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すべての保険会社はDigitalに――デジタルの傍観者からデジタル化時代の創造的破壊者へ

これからのデジタル化時代を担う保険会社にとって重要な6つのITトレンド、特にこれらのイノベーションが次世代の保険業のビジネス戦略にどのような形で織り込まれつつあるかという点について考察します。

これからのデジタル化時代を担う保険会社にとって重要な6つのトレンド 『Accenture Technology Vision for Insurance』では例年、今後3年から5年間にわたりビジネスの変革に影響を及ぼすITトレンドを取り上げています。今年はこのコンセプトを発展させて、リーディングカンパニーに特徴的に見られる大胆なトレンドについて考察します。これらのトレンドは、「ソーシャル」、「モバイル」、「アナリティクス」、「クラウド」といったテクノロジーによって引き続き牽引されますが、ここでとくに注目すべきは、これらのイノベーションが次世代の保険業のビジネス戦略にどのような形で織り込まれつつあるかという点です。

これからのデジタル化時代を担う保険会社には、次の6つの重要なトレンドが見受けられます。

  • デジタルとリアルの融合:インテリジェンスをリアルとの境界へ拡張

  • ワークフォースからクラウドソースへ:ボーダレス・エンタープライズの出現

  • データ・サプライチェーン:循環する「情報」

  • ハイパースケールを味方につける:ハードウェアの復権

  • アプリケーションビジネス:ソフトウェアを競争力の源泉に

  • 回復力をデザインする:「障害ありきの開発」がノンストップ・ビジネスのカギに

デジタルの傍観者からデジタル化時代の創造的破壊者へ 革命的なデジタルテクノロジーの新たな波が押し寄せ、保険会社はそれらがもたらす機会と脅威をいよいよ無視できなくなっています。真にデジタル化した保険会社への変貌を遂げこのレースに勝利した企業は、既存市場を打破し、さらにはこれまで競合がなかった新たな業界や顧客へとリーチを広げ、売上高と利益を増大する機会を手にするでしょう。

早くスタートしないとより精力的な保険会社に遅れを取るばかりか、従来の保険のビジネスモデルを根本から覆すような、テクノロジー企業、自動車メーカー、その他のパイオニア的技術をもった新興企業に市場シェアと収益を譲り渡すことにもなりかねません。この場合の選択肢は言うまでもなく、従来のモデルを自ら破壊するか、それとも破壊されるかの2択となります。

アクセンチュアの調査によると、顧客の67%は保険会社以外の組織から保険商品の購入を検討しており、グーグルやアマゾンなどのオンライン・サービスプロバイダーからの購入を検討する人は23%に上っています。単純に業界を変革したり加速させたりするのではなく、業界を完全に再定義するイノベーションを手にした創造的破壊者が市場に参入しつつあることを踏まえると、このような顧客の傾向は想像に難くありません。

保険の場合、抜本的に新しい商品やサービスが生まれることによって、従来の保険会社の負担となっていた資本や規制要件に関する打開策が見つかることもありえます。競合における脅威は、消費者が保険商品をグーグルやフォードから購入するかもしれないというだけではありません。消費者が保険料の安い無人自動車を購入するようになれば、従来の自動車保険がまったく不要になる可能性もあるのです。

こうした状況のもと、先見性のある保険会社は、破壊とイノベーションを実現するうえで自社が果たすべき役割を模索しています。誰かが新たなリスクを評価、管理、低減しなければ、多くのイノベーションは市場で開花されません。自動無人運転車や無人貨物船向けの保険商品が登場しなければ、それらの車両や船舶が公道や公海に出ることは不可能です。

保険会社は、これらのイノベーションが市場にもたらす業界の大変動を恐れることなく、どうすれば自らがその中心に立ってイノベーションの進化を加速させ、舵を取れるかを考えるべきです。旧来のビジネスモデルの創造的破壊を行ってこそ、未来の保険会社が市場をリードし、その過程で潜在的な収益性の拡大を実現できるのです。