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売上拡大と収益力向上を同時に実現するための5つの絶対条件

セールスの俊敏性を高めることで、売上を拡大しながら利益率の向上を実現することができます。2014年に行ったアクセンチュアの調査結果から、その方法を解説します。

概要

アクセンチュアが2014年に実施したセールス・パフォーマンス最適化に関する調査結果をもとに、セールスの俊敏性がどのように売上拡大と収益力の向上に結び付くのかを解説します。

セールスのみならず、マーケティング、カスタマー・サービス、および顧客に関わるあらゆる領域の戦略に影響を与え、ビジネスの環境をさらに複雑化している3つのトレンドが存在しています。

  • ノンストップ・カスタマー:今日の顧客はあらゆるチャネルを行き来し、かつてないほど多くの情報や消費者の意見にアクセスしています。デジタル・テクノロジーの進歩によって、買い手はいつでもダイナミックで多方向なチャネルを活用することが可能となり、売り手が約束したとおりの商品が提供されているかどうかを常に評価しています。

  • デジタル革命:ITはもはや単なるセールスを促進するためだけのツールではありません。デジタル領域の創造的破壊とクラウドベースのテクノロジーは、ビジネス変革を促す重要な要素となっています。

  • 進化する営業担当役員の役割:昨今、営業領域の上級役員に寄せられる期待はますます高まっており、より多岐にわたる役割が求められるようになっています。利益の追求、変革の推進、さらにはチームのコーチングや顧客のサポートまで、さまざまな領域においてリーダーシップを発揮することが期待されています。

主な知見

  1. 営業担当役員はかつてないほど難しい状況に直面している。

    現在、営業領域を統括する上級役員は常に強いプレッシャーにさらされています。企業の99%は次年度における増収を見越した計画を立案しますが、大多数の営業領域の上級役員は目標達成の可能性とその達成方法について、確信を持つには至っていません。

    収益目標の達成を明確に確信している、もしくはほぼ確信していると回答した営業領域の上級役員は、全体のわずか25%でした。また、2014年の調査により2つの重大なトレンドが明らかになりました。それは、ここ数年の間、売上ノルマと収益目標を達成した営業担当者の割合は増加傾向にあったにもかかわらず、2014年にはこの2つの割合が低下している点です。そして営業領域の上級役員の多くは、達成の割合が低下したこのレベルにおいても、次年度にこの水準を超えることは容易ではないと考えています。

    営業領域の上級役員が営業活動の効果を上げるために投資を行い、努力をしてきたにもかかわらず、営業部門のパフォーマンスは低下傾向にあるのです。このことは、従来の営業モデルがもはや通用しなくなっていることを意味しています。

  2. アクションが不可欠

    営業領域の上級役員は売り手と消費者が常につながるダイナミックな環境に応じた、効果的な投資とセールスモデルを再考しなければならない時期にきています。もはや従来の戦略は通用しなくなっており、セールスを変革する新たなアプローチが必要とされているのです。

    アクセンチュアの調査とこれまでの経験によると、俊敏性の高いアプローチは営業力の大幅な向上と収益の創出を実現し、そこから生まれる競争力が差別化を促し、持続的な成長を可能にします。

    しかし、ほとんどの企業は今必要とされている俊敏性の高いセールス手法を実践するまでには至っていません。この理由は、営業担当役員が長年培ってきた伝統的なアプローチを変えることに消極的なこともありますが、単に何を変えればよいのかわからないという場合もあります。

提言

優れた俊敏性を備えた営業戦略には、営業改革と売上拡大を達成するための5つの絶対条件が含まれています。これらはその頭文字からS-P-E-E-Dと呼ばれています。

  • 投資の最適化(Spend optimization):利益を生み出す領域に最適な投資を行う。俊敏性の高い企業は、収益性と投資対効果の高い領域に戦略的に営業予算を割り当て、最適な投資を行います。

  • 価格と利益の最適化(Price and profit optimization):必要なスキルを身に着ける。俊敏性の高い企業は、アナリティクスを用いて、顧客の視点を踏まえた、かつ変化に応じて柔軟に価格設定が可能なアプローチを構築します。このアプローチによって、収益性の向上が可能となります。さらにアナリティクスを活かすことで、いつ、どのような交渉を行うべきかを判断するための知見とツールを営業部門に提供することが可能となります。

  • 優れたオペレーション(Execution and operations excellence):経験と知見にフォーカスする。俊敏性の高い企業は、経験と知見を活かした戦略的な方法論に基づき、ビジネス変革を促進する手段としてテクノロジーを活用しています。同時に、新たなプロセスが営業部門にとって取り入れる価値のあるものにすることで、営業部門が積極的に採用するように推進します。

  • 営業人材の能力開発(Enablement of sales talent):俊敏性の高い企業は、アナリティクスなどを活用してより良い人材の採用を行うとともに、既存の営業担当者がより優れたパフォーマンスを発揮するための支援を行います。

  • デジタルを活用した営業活動とダイナミック・チャネル(Digital selling and dynamic channels):販売戦略の俊敏性を発揮すべく、優れたフロントオフィス(顧客と直接接点を持つ部門)を構築する。俊敏性の高い企業は、常に顧客中心のアプローチで業務を行い、企業に利益をもたらしながら、優れた顧客体験を提供するエコシステムを創造すべくフロントオフィスを再構築します。