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デジタル時代の競争に打ち勝つためのサプライチェーン・コントロールタワーの構築

クラウド、オートメーション、AI、IoTを活用したデジタル時代のサプライチェーンを支えるグローバルオペレーティングモデルとは?

既存のバリューチェーンの 見直しを迫るデジタル化の波

佐藤 耕太郎

製造・流通本部
シニア・マネジャー
佐藤 耕太郎

多くの日本企業がさらなる成長を求めてグローバリゼーションに大きく舵を切り、生産と販売の両面でアジア、中南米を中心とした新興国への進出に邁進しています。それに伴うビジネスの多極化やボラティリティの高まりは、サプライチェーンの複雑性に拍車をかけ、90年代~2000年代前半までの世界観や、先進国市場に最適化された日本型SCMはますますコントロールが難しくなっています。

【企業が直面する環境変化】


【企業が直面する環境変化】
【企業が直面する環境変化】

加えて、近年はあらゆるもののデジタル化というさらなる激変が起きています。バリューチェーンのデジタル化という観点では、たとえば巨大化するECサイトに集積されるビッグデータは、その背後にあるさまざまなプロセスを大きく変える可能性を秘めています。商品開発やロジスティクスといったプロセスの変化のほか、参加するプレーヤーの顔ぶれも変わるでしょう。こうした環境変化の中で、多くの企業は既存のバリューチェーンの見直しを迫られるようになっています。

【デジタル化によって変わる私たちの生活スタイル】


【デジタル化によって変わる私たちの生活スタイル】
【デジタル化によって変わる私たちの生活スタイル】



【加速度的に進むデジタル化】


【加速度的に進むデジタル化】
【加速度的に進むデジタル化】

これらのさまざまな要素が複雑に絡み合うことで、ビジネスのコンテキストはこれまでにないスピードで次々と変化しています。企業はこの変化にタイムリーに適応することができなければ、事前に設計したサプライチェーンのプランは、実行の前段階で無効または実行不能にさえなってしまうのです。



【加速度的に進むデジタル化】
【加速度的に進むデジタル化】

サプライチェーンにおける “イシュー“と“チャレンジ”

刻々と変化するデジタル時代のビジネス環境において、企業のサプライチェーン部門は次のような多くのイシューに直面しています。

  • 多様化する顧客の要求への対応

  • サービスレベルの向上、新たな市場への進出、新サービス開発による成長の支援

  • 収益性の的確な管理、および全体コストの削減

  • 新たな変化に対応するための軽快でフレキシブルな組織体制

  • セキュリティおよびリスクの管理

  • 製品の安定的な供給とサプライヤーのパフォーマンスの担保

こうした中、トップメーカーにおける最優先の課題となっているのが、あらゆる情報を活用してサプライチェーンの問題点を早期に検出し、リアルタイムに近い形で最適な解決策を特定する俊敏な実行力です。アクセンチュアは、ますます複雑化するイシューへの対処として、大きく次の3つの観点での強化が不可欠だと考えます。

  1. 横断的なコラボレーションとオーケストレーション

  2. 効果的な中央集権化と組織間の連携の促進

  3. ダイナミックな意思決定と俊敏性の向上

まず「横断的なコラボレーションとオーケストレーション」においては、より効果的なサービスを実現するために、バリューチェーンをエンドツーエンドで連携させる必要があります。内部および外部パートナーとの緊密なコラボレーションによって、すべてのパートナーが個々の強みを発揮し、全体のコストの最適化、市場への対応スピードの向上が実現します。

次に「効果的な中央集権化と組織間の連携の促進」においては、市場の急激な拡大に伴って複雑化するサプライチェーン上の課題を管理するための高度なスキルが不可欠です。とはいえ、こうしたスキルを備えたタレントは各企業でそれほど潤沢ではありません。こうした局面では、地域別もしくはグローバルで必要なスキルを一元的に集約し、機能強化を図ることが重要となります。

最後に「ダイナミックな意思決定と俊敏性の向上」についてですが、サプライチェーン改革を成功に導くためには、適切な戦略とオペレーションモデルの双方が必要となります。これにより、重大な問題に対する迅速かつデータドリブンな意思決定が可能になります。

これまで日本企業は、長年にわたる「SCM改革活動」や「カイゼン活動」を通じて、各拠点・各業務単位では極めて高いレベルのプロセスを維持してきたものの、相互の連携という観点では、多くを人力・Excel・メールのバケツリレーに依存しており、エンドツーエンドでのサプライチェーンの最適化、グローバルでの意思決定の高度化は実現できていませんでした。

またグローバル先進企業においても、こうした課題意識は持ってはいるものの、データの不足、アナリティクス・スキルの欠如、組織・機能のサイロ化が原因となって、その実現には至っていないのが現状です。

【統合型のオペレーションモデル】


【統合型のオペレーションモデル】
【統合型のオペレーションモデル】

最新のテクノロジーが可能にする エンドツーエンドのプロセスコントロール

サプライチェーンをめぐる課題の解決を阻んできたのは、組織のセクショナリズムや機能のサイロ化だけではありません。もう1つの大きな原因として挙げられるのが、テクノロジー面での制約(機能、コスト)です。しかし、現在はERPやクラウド、データアナリティクス、センサーの技術の飛躍的な進化、低価格化によってモノのインターネット化(IoT)が急速に普及し、エンドツーエンドのプロセスを的確にコントロールできる技術環境が整いつつあります。

【IoTの普及を加速する4つの要素】


【IoTの普及を加速する4つの要素】
【IoTの普及を加速する4つの要素】

IoTなどの先進的なテクノロジーの活用は、すでにグローバル先進企業で始まっています。そこでは、グローバルサプライチェーンのリスク管理を行うコントロールタワーを構築することで、すべてのデータをリアルタイムで把握し、ボラティリティの高い多様な環境下においても、リスクへの迅速な対応と収益の確保が可能になります。

コントロールタワーは、リアルタイムのデータとトランザクションシステムを使用して、エンドツーエンドのバリューチェーン全体を統合し、ビジネスの成果を生み出すハブとしての役割を果たします。可視性だけでなく、分析と実行という3つの機能を備えることで、サプライチェーン全体のコントロールの精度を格段に高めることができるのです。

【Integrated Supply Chain Operating Model】


【Integrated Supply Chain Operating Model】
【Integrated Supply Chain Operating Model】

コントロールタワーが企業経営にもたらす本質的な価値は、日々のビジネスの中で発生する大量のサプライチェーン情報(製造情報、物流情報、在庫情報など)をIoTで可視化し、そこから得られる分析結果を通じて、グローバル全体で正しいアクションをスピーディーに実行できる点にあります。

このことは、すべてがデジタル化し、ボラティリティがますます高まる世界において、企業のサービスレベル、収益力を左右する極めて重要な要件となります。コントロールタワーは、バリューチェーンのダイナミックな管理を通じて、あるべき戦略の展開する上での鍵を握っているのです。

グローバル先進企業は、現在構築しているサプライチェーンを絶え間なく変化させており、今後はIoTやAI、オートメーションといったデジタル時代のキーテクノロジーを組み込むことで、さらなるコントロール力の強化を進めることが予想されます。

【Digital Capabilities & Technology Platforms】


【Digital Capabilities & Technology Platforms】
【Digital Capabilities & Technology Platforms】

コントロールタワーを活用した 変化対応型の経営の実現

繰り返しになりますが、これまで日本企業は各拠点・各業務単位においては高度なプロセスを維持してきたものの、エンドツーエンドでのサプライチェーンの最適化は実現できていませんでした。それを横目に、グローバル企業はIoTによって膨大なデータを収集し、それをアナリティクスに活用することで、これまでにない新たな収益源の確保やグローバルでのオペレーションレベルの向上を実現させています。

不確実性に満ちた今日の経営環境において、企業はビッグデータやアナリティクスをフルに活用して未来の予見し、軌道修正を図りながら目標を達成していく変化対応型の経営を実現しなければなりません。この際、コントロールタワーの機能が極めて大きな役割を果たします。

日本企業がこれまで以上の収益力を獲得し、グローバルでさらに強いポジションを構築するためには、今こそクラウド、オートメーション、AI、IoTといった新たなテクノロジーを使いこなし、サプライチェーンをエンドツーエンドでコントロールするための基盤を構築していかなくてはなりません。

新たな価値創出に向けた4つの問い

コントロールタワーが自社の価値創出に貢献するのか否かの判断には、以下の4つの問いに対する答えを見いださなければなりません。

  1. 現状のサプライチェーンのどのパフォーマンスに問題があるのか

  2. 最大の効果を出せるのは、短期、中期、長期のどの機会か

  3. コントロールタワーの価値を最大化するために、組織をどのように変えるべきか

  4. どこから始めて、どこまでの目標の達成をゴールとするか

コントロールタワーの構築には、広範なテクノロジーに関する理解や、高度な課題解決能力が求められます。しかし、この課題に社内のリソースだけで対応していくのには、極めて大きな困難が伴うだけに、ここではやはり外部リソースの活用が賢明だと言えます。

グローバルレベルで先進企業の変革を数多くサポートするアクセンチュアは、共に成功のステップを歩む上での最適なパートナーです。グローバルでの成長、収益の拡大、新たなビジネスモデルの創出をサポートし、競争優位性の確立に大きく貢献します。

お問い合わせ

お客様導入事例その他、開示可能な情報もあります。

詳細な資料をご希望の方はアクセンチュア製造・流通本部までお問い合わせください。

TEL:03-3588-4453 (製造・流通本部直通)