Skip to main content Skip to Footer

グローバルCEO調査2014―CEOが直面する課題~デジタル時代を迎えて

グローバル経済と自社の見通しについて企業幹部に聞いた調査結果から、デジタル技術が既存の業界や企業の運営をどう変えているか分析しました。

概要

「グローバルCEO調査2014――CEOが直面する課題~デジタル時代を迎えて(CEO Briefing 2014—The Global Agenda: Competing in a Digital World)」は、大企業の経営幹部を対象とした調査の結果をまとめたレポートです。グローバル経済と自社の見通しに関する各経営幹部の見解を分析し、デジタル・テクノロジーが既存の業界の枠や企業のオペレーションのあり方をどのように変えているかについて明らかにします。

なおこの調査は、アクセンチュアが英エコノミスト誌の調査部門エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)と共同で実施しました。

現在、企業のムードは上昇傾向にあります。景気への信頼感は回復しつつあり、多くの企業の経営幹部が自社の展望について以前よりも楽観的にとらえ、成長に向けた意欲を力強く表明しています。また、彼らは進化を続けるデジタル・テクノロジーが、業界の変革と自社のオペレーションに大きな影響を与えていることも理解しています。

ただし、各企業はデジタル・ビジネスに対する投資のバランスを再検討する必要があるかもしれません。社内における効率の改善から、より対外的な成長に向けた取り組みの促進へと、その軸足を移さなければならないからです。そのためには、今までにないような革新的な方法で製品開発して顧客にリーチするために、投資を行うことが求められます。

主な知見

大企業の経営幹部らは、世界経済においてリスクとなり得る要因を認識しつつも、2014年の自社の見通しについてますます自信を深めています。

  • 世界経済に対する楽観的な見方が強まっている。特にEU(欧州連合)では、地域市場に対する信頼感がエコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)の予測を上回っている。

  • 大企業の経営幹部は、新製品やサービスの海外展開を軸にした、挑戦的な成長戦略を打ち出している。

  • 各企業がそれぞれの必要に応じて従業員の数を増加させれば、世界の雇用情勢が改善に向かう可能性がある。ただし、それによって、需要の多いスキルを有する人材をめぐって獲得競争が生じる恐れもある。

  • 企業が直面する主なリスク要因としては、新規に市場に参入する企業との競争、消費者需要の低下、業界の統合・再編が挙げられる。

  • 企業の経営幹部は、デジタル・テクノロジーが業界の変革と自社の事業運営に大きな影響を与えることを理解している。ただし、デジタル・ビジネスに対する投資において重点を置くべき目的について、再検討すべきかもしれない。

  • 経営幹部の大多数は、2014年の間に、デジタル・テクノロジーによって自社が対象とする市場に大きな変化がもたらされると予測している。

  • 大多数の企業は、社内におけるコストの削減と生産性の改善に重点を置いてデジタル・ビジネスに対する投資を行っている。

  • 企業の経営幹部は、新規の顧客向けに新しい製品とサービスを開発するという成長戦略に関連して、デジタル・ビジネスに対する投資をさらに強化する必要があるかもしれない。

  • チェンジ・マネジメント(変革期のマネジメント)が困難であることとスキルの不足が、デジタル・ビジネスに向けた取り組みに対する投資の実行を阻む主な障壁になる。

提言

世界中の企業が、2014年の世界経済はこれまでよりも堅調に推移すると予測しているものの、不確実性は常について回るということも理解しています。実際、企業の経営幹部は自分の足元である自社の事業への見通しについては、世界経済への見通しと比較してより楽観的にとらえています。この自社の先行きに対する自信は事業の拡大への動きにつながっており、多くの企業が、より多くの従業員の獲得と国外市場への進出を検討しています。

企業の経営幹部は、デジタル・テクノロジーを活用して社内の業務効率改善を図る際、データ・アナリティクスやクラウド・コンピューティングといったテクノロジーのうちどれを優先するのかを決めることとともに、社内のみならず対外的にもデジタルを生かすこと、例えば顧客とかかわるための新たな方法を考案したり、製品の設計から市場投入までの時間を短縮したりすることで、成長に向けた取り組みを促進することが求められます。

ただし、企業が事業を拡大する中で、新規に市場に参入する企業や業界の統合・再編による競争の激化に対処しなければなりません。市場における需要が限られた中でシェアを確保するには、慎重に投資を行う必要があります。

同時に、企業の経営幹部は、利益、ビジネスの手法、倫理基準を顧客に開示し、より透明性の高い企業文化を築くために、これまで以上に多くの時間と資金を投入しなければなりません。

景気の低迷期にも成長の余地はあります。現在の見通しは明るいわけですが、楽観的な機運の中でも問題に直面する市場分野が存在することを覚えておかなければなりません。

今回の「グローバルCEO調査2014――CEOが直面する課題~デジタル時代を迎えて」では、企業が今こそ実施すべき項目として、次の2つを明確なメッセージとして発信しています。

  • 成長に向けてターゲットとする市場を、これまで以上に細かい粒度で定義する

  • デジタルを活用したビジネス・モデルを自社に積極的に取り入れることで、多様な変動要因が存在するグローバル経済が自社の将来に与える影響をなるべく減らす

(グローバル調査の結果から、日本企業がデジタル時代に直面する経営課題を読み解いた、こちらの日本語レポートもぜひご覧ください。)