が明確に決まっていて必ず実施が必要な「執行業務」を優先してしまうからです。結果として、いつまでたっても「戦略業務」が強化されない状態が続きます。この状況を打破するために、本社業務を「戦略業務」と「執行業務」に分解し、それぞれ異なる実施主体が担う体制を整備することが重要になります。

アクセンチュアは、クライアント企業の本社部門が「戦略業務へシフト」するために「執行業務」を幅広く受託する「BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)」サービスを提供しています。2000年代の初頭からサービスを開始し、2000年代後半から日本企業へのサービス提供も飛躍的に増加してきました。日本企業向けには、主に中国の大連センターと国内の熊本センターからサービスを提供しています。特に大連センターでは数千人のコンサルタントやオペレーターが日本企業向けにサービスを提供しています。

アクセンチュアが提供するBPOサービスは、委託された業務を単純に請け負うだけではありません。弊社のBPOセンターには、多数のクライアント企業から大量に業務が集中化されており、そこでは最新の情報テクノロジーを使って、品質・納期・生産性を徹底的に管理された状態で業務が処理されています。まさに“最新鋭の業務の工場”で「業務の品質と効率の“カイゼン”」自体を請け負っているのです。

国内電力・ガス事業者の本社BPOへの取り組み

国内の電力・ガス事業者もオフショアBPOを活用した本社改革を弊社とともに開始しています。既に100人以上の規模で戦略業務への人材シフトを実現し、更なる拡大を続けています。オフショアBPOの活用について当初は賛否両論がありましたが、「戦略業務へのシフト」という軸をぶらさず十分に協議を重ね、意思決定をして進めました。導入後は安定したサービス品質を確保しつつ、多数の業務改善に成功しています。BPOの活用は、社員が自分の仕事の付加価値を見つめなおすきっかけとなり、厳しさを増す経営環境に向かっていくための意識改革の効果もありました。この事業者ではまず本体企業で取り組みを進めてきましたが、次のステップとしてグループ企業に取り組みを広げる段階に進んでいます。

成果を生む改革のアプローチ

Copyright© 2018 Accenture. All rights reserved.

弊社のBPOセンターでは、多くのクライアントからの受託業務でRPA(Robotics Process Automation)の活用が進んでいますが、成果を生むためにはその前段のステップまでを正しく踏んでいることが重要です(「成果を生む事務改革のアプローチ」(図 1))。

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最初に実施するステップは、業務の「実施箇所」の適正化です。似たような業務をバラバラといろいろな組織で分散実施するのは非効率です。このため類似業務を「1.集中化(センター化)」し大量集中処理を可能にします。また業務の特性に鑑みて「2.オフショア・ニアショア化」の妥当性を判断し、可能なものはオフショアセンターの業務プラットフォームを活用して、更に低廉なオペレーションコストを享受します。

次に実施するステップは、業務の「実施方法」の適正化です。業務を集中化してみると、同じ業務であっても部門や会社によって実施方法が異なり、効率性に差があることが明らかになります。不要な差異を取り除いて業務の「3.標準化」を進め、さらに「4.最適化」された生産性の高いプロセス・手順に変えていきます。弊社のBPOセンターでは、効率性の高いやり方を複数の受託企業を跨って水平展開するため、センター全体で標準化や最適化が促進されます。

最後に実施するステップは、「6.業務の自動化」です。自動化の前提として、処理に必要な情報が「5.デジタル化」されている必要があります。
弊社のBPOセンターでは、RPAで80%―90%といった自動化効果を叩き出している業務領域もあります。一方で、RPAで大きな効果を得られる業務ばかりではないため、事務プロセス全体を俯瞰して、どの領域であれば「投資対効果」が得られるのか、という選択的な視点で適用することが必要です。業務の検討費用やツールの開発費用を賄えない効果が小さな業務に適用して、費用倒れになっては本末転倒です。

もし1から4までのステップを飛ばして、デジタル化や自動化を進めてしまうと、様々な部門でバラバラな非効率なやり方を同時多発的にデジタル化・自動化することになります。投資コストが嵩む上に、非効率なプロセスをデジタルツールで“固めて”しまうことになるため、これは避けるべきです。アプローチ次第でカイゼン効果の多寡は大きく変わることを肝に銘じる必要があります。

営業力強化へのBPOとデジタルの活用

営業領域のBPOとデジタル化のイメージ。Click to enlarge.
営業領域のBPOとデジタル化のイメージ
Copyright© 2018 Accenture. All rights reserved.

これまで「本社部門」について述べてきましたが、「営業部門」もBPOとデジタル化を活用することで、抜本的な改革を狙える事務部門です。営業部門では、小売全面自由化によって営業対象となる顧客数が飛躍的に増加し、さらには域外の顧客まで対象が広がってきています。大口ビジネス顧客・中小ビジネス顧客・家庭用顧客のいずれかによって営業の方法は異なりますが、総じて言えるのは「顧客との接点・接触」が防衛・獲得に極めて重要ということです。

営業部門人材の業務時間は、思うほど顧客と接触する業務に使われていません。訪問先の基礎情報確認・アポイント調整・見積作成・提案作成・契約書作成・請求入金処理・経費精算などの営業付帯事務に多くの時間を費やしています。そして自由化によって接触すべき顧客数が激増したのに比例して、これらの付帯事務も大幅に増加しています。顧客接点業務を増やせば増やすほど、今まで以上に付帯事務に時間を奪われるジレンマに陥っているのです。
このため、これらの付帯事務をできるだけフロントの営業人材から分離し、営業バック事務へ集中化することが有効な解決策となります。また単に集中化された事務処理を遂行するだけではなく、RPA等を活用して業務の効率化を進めていくこともできます。

また、よくある別の問題として、営業活動の管理システムを備えているものの、人によって入力状況がバラバラで、蓄積されたデータを有効に分析・活用できていないケースも多く見られます。解決策として、弊社が他業界のクライアントに提供している事例では、フロントの営業がタブレットやスマートフォンを使って営業活動の結果を即座にインプットし、リアルタイムでバックのシステムに連携させて良質なデータを蓄積させています。このような鮮度の高い良質なデータをもとに、営業バック組織に「分析スキル」のある人材を配置して「AIも活用したアナリティクス」を行い、新規獲得や離反防止のターゲット顧客の識別や、必要アクションの識別を精度高く行っているのです。これらの仕組みによって、営業マネジャーが戦略的・組織的な営業を制御可能になり、大きな効果を生むことができます。

このように弊社が提供する営業バック事務のBPOサービスは、営業に関する事務処理を単純に請け負うだけではなく、最新のテクノロジーも  駆使して、営業成果そのものの向上を支援するものです(「営業領域のBPOとデジタル化のイメージ」(図2))。

営業領域のBPOとデジタル化のイメージ Copyright© 2018 Accenture. All rights reserved.

これまで見てきたように、BPOとデジタルの組み合わせは、本社や営業といった事務部門の改革のエネーブラーとして有効性が高いものです。一方で、BPOもデジタルも自社だけでは難しい取り組みです。これからの時代は、自前のケイパビリティを磨いていく領域と、外部のパートナー企業が有するケイパビリティをうまく取り込む領域を戦略的に組み合わせ、改革効果とスピードを上げていくことが、強い事務部門に変革し続けるために益々重要ではないでしょうか。

素材・エネルギー本部
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