楽天モバイルはディスラプティブ・イノベーション、ソフトウェア開発、デリバリーエクセレンスを重視する、グローバルなイノベーション企業です。楽天モバイルのネットワークはこうした企業文化から生まれたものですが、そのビジョンを実現するためには、確固たる実績とビジネスへの正しい知見、そしてテクノロジーリーダーシップを融合させ、新しい仮想化ネットワークを事業化させるパートナーが必要でした。そこで、楽天モバイルが白羽の矢を立てたのがアクセンチュアでした。
アクセンチュアは、楽天モバイルが求めるスピードとアジリティの要件を満たし、通信業界の常識を塗り替えるディスラプションを起こすべく、同社のイノベーティブなクラウドネイティブ運用モデルの設計と導入・展開を、多角的に支援しました。
アクセンチュアは、世界初の完全仮想化通信ネットワークを支える組織体制、運用モデル、新しい役割や責任の定義からKPIまでを含めた設計を支援しました。この新しいモデルをサポートするには30以上もの完全仮想化プロセスを構築し、従来とは異なる独自の新しい運用が必要でした。そこでアクセンチュアは、仮想ネットワーク機能(VNF)のライフサイクルプロセスの開発を支援したほか、サービス信頼性エンジニアリング(SRE)によるオペレーションに取り組むとともに、変更管理、インシデント管理、リリース管理等を実現する新たな手法の再構築を支援しました。
また、アクセンチュアは同社の新たなネットワークエンジニアリング機能の構築を支援し、ネットワークの可観測性やパフォーマンス、問題管理、アーキテクチャの整合性を向上させるエンジニアリングソリューションを定義・展開。これはクラウドをはじめ、ソフトウェア・デファインド・ネットワーキング(SDN)、先進のハードウェアソリューションを組み合わせたネットワーク内で行う複雑な取り組みとなりました。
アクセンチュアとの協働によって、楽天モバイルはネットワークとITをシームレスに融合し、DevSecOpsやアジャイルなどのコンセプトを組織に浸透させました。アクセンチュアは、楽天モバイルの新入社員向けのオンボーディングトレーニングの設計・実施を支援。デジタル製品開発プロセスの構築も支援することで、新機能をスムーズかつ迅速に展開できるようにしました。
さらに、アクセンチュアは従来のネットワークオペレーションセンター(NOC)のあり方を再構築すべく、楽天モバイルのサービスエクスペリエンスセンター(SXC)の新設とその事業化も支援しました。この取り組みは、ネットワークでの顧客体験の向上にフォーカスするための次世代コンセプトです。独自のポッド構造アプローチをもとに、アクセンチュアは楽天モバイルのネットワークパフォーマンスの高速化と安定性の向上を支えています。
アクセンチュアは、楽天ネットワークオペレーティングシステム(RNOS)を通じて、「ゼロタッチ」運用環境の構築も支援しました。RNOSは卓越したネットワークインテリジェンスと自動化によって、ネットワークとユーザーの360度ビューを実現しています。クラウドネイティブのこのプラットフォームは、ネットワークをほぼリアルタイムで監視・制御し、収集したデータを機械学習で分析することで予防的に障害を検出・回避できるようになります。