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Velocity R&D ~デジタル時代の超高速化×超低コスト化を実現するR&Dアプローチ~

月刊「化学経済」2016年6月号:日系素材・化学企業における「Digital Transformation」 連載3

素材エネルギー本部
マネジメントコンサルティング統括兼デジタルコンサルティング統括
マネジング・ディレクター 竹井 理文
マネジメントコンサルティンググループ
マネジャー 前田 琢磨


情報電子などの川下製品のプロダクトライフサイクルが益々短縮化し、医・農薬ではブロックバスターが出尽くした上に、各国当局による安全データ取得などの規制が益々強化される中、化学・素材企業が有望技術を見極め、投資を回収することは益々困難になっている。実際、CropLife Internationalが発表した直近のレポートによれば10年前に比べて新規の農薬開発コストが約1.5倍の2億8600万ドル、開発~販売開始までの期間が9年から11年に拡大しており、R&Dの困難さが端的に示されている。さらに中国・インドを始めとする新興国企業との特許競争・訴訟の熾烈化などに伴い、戦略的な知財保護の重要性も増している。

加えて、クラウドコンピューティングや3Dプリンターを始めとするデジタル技術の発展に伴い、それらを駆使して新素材を超高速×超低コストで開発する異業種やベンチャーの新規参入、さらに米国のMGI(Material Genome Initiative)を始めとした各国が国を挙げた新素材開発の短縮化を目指すプロジェクトも進行しつつあり、既存の国内化学・素材企業はこれらの開発スピード、コスト低減に対抗するため、これまでのR&D 手法を抜本的に見直さなければならなくなっている。

このような状況の中で、本稿では「どの技術・素材・候補物質に投資すべきかの絞込みをいかにして素早く・適切に行うか?」、「投資コスト回収のため、いかに早く新製品化して市場に投入できるか?」、「上市した製品でどのようにして利益を最大化するか?(特に他用途への応用展開)」という従来型R&D 手法における基本的だが、最も重要な3つの問いに対する解として、人工知能(AI)や3Dプリンターなどのデジタル技術を取り入れた新たな次世代型R&D 手法(Velocity R&D と呼ぶ)を最新の他社事例を紹介しつつ、それが化学・素材業界へもたらすインパクトも合せて論じていく。


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