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金融業界での重要性を増すRPA (ロボティック・プロセス・オートメーション)

生産性向上、働き方改革、そして本来業務へのシフト



下野 崇

金融サービス本部
マネジング・ディレクター
AI・ロボティクスリード
下野 崇





AI (人工知能)とロボットが日本の金融ビジネスの現場に浸透しつつあります。そこには、日本の金融機関を取り巻く様々な事情があります。

日本の若年層の労働力人口が減少する中、金融機関の現場でも深刻な人手不足が懸念されています。また、社員の年齢構成(ピラミッド構成)が変化することで、スキルや知識の継承という課題も生じています。従来の「人から人へ」の継承方法では対応しきれなくなっています。

一方で、人口減少等に伴う国内市場の縮小等を背景に、海外ビジネスの拡大を図る金融機関が増えています。増大するオペレーションをどうスリム化するか、或いは現地社員をどのように採用、教育するかといった課題も重くのしかかります。

また規制対応も金融機関にとっては大きな課題です。リーマンショック以降新しい規制が次から次へと生まれ、その対応だけでも大きな負担となっています。正しい方法で正しい処理がなされているか、チェックするために配されている人員は少なくありません。事業展開先の国ごとの規制への対応が必要となり、業務量やその複雑さは増すばかりです。

しかし、業務量の増加に合わせ人材を増やすことは困難です。このような状況を解消するための手段として、RPA (ロボティック・プロセス・オートメーション)が注目されています。RPAとは、これまで人間のみが処理可能とされていた高度な作業を、人間に代わって処理できる、AI・ロボット技術を活用したオペレーション自動化の仕組みです。具体的な作業としては、クリック、文字入力、画面切り替え、検索・置換などが挙げられます。

金融業界は他業界に比べて大きなIT投資を継続してきた業界でもあり、AIやロボティックスとの親和性は高いと言えます。今や金融機関の業務の大部分が、デスクトップに集約されており、ルールに基づいて実行する定型業務の割合が一定数を占めています。この対応に多くの時間が費やされており、ビジネスの質を高めるために必要な判断業務には僅かな時間しかあてられていないのが実情です。そこで、RPAに定型業務を任せることができれば、熟考や意思決定など付加価値の高い業務に十分な時間を確保できるようになります。

またこれは「働き方改革」にもつながります。RPAにより定型業務を自動で大量に処理できることで、社員の残業時間を減らすことができ、働きやすさを実現できます。デジタル技術の進化は、場所に依存しない働き方やコミュニケーションを可能にしました。その反面、24時間いつでも、どこにいても仕事をすることができてしまうため、企業はRPAの導入を機に、新しいテクノロジーを取り入れた社員の働き方についても再定義することが求められるようになるでしょう。

金融機関は従来、リスクを回避した選択傾向が強かったといえます。しかし、RPAの導入により判断業務に注力できることで、リスク評価の精度が高くなり、今後はリスクヘッジだけではなくリスクテイクによる新たなビジネスの機会を創出できるようになるかもしれません。これこそが金融機関に求められている役割といえるでしょう。AIやロボティックスの活用により、本来業務が強化され、多様な産業の発展に貢献できるようになることが期待されています。

トランスクリプトをダウンロード [PDF]

金融業務におけるRPAの期待効果

RPA導入の期待効果で最も大きいのは、事務コストの削減です。加えてミスのない高品質なオペレーション、処理スピード向上に伴う生産性の向上など、ロボットオペレーションならではの効果も期待ができます。また、RPAツールではビジネス・プロセスやオペレーション用ロボットの集中管理ができるため、事務オペレーションの急激な増加に対して業務を行うロボットを増員するなど、繁忙期や突発的な業務量変動に対して柔軟かつ迅速な対応が可能です。



RPAの期待効果

© 2017 Accenture All rights reserved.



RPA の 仕事量削減余地(金融業務種類別)

金融業務全体に対して最大50%程度の仕事量の削減が期待できると考えています。特に削減余地が大きい業務は、リテール・富裕層・保険等の個人向けサービス業務や社内横断業務です。


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監査証跡レベルの向上との連続性の確保


従来、システムとシステムの「中継」は人間が行ってきました。しかし、PRAを導入することで、人の介在を不要とし、複数のシステムがあたかも一つのシステムであるかのように稼働させることができます。人間が介在しないことは、処理スピードの短縮やコスト削減、オペレーションミス防止の実現に加えて、いつ、どのように処理されたのかという完全な記録を残すことができます。RPAは業務オペレーションにおける正確性の向上だけでなく、監査証跡の連続性・完全性を確保し、内部監査・有効性テストの効率化と品質向上にも大きく寄与します。


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RPAにおけるアクセンチュアの強み

アクセンチュアはAI(人工知能)やロボティクス領域の専門チームを金融サービス本部内に擁しており、RPA分野における「業界随一の導入実績」に加え様々な強みを具備し、金融機関のお客様の着実かつ効率的な成果創出に貢献できる体制を整備しています。


© 2017 Accenture All rights reserved.

アクセンチュアでは、グローバル金融機関において圧倒的なシェアを持つRPAソフト「BluePrism」をはじめ、主要製品を活用した業務改革に関して、豊富な知識と経験を有します。HfSリサーチ社が2016年12月に発表した『2016 RPA Premier League Table』において、アクセンチュアは「Transformation Enablers(変革の実現)」部門のナンバーワン企業に選出されました。

アクセンチュアのサービス


RPA診断/導入サービス

アクセンチュアの海外での豊富な実績に基づき確立された方法論、アクセンチュアが独自開発したツールを用いて、RPAの適用余地診断からコンセプト検証(PoC)、パイロット環境の構築、実装まで、トータルで支援します。なお、各フェーズでのサービス概要は以下の通りです。

フェーズ1: 診断

RPA適用可能性のある業務を識別すると共に、自動化領域診断ツールも活用し、導入時の効果を試算。コンセプト検証(PoC)フェーズの計画を策定する。


フェーズ2: コンセプト検証(PoC)

RPA導入に向けた、技術面・環境での制約事項の有無を検証し、パイロットフェーズの計画を策定する。


フェーズ3: パイロット

一部業務にRPAを適用。結果の評価・検証を行い、実行フェーズの計画を策定する。


フェーズ4: 実装

対象業務にRPA全面展開。導入後のモニタリングを実施すると共に、RPAに関する研修などを実施する。



海外視察サービス

欧米の先進金融機関のRPA導入プロジェクト、ならびに、ロボティクス領域を含む先端技術の研究・開発拠点や、実際にお客様の業務を運用するインドなどの「アクセンチュア デリバリーセンター」といった、当社の関連施設の視察サービスをご用意しています。導入時の体制や運用における課題、導入後の業務体制等、最新のトレンド情報などもご紹介いたします。また、RPA導入に向けた課題解決のポイントや導入効果など、実際にRPAを導入されているお客様と直接お話をしていただく場をご用意することも可能です。

お問い合わせ

ご不明な点等ございましたら、お問い合わせください。
下野 崇
金融サービス本部
マネジング・ディレクター
AI・ロボティクスリード
下野 崇
浅井 憲一
テクノロジー・コンサルティング本部
金融サービス グループ
マネジング・ディレクター
浅井 憲一


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