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「デジタル変革期におけるイノベーションの創発」セミナーレポート

アクセンチュアは、SAPジャパンの協賛の元、1月18日に開設した東京・麻布のアクセンチュア・イノベーション・ハブ東京にて、様々な業種にわたるお客様をお迎えし「デジタル変革期におけるイノベーションの創発」をテーマとするセミナーを開催。SAPプラットフォームを活用したこれからのイノベーションの在り方などについてパネルディスカッションを行いました。

あらゆる業種・業界のお客さまにおける課題が「いかにしてデジタルトランスフォーメーションを実現し、変革期に勝ち残るか」である今日のビジネスシーンにおいて、お客さまがビジネス成長を維持するには、スピードとアジリティを両輪とするイノベーションの創発が不可欠です。

アクセンチュアはデザインシンキングの活用による「クイックなアイデア出し」や「迅速なプロトタイプの具体化と検証」を通じて、お客さまのデジタルトランスフォーメーションによるイノベーションの創発をご支援しています。

今回のセミナーでは激しく変動するこの時代に企業が取るべき姿勢や考え方を学ぶだけではなく、SAP Leonardoをいかに活用していくかの事例紹介や、イノベーションを創発するフレームワークとしてデザインシンキングの一端を体験できるような参加型アクティビティなど、盛りだくさんの内容でした。

アクセンチュア・イノベーション・ハブ東京

About the Authors

渡邉 友紀
YUKI.WATANABE

マーケティング・コミュニケーション部

坪坂 美来
MIKU.TSUBOSAKA

マーケティング・コミュニケーション部

日本企業の成長のキーとなる、守りと攻めのITとは?

カジュアルなジャケットスタイルで登壇した福田 譲氏(SAPジャパン代表取締役社長)は「今は“複数のバージョンの自分”が求められる時代。ジレンマを克服し、殻を破ることが必要です。そのためには場や服装を変えてみることも有効な手段です」と切り出し、「SAPも変わりました。すでに業務アプリケーション以外の事業が売り上げの50%以上を占めるまでになり、お客さまとの共同イノベーション事業も増えました」と話します。

福田氏は「日本の経営者の多くがイノベーションとインベンション(発明)とを混同しています」と指摘します。「両者は区別されるべきものです。シュンペーターがイノベーションを『新結合』と表現した通り、イノベーティブな事業の90%は、55種類のビジネスモデルの組み合わせで成立しています。SAP Leonardoは、そうしたイノベーションを実現するための部品箱のような存在です」(福田氏)

SAPは現在、イノベーションの実現には守りと攻め、2種類のITが必要だと提唱しています。

  • 守りのIT System of Record(SoR)
    SAPでは「Run」と呼称。旧来からの業務実行のためのITを指す。
  • 攻めのIT System of Engagement(SoE)
    SAPでは「Win」と呼称。新しいビジネスモデルを創出するためのITを指す。

企業の成長を停滞させないためにも、これからのビジネスにおいては、この「守り」と「攻め」の一体化が必要です。「いかにして守りと攻めを統合するか。それには経営者やCIOクラスの方々のマインドの変革が必要です」と福田氏は強調します。

攻めのITを成功させるには、投入する人材や予算を“いかに把握するか”がキーとなります。そのためのアーキテクチャーこそが、SAP S/4 HANAとSAP Leonardoで構成されるSAP Digital Business Frameworkなのです。

そして、デザインシンキングをベースとするスピーディなプロトタイプ作成とSAPアプリケーションを組み合わせることで、クイックなデジタルイノベーションを創造するアクセンチュアのケイパビリティーが「Accenture Liquid Studio for SAP Leonardo」です。

SORとSOE

日本の経営者の多くがイノベーションとインベンションを混同しています

Accenture Liquid Studio for SAP Leonardoが生みだす価値

アクセンチュア テクノロジーコンサルティング本部 SAPビジネスインテグレーショングループ統括 マネジング・ディレクターの増野雄一郎は、「こうしたSAPの新しいアプローチは、アクセンチュアの仕事との親和性をより高めています」と述べ、両社がかつてないほど緊密にビジネスを推進していくことを説明します。

増野 雄一郎

「お客さまと協働し、デザインシンキングなどの手法でクイックにアイデアを生み出してブラッシュアップするアクセンチュアの方法論は、その過程においてSAPのプラットフォームを活用します。これにより、迅速にプロトタイプへと落とし込んでいくことが可能となります」(増野)

プロトタイピングで検証を重ね、さらなるアイデアを引き出すとともに創意工夫を促し、プロトタイプの完成度を高めます。このサイクルを高速に繰り返すことで、アクセンチュアはお客さまと共に、イノベーションを創出するソリューションの実現へとつなげます。

これにより、アクセンチュアとSAPのシナジー効果によって、アイデア出しからプロトタイプ作成まで「最短4週間」といった実績がすでに出ています。

増野はここで、実際にアクセンチュア社内でアイデア出しからプロトタイプ作成までを試行してみた際の様子を記録した映像を紹介しました。内容は「ある(架空の)飲料の売上をいかにして伸ばすか」をテーマとして設定し、デザインシンキングによりアイデア出しを行い、SAPソリューションを用いてアイデアをプロトタイプとして形にするというもの。

まず2日間のデザインシンキングにより消費者のペルソナを設定し、関連する情報を次々と追加して、ペルソナに造形と深みを与えてリアリティを持たせました。これにより、消費者の好みや属性に合わせたマスカスタマイゼーション可能なアプリや、そのアプリと連動して企業側が消費者の最新のトレンドや好みをリアルタイムで把握し、より効果的な商品開発やマーケティングを行うことができるソリューションのプロトタイプ開発を、わずか3週間で形へ落とし込んでいくことに成功しました。

プロトタイプ開発では、会津若松市の福島イノベーションセンターも協力。デザインシンキングを行うフェーズや、企業側のコックピット画面の開発を担当しました。

このスピードは、要件定義から開発までに長い期間と工数をかけて行うウォーターフォール型をはるかに凌駕するものです。これにより、クイックにプロトタイプを開発してユーザーテストと改善を高速で繰り返すLiquid Studio for SAP Leonardoの有効性が証明されました。

続いて登壇したアクセンチュア デジタルコンサルティング本部 インダストリーX.0日本統括 マネジング・ディレクターの河野真一郎は、インダストリーX.0の世界観を次のように説明します。

河野 真一郎

「『デジタルカスタマー』と『デジタルエンタープライズ』を、それぞれX軸・Y軸に取って平面上に展開すると、両者の間に『デジタルビジネス』が現れます。これがデジタルトランスフォーメーションのフレームワークです。今後は新しいIoTバリューチェーンが業界のゲームチェンジャーとなるでしょう。経営者は日本企業の得意とするアプローチと、デジタル企業が得意とするアプローチの違いを理解し、そのうえで、日本型『ものづくり』アプローチと欧米の『設計型アプローチ』が異なることを把握しながら自社のビジネスモデルを変革していくことが求められています」(河野)

新たなビジネスバリューを生みだすための新メソッド「D-OODA」

SAPジャパン バイスプレジデント チーフカスタマーオフィサー 兼 デジタルエコシステム統括本部長の大我 猛氏は、SAP Leonardoを「イノベーションを起こすためのツールセット」と表現します。「これまでのビジネスのテーマは『Why』、『What』と来て、今は『デジタル化』に至りました。次は『How』が課題となります。新旧のテクノロジーの組み合わせによって、新しいビジネスバリューを生むイノベーションを実現するものこそ、SAP Leonardoです」(大我氏)

大我氏はPDCAを補完する新しい考え方として「D-OODA(ドゥーダ)」を紹介しました。

「D-OODAは、Design(大まかな指針・ストーリー)- Observe(観察)- Orient(情勢判断・方向付け)- Decide(決心)- Act(実行)の頭文字によるループです。Designによっておおまかな設計やデザインを行い、ObserveとOrientは対話的に行ったり来たりします。SAPの人事評価制度も、イノベーションを創発する組織にしていく為に、この考え方に基づいて刷新されました」(大我氏)

Accenture Liquid Studio for SAP Leonardoが実現するのは、シュンペーターが定義したところの『新結合=イノベーション』によるビジネス価値です。たとえば『□+□=10』という式において2つの『□』に入る数字の組み合わせは無限にあります。正解が1つでない時代である現代において、もはや完璧を実現することは不可能であるともいえます。

しかし、リスク低減のために既存の『型』を活用して一歩を踏み出しやすくすることは有効です。まったく新しいビジネス価値を生みだすソリューションとして、Accenture Liquid Studio for SAP Leonardoはお客様を力強くご支援するでしょう。

D-OODA(ドゥーダ)

デザインシンキングを体験する来場者参加型セッション

セミナーの後半には、イノベーション創発の一端を体験できる参加型アクティビティが実施されました。TEDで紹介されたことで広く知られている「マシュマロチャレンジ」が、6つのテーブルに別れた各グループで競われました。

マシュマロチャレンジから学べることは、「小さな失敗を早くたくさん経験してクイックに改善していくことが、最良の結果を得る」ということ。「とりあえずやってみよう」という考え方をすばやく実践できたチームほど、良い成績を獲得できることを参加者は体験していました。

福田氏と大我氏はセミナーの締めくくりとして、次のように来場者へ語りかけました。

「考え方を変え、カルチャーを変える。多くの経営者は社員に対して『失敗するな』というメッセージを無意識に発しがちです。いまこそ『やってみよう』というカルチャーへと変革していきましょう。これからも新しいトライアルをお客さまとご一緒していきたいと願っています」(福田氏)

「ヒーロー待望論では何も変わりません。日本には『ミドルアップが強い』というカルチャーがあります。この伝統や習慣をうまく活用しましょう。組織のミドルが行動し、トップの意識を変え、ボトムを動かす。SAPとアクセンチュアは、実行する方々への支援を惜しみません」(大我氏)

Accenture Liquid Studio for SAP Leonardoは、お客さまのビジネスにおけるイノベーション創造の実現を促すソリューションです。アクセンチュアとSAPはお客様のパートナーとして、アイデアを実現するお手伝いをいたします。

参加型セッション

ACCENTURE LIQUID STUDIO FOR SAP LEONARDO


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