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CMO-CIO調査2014:浮き彫りとなったCMOとCIOのマインドギャップ

デジタル・マーケティングを競争優位の源泉にするには、マーケティング部門と情報システム部門の両者が有機的に協調・協働することが重要です。世界11カ国1147名のCMO/CIOを対象にした意識調査の結果を読み解き、日本企業に向けた提言を示します。

概要

高性能のスマート・デバイスを携帯する現代の顧客は、デジタル世界の情報やオープンコミュニティと常につながっています。企業は、そうした顧客の変容に追随し、期待に応える商品やサービス、体験を提供しなければなりません。


それには、顧客・マーケットとのあらゆる接点にテクノロジーを導入・活用し、デジタル・マーケティングを実践することが不可欠です。成否の鍵は、企業のCMO(最高マーケティング責任者)とCIO(最高情報責任者)がどれだけ有機的に協調・協働していくかにあります。


一方、この状況を企業のCMOとCIOはどのように認識しているのでしょうか? アクセンチュアは、日本を含む11カ国の企業を対象に、マーケティング部門およびIT部門の上級幹部1147名の意識調査「2014 CMO-CIO Alignment Survey(CMO-CIO調査2014)」を実施しました。


ここでは、本調査で浮き彫りになった日本企業の現状を紹介します。


主な知見

調査結果から明らかになった6つのポイント

 

  • 日本企業は、CMOとCIOが連携する必要性を強く感じている
    今回(2014年)と前回(2012年、日本は調査対象外)の結果を比べると、世界的な傾向として、CMO/CIOともに「相互に連携する必要性」について意識が高まっている。今回、特に日本は意識レベルが高く、CMOの80%、CIOの90%が「マーケティング部門とIT部門の情報共有・連携の必要性を感じている」と回答した。グローバル平均はCMOが69%、CIOが83%だった。

  • 日本のCMOでITを「戦略的パートナー」と見なしているのは限定的
    「ITはマーケティングの戦略的パートナーですか?」と尋ねたところ、グローバル平均のCMO/CIOおよび日本のCIOはいずれも過半数が「同意/強く同意」と回答した一方、同様に回答した日本のCMOは本調査時点では18%と限定的だった。

  • 日本のマーケティング部門とIT部門の連携の実態<CMOの回答>
    CMOに、IT部門との連携の実態について聞いたところ、それをネガティブに評価する上記図中の項目について、グローバル平均ではどの項目においても「同意/強く同意」が40%程度と高い割合になったのに対し、日本は主だった項目で20%前後と低い水準にとどまった。日本のCMOは、マーケティング部門とIT部門の連携実態について期待・課題認識ともに薄いという傾向が読み取れる。

  • 日本のマーケティング部門とIT部門の連携の実態<CIOの回答>
    CIOに、マーケティング部門との連携の実態について聞いたところ、それをネガティブに評価する上記図中の項目について、日本はグローバル平均と大きなギャップがあった。グローバル平均ではCIOの40%以上が、マーケティング部門におけるIT要件の検討や情報提供レベルが稚拙なことに関して「同意/強く同意」と回答しているのに対し、日本のCIOは全般的に「同意/強く同意」の水準が低く、20~30%にとどまる。

  • 日本は、デジタル・マーケティングへの対応がやや立ち後れている
    グローバ

    ル平均ではCMO/CIOともに50%以上が「デジタル・マーケティングへの準備が進
    んでいる」と回答したのに対し、日本はCMOで28%、CIOで33%にとどまっている。

  • デジタル・マーケティング推進の課題は人材不足
    「デジタル・マーケティングへの準備が不十分だ」とする要因を聞いたところ、多くの回答者が課題として「スキルのある人材資源の欠如」を挙げた。CMOのグローバル平均は33%、日本は31%である。

提言

一足飛びの変革は困難でも、着実に変革を進めていくことが肝要です。先に挙げた3つの課題解決にあたり、直近まず取り組むべきポイントを挙げます。
 

「自社にとってのデジタル・マーケティングのあり方を再定義」
まずは自社にとってのデジタル・マーケティングの目的・狙いを定義します。顧客にとって本当に意味のあることなのか、誰がイニシアティブを取るのかなど、自社にとってのデジタル・マーケティングの意義や進め方をCMO/CIOを含めた関係者で真剣に再考し、向かうべき方向を明確にするとともに、部門を越えた協働を実現する素地を作ることが必要になります。

「マーケティング投資・予算(カネ)の見直し」に対する直近の施策
まずは現状のマーケティング費用の可視化・最適化と、新たなデジタル・マーケティング施策の投資対効果の可視化がポイントになります。

「組織・機能・人材(ヒト)の見直し」に対する直近の施策
まずはマーケティング部門とIT部門間で人材交流を図ることから始めたい。具体的に、特定のデジタル・マーケティングプログラムをパイロットとしてマーケティング部門とIT部門が協働して進める、仮想的なデジタル・マーケティングチームを編成する、などが考えられます。さらに、データサイエンティストなど、現状は社内に存在しない、もしくは育成に時間を要する新たなケイパビリティについては、まずは外部人材を活用し、内製化すべきスキル・ノウハウを識別します。

「テクノロジー・ITソリューション(モノ/情報)の見直し」に対する直近の施策
マーケティング部門とIT部門の協働でデジタル・マーケティングのパイロット・プロジェクトを立ち上げることから着手したい。パイロットの実践を通じてテクノロジー・ITソリューションの有効性を検証するとともに、経営層の意識を醸成していくことが肝要です。

調査結果のさらに詳しい分析に加え、デジタル・マーケティングの重要性・必然性、日本企業に向けた提言をまとめたレポート全文はPDF形式で提供しています。