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アクセンチュア エネルギーマネジメントに関するユーザー分析2014年版

長期調査プログラム「アクセンチュア エネルギーマネジメントに関するユーザー分析」の2014年版。5年間にわたる調査から導き出した新しいエネルギー消費者の9つの特徴を明らかにします。

概要

アクセンチュアは、ガス、電気、水道などの公益事業者が、消費者ニーズと嗜好、また新しい課題と機会を特定し、進化するエネルギー市場で成功するために必要となる、重要なコンピテンシーを明らかにすることを目的とし、数年にわたるエネルギー消費者調査プログラムを実施してきました。

この取り組みでは、世界中のエンドユーザー50,000人以上にアンケートを行い、消費者洞察を収集することにより、多様なテーマについて詳しく調査を実施してきました。


長期調査プログラム アクセンチュア エネルギーマネジメントに関するユーザー分析について
アクセンチュアは、ガス、電気、水道などの公益事業者が、消費者ニーズと嗜好、また新しい課題と機会を特定し、進化するエネルギー市場で成功するために必要となる、重要なコンピテンシーを明らかにすることを目的とし、数年にわたるエネルギー消費者調査プログラムを実施してきました。
詳しくはこちらのページをご覧ください。

2010年
「エネルギー効率化に関する消費者嗜好の把握」では、スマートメーターや需要管理に対する業界の注目を裏付ける消費者の観点を示しました。この初回の調査では、エネルギー効率化に関する消費者の嗜好や認識、効率化に向けた行動や意思に関して、貴重な洞察を示しました。

2011年
「新しいエネルギー消費者の価値観の分析」では、公益事業者またはその他の事業者が提供する宅内エネルギー管理(beyondthe-meter)製品とサービスに関する消費者嗜好や考え方、優先事項に注目し、エンドユーザーのグローバル調査を行いました。この調査を通じて、新たなエネルギー市場の台頭について考察しました。

2012年
「新しいエルギー消費者に対する提供価値の考察」では、新しいエネルギー市場に関する実践的な洞察や、戦術的提言の構築に焦点を当てました。この調査では、消費者の選択、接点、ロイヤリティを詳しく調査し、消費者がエネルギー事業者とどのような関係を望むのか、消費者が価値を見出す製品や、購入やロイヤリティを促す要因など、新たな観点を提供しました。

2013年
「新しいエネルギー消費者体験の実現」では、エネルギー事業者のための方向性、消費者を不満足にする主な要因への対応や、家庭需要家と中小企業(SMBs)の多岐にわたる期待やニーズの実現を促す見解を示しました。

2014年
「新しいエネルギー消費者: 将来を設計する」では、消費者とのデジタルチャネルを通じたやりとり、常時接続型の消費者、分散型エネルギー、および新しい製品やサービスにおける新たな機会について調査しました。また、将来のエネルギー消費者に関するアクセンチュアの見解も提供しています。

本レポートにおける全てのデータおよび数値は、この5年間の調査から得られたものです。

主な調査結果

エネルギー市場を予測する
エネルギー市場の境界が曖昧になるにつれ、従来のバリューチェーンや手段が通用しなくなる恐れがあります。公益事業者は、自分たちの市場やビジネスモデルを見直すにとどまらず、迅速に行動しなければならないという課題に直面しています。エネルギー事業者は、どのようなペースで各自の事業を変革し、デジタル主導の新たなエネルギーエコシステムに名乗りを上げていくのかを判断する重要な段階にあります。

成功を収めるには、自らを新しいタイプのエンジニア、すなわち新しいエネルギー消費者に対応するプロフェッショナルであると考え始めるべきでしょう。

将来の青写真を描くには、エネルギー事業者は新しいエネルギー消費者の特徴を戦略に組み込まなければなりません。アクセンチュアは、エンドユーザーを対象とした5年間の調査から導き出した主要な結果に基づき、消費者の9つの特徴を明らかにしました。

これは事業者が将来の消費者にどのように対応しサービスを提供するかを具体化する指針となるでしょう。

新しいエネルギー消費者の9つの特徴と対応のポイント

  1. エネルギーに関する視点
    「賢いエネルギー消費者」から「無関心なエネルギー消費者」まで、幅広い消費者心理に対応する。

  2. オムニチャネルの普及
    いつでもどこでもシームレスにデジタルチャネルを通じた消費者とのやりとりをサポートする。

  3. パーソナライゼーションの進展
    独自のニーズや嗜好に合わせたエネルギー体験を提供する。

  4. ソーシャルメディア志向
    アイデア、会話、連携を集結できる場所を創出する。

  5. プロシューマーの発展
    様々なビジネスパートナーを通じてエネルギーを売買する。

  6. テクノロジーの上手な活用
    費用節約、利便性、個別制御を実現する「set-and-forget(セットしたらお任せ)」のテクノロジーを提供する。

  7. バンドルサービス化
    住宅、ビジネス、自動車に対応した他の製品やサービスとエネルギーを組み合わせたバンドル型のソリューションを開発する。

  8. プリペイドへの興味
    様々なライフスタイルのニーズに合った、プリペイド式のエネルギーソリューションを提供する。

  9. エネルギーの多様化
    分散型電源、ネットメータリング、マイクログリッドなど幅広い非従来型のエネルギーの選択肢を導入する。

エネルギー事業者が成功するためには、新しいエネルギー消費者がなぜ、どのように、従来型のサービスモデル以上のものを求めるのかを理解することが重要です。さらに、消費者とのやりとり、新たな製品やサービス、ホームテクノロジーに関する戦略を統合する必要性を認識しなければなりません。

これら9つの特徴および対応を全て次世代戦略に組み込むことは、新たな市場の機会や価値の源泉を把握しアプローチする方法や、最終的にビジネスモデルを決定する方法に影響すると考えられます。

分析

将来の新しいエネルギー消費者の、核となる一連の考え方や嗜好や行動は進化を続け、それらは融合して次世代のビジョンを形成していきます。

オムニチャネルの普及
次世代の消費者にとってデジタルは単なるチャネルではなく、むしろ生き方そのものとなってきています。消費者はいつどこででも、シームレスで、簡単かつ便利な体験を求めています。

場所や時を選ばないオムニチャネルでの対応を基本として、消費者との対話のプラットフォームが実現されつつあります。デジタルチャネルなど消費者と接触するチャネルを統合するための技術やプロセスを構築し、有能な人材を育成し、それらを維持することが成功に向けて不可欠です。

次世代のデジタルコミュニケーション
消費者の嗜好と行動の変化により、消費者が望む対話方法が根本的に変わってきています。過去5年間のアクセンチュアの調査により以下のことが明らかになりました。

  • ロータッチのチャネル(メール、企業のポータルサイト、ソーシャルメディアなど)
    消費者の半数は、9つの主要なやりとりのうち8つにおいてロータッチのチャネルを好んでいます。(下図参照)

  • セルフサービス
    事業者とのやりとりにおける70%において、消費者は自分でできる方法を好んでいます。

  • ソーシャルメディアの活用
    消費者の30%はエネルギー事業者と双方向のやりとりを行うためにソーシャルメディアを活用することを好んでいます。

ソーシャルメディア志向
エネルギー事業者は、エネルギー製品やサービスに関して消費者が受け取る情報をコントロールすることはできませんが、消費者は、ソーシャルメディアを通じて、正式かつソーシャルな情報源から情報を収集し検証することが可能です。しかし、ソーシャルメディアの活用により「消費者に分別がない」という印象が広がっています。匿名の情報を受け取り、情報源や妥当性を確認せずに、その情報に基づいて行動する消費者が増えているからです。

たとえそうであっても、先見性のあるエネルギー事業者は積極的にソーシャルメディアを活用するでしょう。組織の様々な側面においてソーシャルメディア志向のアプローチを促進するため、単にソーシャルメディアに参加することにとどまらない活動を展開することが成功の鍵です。

最も重要なのは、ソーシャルメディア志向の次世代の消費者に対処する事業者が成功するということです

最新の調査によれば、多くの消費者が料金の値下げと引き換えに個人情報を提供することが明らかになりました。また、消費者がソーシャルメディア志向の様々なマーケティング戦略に強い関心を持っていることがわかりました。4分の3の消費者が、自分の家族や友人にエネルギー関連の製品やサービスを勧める理由として、特典が動機付けになると答えています。(下図参照)

提言

デジタルテクノロジーとバンドルサービス化は、継続的に新しいエネルギー市場の変化を加速させています。エネルギー事業者は今こそ、新しいエネルギー消費者に対応するためのコアコンピテンシーを明確にする意思決定および投資に備えるべきです。

未来を見据えた戦略の策定
今回の調査で、消費者層は賢いエネルギー消費者から無関心なエネルギー消費者まで広範囲にわたることが明らかとなりました。消費者との接点において最も成功する事業者とは、この両端の消費者層に対する明確なターゲットを定め、対処できる事業者です。

「always on」の消費者には、シームレスでパーソナライズされた消費者体験を提供する必要があります。ソーシャルメディア志向の消費者が増加する中、事業者は情報やアイデアを収集するシステム、およびソーシャル設計されたプログラムを使ってさらに消費者を惹きつける術を検討しなければなりません。

さらにテクノロジーを上手に活用する消費者は、エネルギーに関する別の選択肢を見つけるでしょう。そうなれば、エネルギー事業者はバンドル型のホームエネルギー管理用の製品やサービスを提供し、多様なライフスタイルと嗜好に対応するという課題に取り組まなければなりません。同時に、産業とデジタルの収斂は引き続き市場の変化を加速させ、競争を激化させるでしょう。

複雑で先を見通すのが難しい不透明な状況や混乱は続いていますが、事業者は今こそ未来へのロードマップの設計に向けて行動を起こすべきです。顧客対応の新時代に成功を果たすため、事業者は以下の問題に対応しなければなりません。

  • 改革
    中核である顧客対応を改革するには、どのような手段を講じるか。どのように顧客サポート機能を刷新し、プロセスを合理化し、方針や手続きを簡略化するか。

  • 未来に通用する
    自分たちの技術設計はどの程度回復機能があるか。またこの設計により、リアルタイムのスマートインフラや新規のエネルギーソリューション、顧客主導のイノベーションをどのようにサポートできるか。

  • デジタル主導
    どのように顧客向けデジタルテクノロジーを展開していくか。どのように最適なセルフサービスのチャネルを通じて、消費者のニーズに先見的に対処するか。

  • アナリティクス
    意思決定をサポートするために、どのようにデータ価値の最大化を図るか。どのようにリアルタイムの実践的な洞察を使って業務効率を上げるか。

  • 顧客中心主義
    どのようにして、オムニチャネルを活用した遍在的な消費者体験の視点を確立するか。シームレスで一貫したエンド・ツー・エンドの消費者体験を提供するために、事業全体の足並みをいかにそろえるか。

  • 商品主体
    イノベーションはコアコンピテンシーか。迅速に製品やサービスを立ち上げ、消費者を取り込み、消費者に権限を与えるソーシャル・チャネルやモバイル・チャネルを活用しているか。

  • マーケット・メーカー
    市場においてどのような立場をとるか。他の事業者との連携や非従来型の提携によりどのように新たな価値創造を促進するか。

事業者にとって重要な成功の鍵は、市場に新しい機能、製品やサービスを送り出す際に、成功と失敗の両方に備えること、また、新規市場参入に特有のリスクを受け入れる態勢を整えておくことです。事業者がビジネスを設計し、新しいエネルギー消費者への価値提案を結集するためには、イノベーションの機動力を維持することが重要となるでしょう。

資料編(1)

資料編では、本調査の詳細結果を掲載しています。今回の調査では日本から516名のユーザーを対象にアンケート調査を実施しました。グローバルの調査結果と併せて、日本の消費者の特徴や嗜好を提示しています。

注目すべき調査結果のいくつかを抜粋します。詳しくは「アクセンチュア エネルギーマネジメントに関するユーザー分析2014年版」をご覧下さい。

エネルギーに関する視点
エネルギー事業者に対する信用は回復傾向にあります。(資料編 p51)

資料編(2)

オムニチャネルの普及
消費者のデジタルチャネルへの興味が増加するなか、エネルギー事業者のデジタルチャネルに対する顧客の期待度は、他業種よりも高い傾向がみられました。(資料編 p57)

そして、エネルギー事業者が顧客のデジタル体験を改善する余地も残っています。(資料編 p58)

ソーシャルメディア志向 快適かつスムーズなデジタル体験を提供できれば大きなチャンスに繋がります。(資料編 p61)


アクセンチュア エネルギーマネジメントに関するユーザー分析2014年版――新しいエネルギー消費者に対応した 戦略的な未来設計

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