こんにちは!クラウドダイアリーズ副編集長の戸松です。
今回は先月に引き続き「クラウドキュレーション4月号」をお届けします。クラウド関連のアクセンチュア ニュースリリースから当ブログの編集長&副編集長が気になった記事をいくつかピックアップしましたので、ぜひご覧になってください。
- JAL、アクセンチュアと協力し、人工知能を活用した空港旅客サービスシステムを試験導入
両社協力のもと、人工知能(AI)を活用した空港旅客サービス案内の支援システムを開発し、成田空港および羽田空港の国際線チェックインカウンターにおいて3月より試験導入を開始しました。空港スタッフの発言した内容をAIが正確に解釈し、必要な情報をスタッフが持つタブレット端末に自動で表示させるというものです。
本サービスシステムの中核を担うのはアクセンチュアの「AI HUB」プラットフォームです。AIエンジンや対話システムにはそれぞれ特長や得手不得手があるため、ユーザーのニーズや業務にあわせて使い分けることがAI活用における成功の要諦と言えます。「AI HUB」はクラウドプロバイダーの提供する複数のAIエンジンをケースに応じて最適に組み合わせることが可能なため、特定のベンダーに偏らない中立的かつ実用的なソリューションを提供します。また、本事例では「AI HUB」プラットフォームを軸にわずか2週間でのシステム基盤の開発を実現しており、短期に成果が得られることも本プラットフォーム活用の大きな魅力であると考えます。
- アクセンチュア、カールスバーグの成長戦略の一環でIT基盤のクラウド移行を支援
1万人以上のユーザーが利用する200種類以上の基幹系アプリケーション/150TBを越えるデータを、わずか6ヶ月間でクラウドへ移行した事例をご紹介しています。
アクセンチュアではグローバルで40,000人を超えるクラウドプロフェッショナル集団を組織しており、約20,000件に及ぶプロジェクトを成功に導いてきました。事例から得られたノウハウに基づき、フレームワーク、プロセス、成果物を体系化した方法論(Accenture Delivery Method)により、作業品質を担保しながら効率的にクラウド移行を推進することが可能です。さらに、独自のクラウド管理プラットフォーム(Accenture Cloud Platform)により、プライベートクラウドとパブリッククラウド間のコンピュータリソースの移送を自動的に実現し、クライアントの短期間でのクラウド移行を支援しています。
サーバー600台のIT基盤を対象に、一足飛びでのトランスフォーメーションを実行した企業はグローバルでも決して多くありませんが、真のデジタル企業への変革を掲げたクライアントの強い意志と従業員の深い理解なくして、成功を収めることは出来なかったのではないかと思われます。
- Technology Vision 2019 ~企業が押さえるべき5つの最新テクノロジートレンドとは?~
テクノロジービジョンは、今後3年間でビジネスに大きな影響をもたらす重要なテクノロジーのトレンドを予測した年次調査レポートで、今年のテーマとして「ポストデジタル時代の到来 – 次への備えはできているか(The Post-Digital Era is Upon Us – Are You Ready for What’s Next?)」を掲げています。
企業は「ポストデジタル」という新たな時代に突入しており、顧客や従業員、ビジネスパートナーに対し、パーソナライズされたリアルな体験をもたらす最新のテクノロジー群をいかに活用できるかがビジネス成功のカギを握ると予測しています。企業は今、大きな転換期を迎えていますが、デジタル技術をうまく活用することにより、かつてないほど顧客を深く理解することが可能になるほか、消費者との接点増加や新たなパートナーエコシステムの拡大が実現できるようになります。しかし、デジタル技術自体はもはや差別化要因ではなく、ポストデジタル時代を生き抜く上で欠かせない「通行手形」であると言っても過言ではありません。本レポートでは、競争が激化する今日の情勢の下でビジネスの成功に不可欠な5つの最新テクノロジートレンドを定義しています。
- Fjord Trends 2019 ~ビジネスやテクノロジー、デザインに影響を及ぼす7つのトレンドとは?~
Fjord(フィヨルド)は2013年にアクセンチュア・インタラクティブの傘下に入り、デ ザインとイノベーションのコンサルティング業務を行っています。毎年、この先1年で企業が押さえるべき世界の最新トレンドを「Fjord Trends」として発表しており、今回も1,000名を超える弊社デザイナーや開発者が協議を重ね、7つのトレンドを発表しました。
テクノロジーやイノベーションの急速な進展により輝かしいデジタル社会の到来が期待されている反面、テクノロジーがもたらす弊害(健康への悪影響、地球環境の破壊、個人情報の悪用など)にも焦点を当てているのが今回のレポートの特徴です。次世代の社会・経済を担うミレニアル世代/Gen Z含めた消費者のデジタル疲労、また地球環境への配慮欠如による企業ブランディングの低下、また人間の本質的な生き方と逆行し強いデジタル執着がもたらす複雑化など、ビジネスやテクノロジーそしてデザインの観点から各課題を論じています。
一方で、消費者に向けた情報のミニマリズム(最小化)が進めば "個々"のニーズを抽出・精緻化するデータ解析は必要不可欠となり、新たなニーズとテクノロジーの融合に伴いビジネスパートナーやプラットフォーム/APIの連携が加速するなど、クラウドサービスの活躍の舞台は広がる一方であると認識しています。今後もクラウドダイアリーズでは、最新テクノロジーの情報提供に留まらず、ビジネスの主役である「ヒト」に重きを置いた示唆をお届けしてまいります。
※フィヨルド:2013年にアクセンチュア・インタラクティブの傘下に入り、デ ザインとイノベーションのコンサルティング業務を行っています。フィヨルドが 目指すものは、人々が魅力を感じる、有益で効率的な、価値のあるデジタルサー ビスの構築です。デザインの力を駆使し、世界の一流企業とともに、複雑なシス テムをシンプルで洗練されたものへと変える取り組みを行っています。2001年 に設立、現在は世界28カ所にスタジオを構える。
「デジタルトランスフォーメーション」という御旗のもと、エンタープライズ企業がこぞって進めているデジタル戦略。ビジネスの成長/拡大を目的としたテクノロジーの活用とあわせて、人間とデジタルの上手な付き合い方=適切な距離の置き方も模索する時代に差し掛かっているのかもしれませんね。かく言う私もここ数時間デジタルデバイス(PC)と向き合っておりますが、そろそろペンを置いて3歳の息子と公園にでも繰り出そうかと思います。あーいい天気だ。