【Google Cloud Partner Top Engineer ‘21受賞記念】Accenture Cloud Capability GroupとAGBGの歩みと共に
2021/12/27
2021/12/27
テクノロジーコンサルティング本部 シニア・マネジャーの青柳雅之です。
私はデータグループに所属し、次のロールを兼任しています。
・クラウドの技術力を高めたいと思う社員で構成される部門横断コミュニティであるAccenture Cloud Capability Groupのリード
・Accenture Google Business Group (AGBG) ソリューションアーキテクト
今回のブログは、私自身のGoogle Cloud Partner Top Engineer ‘21の受賞を記念し、ともにGoogle Cloudを推進する仲間である、Accenture Cloud Capability Group 運営メンバーの横山祐樹、秋元良太、吉田智哉、堀尾知生、高桑悠太とAGBG GTM小海友和の連名でこれまでの活動を振り返ります。
目次
1. Google Cloud Partner Top Engineerと青柳のバックグラウンドについて
2. Accenture Cloud Capability Groupについて
3. Accenture Google Business Group(AGBG)について
4. 今後に向けて
Google Cloudに関わる人材育成、資格取得支援、プロジェクト提案支援、ブログやイベントでの技術情報の発信等がGoogleに評価され、この度「Google Cloud Partner Top Engineer '21」を受賞いたしました。Google Cloud Partner Top EngineerはGoogleのパートナー企業のエンジニアに贈られる賞で、全パートナーから15名の選定となっており、大変光栄に思います。
私は大学院修了後、日系SIerで銀行の勘定系システムを開発するSEを経てマイクロソフトに入社しました。マイクロソフトでは15年ほど勤務しました。最初の2年間は研究開発本部でOffice製品のプログラムマネージャーとして製品の開発マネジメントに従事しました。製品のリリース後、コンサルティングサービス統括本部に異動し、13年ほどコンサルタントやプロジェクトマネージャとして、様々なマイクロソフトの製品をエンタープライズに導入しました。2014年にAWSのプロフェッショナルサービス本部に入社し、多くのクラウド移行のプロジェクトに関わりました。2017年にアクセンチュアに入社し、アクセンチュアオペレーションズ、アクセンチュアデジタル、アクセンチュアテクノロジーで一貫してクラウドの業務に従事しています。
以降の章で、私がこの賞を受賞するために必要不可欠であった2つの活動についてご紹介いたします。
Accenture Cloud Capability Groupは社員のクラウドに関する技術力を高めることを目的として設立され、部門横断のコミュニティの形式をとっています。従来は、Cloud Data & Analytics Capability Groupとして活動してきましたが、我々の活動範囲が拡大したことから改称することとなりました。今後はデータ領域に限らず、クラウド技術全般の推進に一層、尽力してまいります。
Cloud CGではカスケード式トレーニングの運営を中心とした学習者コミュニティの形成に尽力しています。トレーニングへの参加資格は「クラウドの技術力を高めたいという強い意志」のみです。社内には当然、クラウドのスペシャリストが集まる公式な専門部署があります。しかしクラウドを学びたいスタッフ全員がそのようなクラウド専門部署に所属しているわけではありません。そのような多様な部署に属するメンバーがクラウドを学べる受け皿として、部署から独立したコミュニティとしています。このような部門横断の組織を社員の意思で作れてしまうことも、アクセンチュアの強みです。なお、クラウドを専門とする部署からも、希望者は我々のトレーニングに参加してもらっています。そこに壁はありません。
Cloud Capability Groupはその前身の設立当初から約3年間に渡り、AWSのカスケード式トレーニングを実施してきました。その間に部署が分割したり、メンバーの異動があり、トレーニング参加者、運営・講師メンバーともに多様な専門性を持つ部門へ拡大しました。カスケード式トレーニングの参加資格は、運営・講師の所属組織のメンバーか、運営・講師と同じプロジェクトのメンバーとなっており、トレーニング参加者は多くの部署に広がっています。
AWSを0からカスケード式トレーニングで学んだメンバーとともに、書籍「この1冊で合格! AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト テキスト&問題集」を執筆をしました。こちらとAWS人材の育成や技術情報発信などの実績により、2019年に青柳はAPN AWS Top EngineersのAwardを受賞しています。
最近、AWSは累計の参加者が数百名に達し、参加者が減少してきました。これは以前より予測、そして期待してきたことでもありました。当然新卒の社員はクラウドの知識がないので参加するのですが、それ以外の参加者は少なくなってきています。AWSに加え、1年ほど前からGCPのカスケード式トレーニングを開始しましたが、経験者が非常に少なかったため、こちらは参加者が拡大傾向です。AWSのカスケードの修了生や実務経験者も生徒として参加しています。さらに、Azureも規模は小さいながらカスケード式トレーニングを行っており、Cloud CGでは3クラウドの人材の育成を行っていることになります。
当初、カスケード式トレーニングは中途採用で入社したばかりの青柳一人で講師を行いました。徐々に講師をしてくれるメンバー、運営に関わってくれるメンバーを増やして現在に至ります。アクセンチュアは新しい技術を学びたいという意欲のある社員が多く、このアクセンチュアという会社だからこそ、たった一人で始めても数百名の人材を育成できたと言えると思います。
前述のように、3クラウドの人材育成を行っていますが、我々が最も注力しているのはGoogle Cloudです。私は後述のAGBGのメンバーで、Google Cloudのエンタープライズユーザー会であるJagu'e'rのアクセンチュアにおける担当となっています。私がJagu'e'rのサイトにおいて、Google Cloudの人材育成方法に関する自分のブログを紹介したところ、Google CloudのPartner Success Managerである黒須義一さんから、「クラウド/デジタル人材育成分科会に入りませんか」と打診され、入会させていただきました。我々のCGメンバーも日本のクラウド活用を推進する会員企業様のメンバーとともに、人材育成分科会の運営に尽力しています。また、自ら登壇をして我々のクラウド人材の育成についても講演しました。
このような活動の結果、CGの中心メンバーはJagu'e'r Award 2021を受賞しました。我々の活動の詳細は、秋元良太がブログ「【Google Cloud Japan公認 Jagu'e'r Award受賞記念】Google Cloud エンタープライズユーザー会(Jagu'e'r)におけるアクセンチュアメンバーの取り組み」で紹介しています。これをきっかけに、我々は学ぶ、教える、というスタンスから、社外に公開できるレベルのアウトプットを出す過程で技術を身に着けるというスタンスに代わりました。もし黒須さんが我々に声をかけてくれなければ、我々の育成のスタンスはこのように変わらなかったでしょう。彼は我々のグループに1つの新たな指針を与えたのです。
このような人材育成活動を通して、優秀な若手にGoogle Cloudへ関わってもらうことになりました。カスケード式トレーニングで学習したメンバーは、実際のGoogle Cloudを活用した案件のデリバリーにも関わってもらっており、即戦力として多大な貢献をしてもらっています。
AGBGは、アクセンチュアとGoogleによって設立された事業体です。アクセンチュアの培った業務知識とGoogleのデータおよびAIにおける強みを組み合わせたソリューション展開を目指しています。
日本のAGBGはGo To Market (GMT)の小海友和と、ソリューションアーキテクトの青柳雅之の2名を中心に構成されています。小海が様々なGoogle Cloudの機会を取りまとめ、青柳が実際のプロジェクトのメンバーをカスケード式トレーニングに参加させて育成したり、提案時の技術検討を支援します。また、その過程でGoogle Cloudとの連携を行います。
私はこのAGBGのソリューションアーキテクトとして、様々な案件の提案を支援しています。また、Google Cloudの認定資格の取得支援も行っています。上記のように、Accenture Cloud Capability Groupの主要メンバーはAGBGの活動もサポートしており、Jagu'e'rの分科会における運営にも深くかかわっています。
また、私が所属するデータグループの新卒研修では、AGBGで開発されたCustomer Data Architectureという顧客の行動を360度で可視化するソリューションを活用しています。
現在、GCPのアーキテクト数は十分とは言えません。AGBGのソリューションアーキテクトとして、部署の枠を超えて、様々なGCP案件のソリューションアーキテクチャ作成の支援できるような仕組みづくりを検討しています。そして、Google CloudのPartner Engineerである近藤和彦さんと協同で、オフィスミーティングやソリューションデザインのための支援も検討しています。近藤さんにはアクセンチュア内のほぼすべての案件で技術サポートを受けており、その迅速な回答に何度助けられたか数え切れません。我々の技術のよりどころとして大切な存在となっています。
以上のようなAGBGの活動を通して、Google Cloudがもたらす様々な可能性を日々実感しています。依然として、多くの企業様においてクラウド活用により実現できる価値は潜在しており、今後も多様な提案・デリバリー活動を通じて、Google Cloudの導入により日本企業の競争力向上に貢献してまいります。
最後に、Google Cloudのパートナーエンジニアチームの責任者である坂井俊介さんからのメッセージを紹介したいと思います。
「青柳さん、Google Cloud Top Engineer の受賞、誠におめでとうございます。
Google Cloud Top Engineer は、Google Cloud のプロフェッショナル認定資格の保持や、ソリューション開発の深い経験などの高い技術スキルが求められるのはもちろんのこと、イベント登壇や Blog 等のメディアを通じた情報発信の実績などが求められます。
たくさんの応募の中、受賞された青柳さんは、複数の Google Cloud 認定資格の保有はもちろんのこと、ブログによる積極的な技術発信、Google Cloud ML Summit のご登壇、そして積極的なコミュニティ活動により本年度の Jagu'e'r Award において最優秀賞が贈呈されるなど、Google Cloud の認知度およびユーザーの技術力向上に多大なる貢献をいただきました。
青柳さんのさらなるリーダーシップを期待するとともに、日本のデジタルトランスフォーメーション推進をともに盛り上げていきたいと考えておりますので、引き続きよろしくお願い致します。」
坂井 俊介 〜 パートナー エンジニアリング 技術本部長