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通信サービス・プロバイダを待つ大きなチャンス――最近の調査結果から

アクセンチュアが実施した調査結果から、通信サービス・プロバイダはバリュー・チェーンにおける自社の役割を再定義することで、明るい見通しを得られることが明らかになりました。

概要

アクセンチュアが実施した調査「Mobile Web Watch 2013」の結果から、「通信サービス・プロバイダは、通信のバリュー・チェーンにおける自社の役割を再定義することで、明るい見通しを得ることができる」ということが明らかになりました。

現在、通信サービス・プロバイダは新たな領域へと足を踏み入れています。そこでは、音声通話に代わって膨大な量のデータを求める加入者の数が急速に増加しており、イノベーションに向かう流れをよそに通信の接続性(コネクティビティ)のコモディティ化が進んでいます。

接続サービスを利用する消費者は、即時性を求めるとともに、利用するデジタル通信やエンターテインメントを自分の意志で自由に選択したいと考えています。一方、通信事業者には、モバイルに関する戦略を変更し、新たな計画に沿って事業を展開することが求められています。従来からの事業と新たに求められる役割のコンバージェンスが起きつつあるということです。

背景

Mobile Web Watchは、アクセンチュアが消費者を対象として実施している調査です。2013年で第6回目を数えるこの調査は、携帯型端末によるインターネットへのアクセスをテーマとしています。その目的は、モバイルによるインターネットの利用状況について評価/把握し、新たなトレンドを浮き彫りにすることです。今回のMobile Web Watch 2013では、26カ国にわたる3万900人のモバイル・ユーザーに、以下の4つの点について尋ねました。

  • 通信の品質が高まるなら、料金が高くなってもよいか

  • インターネット電話の普及により、従来型の音声通話は消滅し、通信サービス・プロバイダによる新たなビジネス・モデルへの移行が加速するのか

  • 将来、顧客を獲得するのはどのような企業か

  • モバイル決済、パーソナル・クラウド、位置情報に基づく広告、拡張現実(AR)といった新たなサービスには、どのくらいの需要があるのか

通信サービス・プロバイダは、競争の激しいモバイル・インターネットの分野で生じている構造転換に対応すべく奮闘しています。Mobile Web Watch 2013では、そうした通信サービス・プロバイダに関する洞察を、消費者の嗜好から導き出しました。

主要な知見

既知の多くの課題が存在するものの、以下に挙げるような理由から、通信サービス・プロバイダの眼前には明るい見通しが広がっています。

  • モバイル・インターネットのユーザーは、多様なデジタル・サービスをすぐに利用できることを望んでいる。最高のサービスを提供してくれるなら、どのプロバイダであるかにこだわることなくサービスを利用したいと考えている

  • ネットワークの通信速度は重要な要素である。モバイル・インターネットのユーザーは、高速な接続が得られるのであれば料金が高くなってもかまわないと考えている

  • 通信サービス・プロバイダには、クラウド・サービスや位置情報に基づくサービスなど、より多様なデジタル・サービスの提供に向けて積極的に規模を拡大するチャンスがある

  • モバイル決済は、消費者にとって非常に魅力的な機能である。通信サービス・プロバイダには、接続サービスを多用する未知のユーザーを顧客として獲得し、新たな収益源を創出するという大きなチャンスがある。多くのモバイル・インターネット・ユーザーは、「モバイル決済を利用できるのならば、モバイル・プロバイダ、銀行、端末メーカー、販売業者を変更してもかまわない」と考えている

  • モバイル・インターネットは“必需品”である。だからこそ、ネットワークの品質とセキュリティが消費者にとっての最大の懸念となる

  • インターネット電話は、予想されていたよりも早く回線交換方式の音声通話にとって代わる見込みである。大手の事業者は、先手を打って、この劇的な移行に効果的に対応する方法を検討すると考えられる

分析

スマートフォンやタブレット端末により、消費者はあらゆる情報を即座に入手できるようになりました。ただし、端末やネットワークは、人々が自分の生活の中で通信やエンターテインメントに関する管理/制御を行うための単なる手段にすぎません。

コンバージェンスの時代において、顧客を確保し、サービスを提供することができれば、通信事業者は強固な地位を確立できます。その地位は、通信やエンターテインメントに対して絶えず寄せられる消費者からのニーズを満たすための基盤になるものです。より高度な接続を収益に結び付けられれば、ROI(投資利益率)を高められる可能性があります。

通信事業者は、水平方向にも規模を拡大し、シームレスなデジタル・カスタマー・エクスペリエンスを提供しなければなりません。そのためには、加入者の行動に関する深い洞察、新たな形態で実現される業界内のコラボレーション、組織内の新たなケイパビリティ、今日の消費者からの高度な要求に応じて継続的にイノベーションを推進する能力が必要になります。

Mobile Web Watch 2013では、適切なケイパビリティを備える革新的な通信サービス・プロバイダであれば、モバイル・インターネットのユーザーからの信頼を獲得できることが明らかになりました。その信頼とは、「新たな分野を切り開いて、通信とエンターテインメントに対する自身のニーズを十分に満たしてくれるプロバイダである」というものです。