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グローバルCEO調査2015

Industrial Internet of Thingsを価値創造につなげる

概要

蒸気機関の商業化により18世紀中頃に始まった産業革命、20世紀の終わり頃のインターネット革命に続き、デジタルとモノのネットワーク化が進展するインターネット・オブ・シングス(IoT)は「第3の産業革命」と言われているほどのインパクトを秘めています。

インターネット・オブ・シングス(IoT)の対象は、ネットワーク接続された身の回りのさまざまな”モノ”であり、IoTでモノがデータを送受信し適切なアクションを速やかに取ることが可能となります。

一方のインダストリアル・インターネット・オブ・シングス(IIoT)は、このようなテクノロジーを産業分野に適用するというコンセプトです。IIoTでは産業システムや商業システムがネットワークにつながり、製造業、エネルギー、鉱山業、農業、ヘルスケアなどの業種に対しては特に重大な意味を持つようになります。インテリジェンスやコネクティビティを機器やアプリケーション、プラットフォーム、システムに搭載することにより、IIoTは生産性を向上させより高度なインテリジェンスと産業機器の自動化に基づいた新たなサービスを創出します。


“IIoTがGDPに与えるインパクト
100兆円以上“(日本のみ、2020年までの累積)


アクセンチュアが英フロンティア・エコノミクスと共同で、日本を含む先進国・新興国20か国(世界の経済生産の4分の3を創出)のGDPに対し、IIoTが及ぼし得る影響を経済モデルに基づき試算したところ、IIoTは、2030年までの先進国・新興国20か国の累積GDPを最大で1,060~1,420兆円押し上げる可能性があることがわかりました。日本に限ってみてもIIoTのインパクトは大きく、2030年までの累積で100兆円規模のインパクトを生み出します。

主な知見

グローバルCEO調査2015に見るグローバルと日本の経営者の意識の差

本レポートでは、アクセンチュアと英エコノミスト誌の調査部門エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)が、世界各国の経営幹部1,400名を対象に共同実施した調査をもとに、IIoTがビジネスにもたらすインパクト/可能性や、IIoTを活用した事業のサービス転換に関するグローバルと日本の経営者の意識の差を明らかにしています。

  • 市場における競争環境
    グローバル企業の経営者は、市場における創造的破壊が更に進むと考えている。一方、日本では競合企業が市場のルールを一変させるという懸念を持つ経営者は少ない。

    市場における競争環境
  • 競争の前提を変える可能性を秘めたIIoTへの期待
    IIoTがビジネスにプラスの影響をもたらす可能性として、大きく分けてオペレーション効率化と新たな収益源の創出の二つの側面が挙げられる。グローバル企業の半数以上が新たな収益源の創出に注目をしている一方、日本企業は効率化という比較的取り組みやすい側面への注目度が高い。

    競争の前提を変える可能性を秘めたIIoTへの期待
  • IIoTへの期待の変化:オペレーション効率化から収益源の創出へのシフト
    2014年の調査では、グローバル企業の経営者でデジタル投資によって期待する効果として収益へのインパクトを挙げていたのは31%だったが、2015年は57%まで増加。日本はほぼ変化なしという結果になった。

    IIoTへの期待の変化:オペレーション効率化から収益源の創出へのシフト

提言

IIoTのポテンシャルを最大化するための3つのチャレンジ

IIoTが持つ可能性を最大化するためには、IIoTを活用し事業ポジショニングの転換を図ることが重要です。すなわち従来型のモノを中心としたビジネスから、サービスを中心としたビジネスへの転換が求められており、製品単体を売る代わりに、製品と相互にデジタルで接続されたサービスとを組み合わせ、顧客と継続的な関係を構築し、長期的な収益源を確立することがカギとなります。そして日本企業がサービスを中心としたビジネスへ転換する上では、下記3つが大きなチャレンジとなると考えます。

  • IIoTのCEOアジェンダ化とサービス化を加速するコーポレート・マネジメント

  • 顧客が望む”アウトカム(成果)”を実現するサービスの提案

  • 外部の力も活用したサービス提案の枠組みの拡大と提案スピードの向上


IIoTの可能性を最大化するための3つのチャレンジ


これらのチャレンジを乗り越え、早いタイミングでマーケットを確保していくためには、社外とのパートナリングによるケイパビリティの補完や提案スピードの向上が有効です。

IIoTとは単なる技術のトレンドではなく、事業モデルの転換であり、IIoTを活用して事業モデルの転換を果たせるかどうかが、今後の日本企業の競争力を大きく左右します。


グローバルCEO調査2015「Industrial Internet of Thingsを価値創造につなげる」