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コネクテッド・ビジネスの変革

IIoTから最大限の価値を引き出すデジタル・サービス・ファクトリーとは?

OVERVIEW

多くの企業はすでに、IIoTは単なる製品の提供にとどまらず、新たにデジタルを活用したカスタマーサービスが自社の組織にかつてない成長をもたらす可能性を秘めていることを十分に認識しています。実に企業のビジネスリーダーの95%が、今後3年以内に何らかの形でIIoTの活用をスタートさせたいと考えています。(1)
しかしながら、IIoTに関するさまざまな努力や試みを真の価値に転換できている企業は、現時点においてごくわずかです。実際、企業の73%はこの課題についての具体的な進捗はまだ見えていないようです。(2)

この状況を抜け出すには、企業はIIoTを活用したコネクテッド・ビジネスの変革に目を向けるべきです。アクセンチュアのこれまでの経験から、ビジネスのアイデア創出から実際の運用を含めたフルサイクルの変革を推し進めることにより、製品やサービスの市場投入時間は3分の1に短縮され、飛躍的な収益拡大が見込めることが分かっています。


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コネクテッド・ビジネスからデジタル・サービスへの転換

IIoTの導入によって、企業はビジネスアウトカムの価値を以下の3つの階層にわたって高めていくことができます。

  1. 新たな収益源の創造

  2. 収益の拡大

  3. 業務効率の向上

この変革に向けた準備は、すでに多くの企業で始まっています。たとえばガートナーが2016年に実施した調査によると、米国企業の78%は2018年までの見通しとして、ワークフロー管理の自動化といった業務の効率化に向けたイニシアチブに着手している(あるいは計画中)と回答しています。また、顧客データを受信できるスマート・コネクテッド・プロダクトの提供を開始している(あるいは計画中)という回答は全体の66%、機器類の予知保全をはじめとするコネクテッド・アセット管理システムを利用している(利用を計画中)という回答は全体の57%に達しています。(3)

しかしながら、調査では企業がこうした目標を達成するためには、さまざまな課題を克服しなければならないことも明らかになっています。具体的には、全体の約半数の企業は専門技術/知識の不足、セキュリティ上の懸念、エンド・ツー・エンドのサポート体制の欠如などが障壁となり、IIoTの実践に向けた確実なビジネスケースを構築できていないと回答しています。(4)

変革に向けた戦略

企業が今すぐにでも着手しなければならないのは、アイデアの創出から実際の運用に至るデジタルサービスの工業化を迅速に推進するための「変革に向けた戦略」の立案です。さらにこの戦略に基づいて、業界をリードするIIoTプラットフォームベンダーやIT/オペレーションテクノロジー(OT)ソリューションのトップベンダーと強力なパートナーシップを築き、相互接続されたエンド・ツー・エンドのプロセスを基盤としたエコシステムも構築しなければなりません。
ここで重要となるのが、技術的な能力、オープンイノベーション・パートナーシップを理念とする開発能力、そしてデザイン思考とエンド・ツー・エンドのラピッドプロトタイピングを活用したデリバリー能力という3つの能力です。

デジタル変革に不可欠なIIoTを実践するためには、従来のマインドセットの転換が必須です。これまでのコネクテッド・プロダクトをいかにしてコネクテッド・サービスへシフトできるかが成功の大きな鍵を握ります。IIoTから最大限の価値を引き出すためには、企業は顧客の新たなニーズを予測し、あらゆる情報を活用して顧客ごとのニーズに合わせパーソナライズされた革新的なサービス提供を通じて、反復的に収益を創出していかなければなりません。

このプロセスの推進において効果を発揮するのが、各社のニーズに合わせてカスタマイズ可能で、適切なタイミングで適切なツールを利用することができる「デジタル・サービス・ファクトリー」モデルです。

価値あるアウトカムを生み出すためには、デジタル・サービス・フアクトリーの枠組みは不可欠です。 Click here to enlarge.
価値あるアウトカムを生み出すためには、デジタル・サービス・フアクトリーの枠組みは不可欠です

ロードマップ

IIoTを活用したコネクテッド・ビジネスを変革させるためには、アイデアの創出から実際の運用までを含めたフルサイクルの変革を推進することが肝要です。


このアプローチのロードマップは3つのフェーズで構成され、各企業のニーズに合わせてカスタマイズすることができます。

フェーズ1: 初期段階のプロトタイピングと基盤の構築

  • 特定の領域を対象にアイデアの創出/新たなビジネスモデルの策定(インキュベーション)/迅速なプロトタイピングのプロセスを試行して、自社が持つ価値創造の能力および協働が可能な能力のレベルを把握する
  • それと並行して、IIoTに関するビジョンとパートナーシップによるアプローチを策定する:

-  機会の見極め(顧客体験、デジタル・マニュファクチャリング、新たなサービス/ビジネスモデル)

-  開発/実践するべきビジネスケイパビリティの特定

-  アナリティクスやIIoTプラットフォームなど、開発が必要なイネーブラーの特定

-  デジタルサービスの提供に向けたグローバル規模でのビジネスケースおよびロードマップの策定

-  パートナーシップ・モデルの策定



フェーズ2:工業化~成長

  • 重要なパートナーシップ能力の開発
  • 各種ビジネスケイパビリティ、技術力、サービスの導入・実践

-  アイデアの創出

-  インキュベーションと迅速なプロトタイピング

-  工業化

-  アナリティクス

  • アウトカムおよび創造した価値の追跡・モニタリング(適切なKPIを用いて)


フェーズ3: 拡張: 各種デジタルサービスのイニシアチブを統合的に管理

  • 提供コストの効率性を重視したデリバリーモデルの推進および最適化(オフショアやシナジーを利用)
  • Case Study: シュナイダーエレクトリックのデジタル・サービス・ファクトリー

    I5年間にわたるコラボレーションを通じて、アクセンチュアはシュナイダーエレクトリックが取り組む新たなデジタルサービスの開発、およびその大規模な展開をサポートしてきました。同社とのコラボレーションでの最初のステップは、「シュナイダーエレクトリック・デジタルサービス・ファクトリー」の構築でした。同社はこれを活用してインフラと顧客の拠点にある数百万個ものアセットを連携させ、予知保全やアセットモニタリング、エネルギーの最適化といった領域で新たな製品/サービスを迅速に開発、提供、拡張できるようになります。

    シュナイダーエレクトリック・デジタルサービス・ファクトリーは、アイデアの創出から工業化にいたるまで、さまざまな分野でデジタルサービス開発を加速させる一連のサービスを提供します。これには、新たなアイデアの創出とインキュベーション、デジタルサービスの設計とテスト、それらのデジタルサービスの展開と拡張、アナリティクスや各種IoT機能の提供によるアプリケーション開発の加速化といったサービスが含まれます。シュナイダーエレクトリック・デジタルサービス・ファクトリーは、導入から7カ月間で明確なビジョンと戦略的ゴールを策定し、7つの部門/部署でデジタルサービスの提供を加速しました。さらに、新たな機会から価値を創造するために、複数のビジネスユニットで3種類のアイデア創出&インキュベーションサイクルを実行。その結果、製品のアイデア化から市場投入テストまでの時間を、従来の3年間から8カ月未満に短縮することに成功しました。

    これらの目覚ましい成果は、下図のような強固なエコシステムによって生み出されています。


    シュナイタ'―エレクトリック:多彩な能力の組み合わせて、市場への投入時間を3分の1に短縮。 Click here to enlarge.
    シュナイタ'―エレクトリック:多彩な能力の組み合わせて、市場への投入時間を3分の1に短縮


    出典:
    1. Accenture CEO Briefing 2015: From Productivity to Outcomes; The Economist, The Internet of Things Business Index; IDC-IoT Buyer Behavior 2015: Trends by Industry & Company Size
    2. Ibid
    3. 3Q16 Gartner Survey (US): The IoT Scenario, Bettina Tratz-Ryan, November 2016
    4. 3Q16 Gartner Survey

    AUTHOR


    Christophe Brasselet
    アクセンチュア・コンサルティング
    コネクテッド・プロダクト&ライフサイクル・グループ

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