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アクセンチュア・デジタルグリッド調査 2014年

エネルギー需要のかつてない変化をいかに乗り切るか。新エネルギー技術の影響で、公益事業者は2025年までに15%を超える需要の減少に直面すると予測されます。

概要

最新のアクセンチュアの調査によると、新しいエネルギー技術がエネルギー需要にかつてない変化をもたらし、米国では2025年までに年間180億ドル~480億ドルの減収、ヨーロッパでは年間390億ユーロから610億ユーロの減収になると予想されています。

このような状況に直面し、公益事業者の経営幹部はデジタルグリッドへの移行に対してこれまで以上の大きなプレッシャーを感じているようです。

アクセンチュアは、これは減収の危機ではなく、費用対効果のより高い最適化された系統を確立する機会だと考えています。適切な計画の策定や効果的なモニタリングと制御によって、公益事業者はバランスよく投資ができるからです。

エネルギー需要のかつてない変化を引き起こす新しいエネルギー技術の例:

  • エネルギーの節約とデマンドレスポンス

  • 断熱性と効率性の高い家電製品による省エネルギー

  • 電気自動車や暖房の電化などのエネルギー代替

  • 太陽光発電(PV)、蓄電池、ミニ・マイクロコンバインド発電などの分散型電源


アクセンチュアは、エネルギー技術の潜在的な影響に関する3つのシナリオを特定しました。本調査を通じて、公益事業者が今後の電力供給環境における新しい役割を見出すための示唆を提供します。

背景

アクセンチュア・デジタルグリッド・プログラムの実施方法

シナリオモデリング
アクセンチュアでは、分散型エネルギー源、省エネ、エネルギー代替、そしてエネルギー貯蔵とデマンドレスポンスがどのように系統全体やビジネスモデルに影響を及ぼすかを評価する目的で、3つのシナリオモデルを策定しました。さらに、新たなエネルギー技術の導入をけん引する5つの要素として、規制環境、技術革新、電気料金、マクロ経済的要因、および消費者選択について考察しました。


エグゼクティブ調査
アクセンチュアは、スマートグリッドにおける自社の意思決定プロセスに関与する世界各国の公益事業者の経営層を対象とした調査を実施しました。本調査は、20カ国の公益事業者経営層85人を対象とした電話インタビューで、委託先のKadence社により2014年に実施されました。

アクセンチュア・デジタルグリッド・プログラム エグゼクティブ調査対象国:オーストラリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、中国(香港を含む)、フランス、ドイツ、インド、インドネシア、アイルランド、イタリア、日本、オランダ、ポーランド、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、タイ、英国、米国、計20カ国。

主な知見

アクセンチュアは、公益事業者を取り巻く変化について、次の特徴を明らかにしました。


  • 新しいエネルギー技術の導入が需要にかつてない変化をもたらし、公益事業者の収益を2025年までに数百億ドル減少させる

  • 電力需要のリスクは、顧客が系統から完全に離脱することよりも、分散型電源の導入およびエネルギーの節約と節電である

  • 2015年までに、オーストラリア全土、米国の多くの州、そしていくつかのEU加盟国において、太陽光発電がグリッドパリティ(系統から購入する電力と同等か、それを下回るコストの実現)を達成する見込みである

  • 暖房の電化や電気自動車によって電力需要の長期的な成長が見込まれるが、その時期は不透明である

  • 公益事業者の経営幹部の間では、新技術の導入が系統のパフォーマンスに及ぼす影響および新規参入者との競争に対する懸念が増大している

分析

アクセンチュアは、エネルギー技術の潜在的な影響に関する3つのシナリオを特定しました。


  • 現状維持:エネルギー需要と電力価格の長期トレンドであり、技術コスト面で大きな変化が見られない。2018年までに補助金が撤廃される。新エネルギー関連製品とサービスに対する消費者の関心が低い

  • 需要の変化:電力需要の緩やかな減少である。エネルギーの効率化と補助金の支援がない中での分散型電源の普及の可能性がある。特にEU加盟国において消費者心理の変化による普及率の上昇、技術コストの低下、電力価格の緩やかな上昇が起きる

  • 需要の激変(破壊的影響):多くの消費者が系統から完全に離脱するか、バックアップとしての需要のみ存在する。この需要の激変(破壊的影響)シナリオは、補助金が2020年代初頭まで継続し、技術コストの急落、補助金と統合コストの補填のための電力価格の上昇、かつ顧客によるエネルギー技術の導入の加速が起きると仮定している。大幅な負荷の低減と収益の減少に至る


アクセンチュアの分析によると、実際に生じる可能性が最も高いのは、「需要の変化」シナリオです。

提言

アクセンチュアは、次の施策によって、公益事業者がこの差し迫った需要の変化を乗り切ることができると確信しています。

  • 規制当局と共に、新たな料金体系の適用、サービスを提供する新たな市場の開拓、そして補助金制度を創設し、配電事業の長期的な存続を確保する新しいモデルを確立させる

  • 系統の最適化に向けた投資を行い、供給の信頼性を向上させ、収益力を強化する。具体的には系統のリアルタイム管理改善に向けた自動化、センサー設置、およびリアルタイム分析機能の整備などが挙げられる。消費者により一層柔軟なエネルギー使用を奨励するための高度なデマンドレスポンス・ソリューションも含まれる


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