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自動車販売におけるデジタルエクスペリエンスとリアルの両立が未来の顧客の期待を実現する

ワンスワイプで利用できるカーサービス

消費者は今や、AmazonやApple、Spotifyといったブランドが提供する先進的なデジタル技術を駆使したサービスを基準に意思決定を行うようになっています。彼らが求めているのはワンスワイプで利用できるサービスであり、快適、スピーディ、かつ目に見えないほど利便なサービスを享受したいと考えています。そして自動車のドライバーもまた、アフターサービスをワンスワイプで利用し、これまで不便だったことが便利になることを期待しています。

現代のテクノロジーを用いれば、従来の面倒なアフターサービス体験を解消し、ドライバーに不便さを感じさせない新たなサービスの提供が可能になります。しかし依然として、自動車業界はそうしたサービスではなく、自動車販売ビジネスに大きな投資を行っています。

アクセンチュアが実施した調査では、ドライバーはデジタル技術を活用したフリクションレスの目に見えないアフターサービスを、たとえ有料であっても積極的に利用したいと考えていることが明らかになりました。自動車メーカーやアフターサービスプロバイダーは、ドライバーの視点からアフターサービスを見直さなければ、これからの時代に取り残されかねません。


リサーチ全文を読む(英語のみ)[PDF]

インフォグラフィック(簡易な図解チャート)を見る(英語のみ)[PDF]

「目に見えない」アフターサービスとは?

アクセンチュアの調査では、ドライバーの約半数がアフターサービスを利用するために整備工場やディーラーに行くのは面倒であると考えていること、さらに74%が目に見えないアフターサービスを有料であっても利用したいと考えていることが分かりました。では、「目に見えない」アフターサービスとはどのようなものでしょうか。


通知を受け取る


ドライバーが自動車を介して、あるいはアプリや電話などを通じて、自動車にメンテナンスが必要だという通知を受ける。



時間を選ぶ


ドライバーがスマートフォンで自動車の引き取り時間と引き取り場所を選ぶ。


リモートアンロックを利用する


自動車のキーは整備工場のスタッフに預けるか、整備工場がドライバーの許可を得てリモートアンロックを行う。



代車を借りる


ドライバーが都合の良い場所で代車を受け取る。



メンテナンス完了


メンテナンスが終わった自動車が、同様にフリクションレスで目に見えないやり方でドライバーに引き渡される。



障壁をなくす

ドライバーは、この目に見えないサービスを有料であっても利用したいと考えています。調査では、ドライバーの72%が月定額制のアフターサービスやメンテナンスを利用したいと回答しています。また、半数以上が整備工場に行く手間が省けるなら、アフターサービス1回につき約45ドルを支払うと答えました。

しかし、利用者の利便性を高める一方で、目に見えないサービスの提供にはデータのプライバシー保護という大きな障壁が立ちはだかります。それでもなお、調査では回答者の92%が整備工場に自動車のデータを提供しても構わないと答えています。また約半数(47%)は無償でデータを提供すると回答し、45%はサービス料金や燃料の割引を含むインセンティブと引き換えにデータ提供すると答えました。

デジタルへの加速

消費者側の準備はすでに整っています。技術もすでに完成しています。自動車業界の各社は、こうした目に見えないサービスの提供を開始することで、ライバルに勝る真の競争優位性を身につけることができます。では、目に見えないサービスの提供に向けて、企業はどのようなステップを踏むべきでしょうか?


たとえばNetflixからヒントを得てみましょう。動画コンテンツのストリーミングサービスとカーサービスに共通点はそれほど多くはありません。しかし両者は今後、より多くのことで共通点を見出すことが可能であり、実際、見出していくべきです。たとえば、メーカーはNetflixのコンセプトに倣い、アフターサービスに定額制を導入することができます。これはメーカーとドライバーの双方にメリットをもたらすはずです。ドライバーはコストの変動を気にする必要がなくなり、メーカー側も定期的な収益源を確保できるのです。またメーカーがディーラーと提携して、定額サービスを利用する顧客にパーツを割引提供するといったことも考えられます。


メーカーは、眠ったままになっているデータを有効活用するべきです。今日、自動車の使用状況やメンテナンスに関するデータは、メーカーが蓄積しています。しかしながら、販売チームはそれらのデータにアクセスし、クロスセルやアップセルに生かすことができません。また、技術的な問題点がエンジニアにフィードバックされることもありません。メーカーは社内のブラックボックスにしまい込まれているこれらのデータに光を当てて、社内のサイロをなくし、販売からマーケティング、アフターサービスにいたるすべての部門/部署にわたってデータの共有を進めていかなければなりません。データを基に予知保全やジャストインタイム式の修理を実現することで、ドライバーにより大きな満足を提供できるはずです。


たとえば食品宅配アプリからヒントを得てみましょう。OEM企業がNetflixから気付きを得るように, ディーラーや整備工場は食品宅配アプリに倣うこともあるかもしれません。自動車の引き取りと受け渡しを行う物流会社と提携して、ドライバーと整備工場をシームレス、かつ目に見えない形で効果的に結び付けることが可能です。そして、整備工場側はネット食品宅配と同じように競争力のある料金設定で、ドライバーのニーズにマッチしたわかりやすいサービスメニューを用意すべきです。


整備工場は、オンライン上の利便性を高める必要があります。 現在のところ、整備工場のオンラインサービスは表層的で、営業時間程度の情報しか提供していません。また、オンライン予約にも対応していないものがほとんどです。そもそもドライバーはアフターサービスを利用するために整備工場を探しているのであり、整備工場はまずサービスの内容をオンラインで紹介するべきです。たとえば、英国のwhocanfixmycar.comやドイツのcaroobi.comのような、オンラインのサービス比較ポータルサイトに掲載するのも1つの方法です。さらにGoogle検索で検索結果のトップに表示されるよう、検索エンジンの最適化や有料広告も積極的に活用していくことが有用です。

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