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未来を見据えた公共サービスの提供:いかに転換していくか?

4つの構造転換によって、政府は実効性が高く持続可能な公共サービスを実現することができます。

概要

本質的に不安定な政治・社会・経済の情勢というものは、世界各国の政府が直面する、どこにでも見られる現実です。しかし同時に、豊かな社会、安心して暮らせる国家、経済活力、そしてこれらを効率的に提供する政府、といったことは、市民が期待し、当然享受すべきことです。この点について、政府の市民に対する根本的な約束が変わることはありません。

本レポート「未来を見据えた公共サービスの提供:いかに転換していくか?」では、4つの本質的な構造転換と、市民が望む公共サービスを持続可能なコストで実現するために、政府が講じうる実践的な施策のフレームワークを示しています。アクセンチュアが提供する「未来を見据えた公共サービスの提供プログラム」の狙いは、公共サービス部門のリーダーが自らの直面する問題を新たな視点で見直せるように着想を与え、サポートし、参考となる革新的なソリューションをハイライトすると同時に、まだ考慮されていないと思われる前進への道筋を示し、これらすべてを統合したアプローチの必要性を示すことです。

背景

政府が達成しようとしていることと、現実に達成可能な水準との間にある根本的なギャップを認識すれば、政府のリーダーは抜本的な施策を迅速に講じることができる――。アクセンチュアでは、公共サービスについてこのように考えています。これを検証するため、アクセンチュアは世界各国で5000人を対象に調査を行うと同時に、10カ国の定評ある専門家から情報を収集し、政府が公共サービスの提供を現状通り継続した場合のインパクトを試算し、定量化するという広範囲なプログラムを実施しました。

本レポートにおいて、アクセンチュアは将来を見据えた政府の公共サービス変革を支援するため、公共サービスのデザインと提供における4つの構造転換(およびそれぞれに対応する統合的な施策のフレームワーク)を定義しました。

  1. 画一的なサービスから市民1人ひとりに寄り添ったソリューションへの転換

  2. 受身の対応から知見に基づく対応への転換

  3. パブリック・マネジメントからパブリック・アントレプレナーへの転換

  4. 細かい効率化の追求からミッションとしての生産性向上への転換

分析

グローバルな政治経済の環境が激変する中、世界各国の政府は、経済や人口動態における劇的な転換が公共サービスを変化させつつあることを認識しています。さらに、アクセンチュアにはもう1つ確信していることがあります。それは、外部的な圧力はあるものの、公共サービスの未来は、過去の結果とは違ったものになる、ということです。

アクセンチュアは、政府には、今この時点でも独自に大きな転換を実行する機会があると確信しています。先見性のある政府のリーダーは、より良い公共サービスを実現したいという意欲はあっても、現在のやり方では財政的に不可能であり思うように効果をあげることができないという板挟みの状況に陥りながらも、転換を実行に移すはずです。市民や企業に対して真に提供すべきものについて発想を転換し、サービスの提供方法を変え、そして最も重要なこととして、実現できる公共サービスとそのコストとのバランスをとるために公共サービスの生産性を向上させます。

今こそ抜本的に検討し、未来を見据えた公共サービスの構築に向けて、新しい世代のプロセスやツールを整えるべき時です。

提言

未来を見据えた公共サービスのビジョンの実現は、本レポートで取り上げた4つの構造転換を有機的に複合できるか否かにかかっています。

4つの構造転換とは、前述の通り、(1)画一的なサービスから市民1人ひとりに寄り添ったソリューションへの転換、(2)受身の対応から知見に基づく対応への転換、(3)パブリック・マネジメントからパブリック・アントレプレナーへの転換、(4)細かい効率化の追求から行政全体のミッションとしての生産性向上への転換です。

これら4つの要素を統合できれば、豊かな社会、安心して暮らせる国家、経済活力、行政のコストベースの変革、という公共サービスのビジョンが明確になります。

問題を把握し、潜在的なソリューションのフレームワークを特定することは、変革を推進するプロセスの始まりにすぎません。しかし、アクセンチュアがグローバルな経験に基づいて提案する手法は、政府が長期的に持続可能な公共サービスを目指す上での一助となるはずです。これは出発点であり、今後の「未来を見据えた公共サービスの提供プログラム」では、変革推進プロセスの具体的な内容に踏み込んでいきます。